日本外務省、狂犬病注意喚起:アジアで多発

3月15日4時0分配信 インド新聞

 日本外務省は12日、「狂犬病-もし、咬まれたらすぐに医療機関へ」というタイトルの渡航情報(広域)を出した。狂犬病は日本、英国、オーストラリア、ニュージーランドなどの一部の国を除いて全世界に分布しており、ほとんどの国で感染する可能性がある。毎年、世界中で5万人以上の人が狂犬病感染で死亡しており、特にアジアを中心とした地域で発生が多く確認されているが、北米、欧州の一部地域でも感染のおそれがある。

 インドは世界で最も狂犬病による死者が多く、ワクチンによる治療を受ける人も年間で100万人に上るとされている。

 日本外務省渡航情報で例示されているアジアの報告例は以下のとおり。

 (1)中国:中国衛生部は、狂犬病の人への感染事例につき、2008年は発病数2,544人(死亡者2,381人)、09年は発病数2,281人(死亡者2,103人)、10年1月の発病数は126人(死亡者116人)と発表した。

 (2)インドネシア:狂犬病による死亡者は毎年約100人前後で、バリ保健当局は08年11月28日に初めての感染事例が確認されて以降、10年3月3日までバリ州1市6県で21人の死亡(ほか、疑い例18人)が確認されたとしている。

日本では狂犬病が撲滅されているため、その危険性を忘れがちだが、06年11月に、フィリピンで犬に咬まれた日本人が帰国後に発症、死亡する事例が確認された。海外に渡航、滞在者は以下の点に注意する必要がある。

 狂犬病とは、犬に限らず、猫やイタチなどほかの哺乳動物(北米ではアライグマ、スカンク、コウモリ、欧州ではキツネ、アフリカではジャッカルやマングース、牛や馬など)からも感染することがある。狂犬病に感染した犬などの唾液中にウイルスが存在するので、主に動物にかまれることで、傷口からウイルスが体内に侵入する。

 症状は人の場合、潜伏期間は一般に1-3カ月で、長い場合は1-2年後に発症した例もある。発症した場合はほぼ100%死亡する。症状は発熱、頭痛、嘔吐(おうと)などに始まり、次いで筋肉の緊張、けいれん、幻覚が現れる。水を飲むとのどがけいれんをおこし(恐水症)、冷たい風でも同様にけいれんをおこす(恐風症)。犬の遠吠えのようなうなり声をあげ、よだれを大量に流し、昏睡(こんすい)、呼吸まひが起き、死に至る。

 予防方法は、動物にむやみに手を出さないこと。他人のペットであっても要注意。

 また、具合の悪そうな動物には近づかないこと。狂犬病の犬は、多量のよだれを垂らし、物にかみつく、無意味にうろうろするなど独特の行動をとっている。

 万一、狂犬病にかかっているおそれのある動物にかまれてしまった場合、直ちに十分に石けんを使って水洗いを行う(傷口を口で吸い出したりしない)。その後、すぐに医療機関で傷口を治療し、ワクチン接種を行う。発病前であれば、ワクチンの接種は効果があると考えられているので、必ず接種すること(破傷風トキサイドワクチンを未接種の方は狂犬病ワクチンの接種とともに、破傷風トキサイドワクチンの接種も必ず受けること)。事前に狂犬病の予防接種を受けている場合でも、狂犬病にかかっているおそれのある動物にかまれた場合は、治療を目的としたワクチン追加接種が必要となるので、必ず医療機関で受診すること。また、現地医療機関での受診の有無にかかわらず、帰国時に検疫所(健康相談室)に相談すること。(10年3月12日、日本外務省発表から)
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by yupukeccha | 2010-03-15 04:00 | アジア・大洋州  

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