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フランス代表のアネルカ、ドメネク監督に対する暴言で強制送還

6月20日1時18分配信 スポーツナビ

 フランス代表のFWのニコラ・アネルカが19日、代表監督のレイモン・ドメネクに対して吐いた暴言を理由に、南アフリカからロンドンの自宅に送り返されることが決まった。同日午後に、FIFA(国際サッカー連盟)とフランス協会が発表した。

 18日から19日にかけ、フランスではこの暴言の話で持ちきりだった。17日の対メキシコ戦後、批評家の多くが、ハーフタイムでのアネルカの交代について、「アネルカは試合中のいくつかの場面で、敵のペナルティーエリア近くにボールがある攻撃の局面であるにもかかわらず、走らずにピッチを“歩いていた”」と指摘し、ドメネクが後半の出だしにアネルカを交代させたのは「当然」あるいは「遅すぎるくらいだ」ととらえていた。しかし19日に仏『レキップ』紙が明かしたところによれば、ドメネクは最初、ハーフタイムにアネルカを代える気はなかったのだという。

 同紙の現地派遣員によれば、アネルカが下がってボールを探しにいく傾向があり、前線が無人になっていることが多かったため、ハーフタイムにドメネクはロッカールーム内で、アネルカに前線に留まっているよう指示を出した。するとアネルカは“F”混じりの暴言で応答。これを聞いたドメネクは「ならば交代だ」と返答。こうして代わりにジニャックが投入され、フランスは敗戦へと突き進むのだが、後半のピッチに戻っていく選手たちは、なぜアネルカがそのような反応をしたのか分からず、ショック状態だったという。

 この話がどのような経路でマスコミに漏れたかは不明だが、19日の新聞で、記者たちは次々に「アネルカはもう2度と代表に戻るべきではない」と激しく非難。フランスのRMCラジオは、アネルカをフランスに送り返すか否かを話し合うため、19日の朝にフランス代表のテクニカル・スタッフが緊急会議を行ったと報じた。事後情報によれば、この会議にはキャプテンのパトリス・エブラとアネルカ本人も呼び出されたという。試合翌日の18日、ドメネク監督はアネルカが謝罪しにくることを期待していたが、アネルカは自ら動かなかった。

 19日16時からの練習にアネルカの姿は見られず。そして17時すぎ、フランス協会副会長のル・グラエ氏が、アネルカの送還が決定したことを公式に認めた。アネルカ本人は、記者会見を開き、自分の言い分を語ることを望んだが、騒ぎがさらに大きくなることを恐れたフランス協会は、その要請を却下したと伝えられている。アネルカは、以前にも品行の問題と監督との衝突で代表から外されており、才能を認められながら、31歳にしてこれが初のワールドカップだった。最近はより成熟し、態度の問題はなくなったと伝えられていた矢先のことだった。

 フランスのグループリーグ突破の可能性は極めて低いが、最終戦で勝ち、ウルグアイ対メキシコでどちらかが勝てば、得失点差、もしくは総得点等によってはグループ突破は可能となる。試合直後には絶望視していた選手たちも、一日がたった今、少しずつ希望のサインを見せるようにはなってきている。

 しかし、それでなくてもチームの調子が悪いときに、内部分裂やアネルカの暴言など、ピッチ外での問題が次から次へと露呈し、選手たちは精神的に動揺。奇跡を願うしかないグループリーグ3戦目に向け、フランス代表が一致団結する状況にある、とは口が裂けても言えないのが現状だ。

by yupukeccha | 2010-06-20 01:18 | ヨーロッパ  

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