パンダは肉の味わからない?中国のグループ、遺伝子解析
2009年12月15日12時46分 朝日新聞パンダが竹の葉を好物とするのは、肉の「うまみ」を感じる味覚を備えていないからかもしれない――。中国の深圳華大ゲノム研究院などのグループがパンダの遺伝子の解析から、そうした可能性を指摘する論文を13日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
パンダは遺伝的にはクマに近く、食肉類に分類されるが、なぜ竹を主食とするのか、食性はなぞになっている。
味覚の関連遺伝子を分析した結果、甘み、塩味、酸味、苦み、うまみの5種類の味覚のうち、うまみを感じるセンサー役のたんぱく質の遺伝子がイヌやヒトと比べて変化していた。うまみの味覚を感じる働きを失っている可能性が推定できるという。
ただ、竹の葉を完全に分解するために必要な消化酵素の遺伝子は見つからなかった。研究グループは「竹の消化は、腸内細菌の働きに頼っているのかもしれない」としている。(林義則)
by yupukeccha | 2009-12-15 12:46 | アジア・大洋州