第3四半期の韓国GDP、7年半ぶり高水準に伸び加速
2009年12月4日 朝日新聞[ソウル 4日 ロイター] 韓国銀行(中央銀行)が4日発表した2009年第3・四半期の国内総生産(GDP)伸び率改定値は、季節調整済みで前期比プラス3.2%と前回発表のプラス2.9%から上方改定され7年半ぶりの高水準となった。
前年比ではプラス0.9%。やはり前回発表のプラス0.6%から上方改定された。
前期比プラスは3四半期連続。伸び率も、第1・四半期のプラス0.1%、第2・四半期のプラス2.6%から拡大した。
韓国政府が景気の先行きは依然不透明だと強調し、景気刺激策を継続する必要性を訴える一方、今回のGDP統計を受け、来年初めに中銀が政策金利を引き上げるとの見方が強まっている。
アナリストは、中銀は不動産価格に対する懸念が和らいでいるため、来週10日の政策決定会合で政策金利を過去最低の2.00%に据え置く可能性が高いと指摘した。
ただ、GDPの発表を受け、投資家の間では今後の政策決定会合で利上げがあるとの見方が強まり、国債価格は下落し、利回りは上昇した。
HIインベストメント&セキュリティーズの債券アナリスト、Kim Dong-whan氏は「中銀による金利に関する明確な示唆がないなか、債券投資家は少しのデータに容易に反応している」と指摘した。
大宇証券のエコノミスト、Goh You-sun氏は、力強いGDP統計にもかかわらず、中銀は景気が自律的回復となったという証拠がさらに出てくるのを待つ可能性が高いと指摘。「韓国経済は09年通年でのマイナス成長を回避できる可能性があるが、これは金融危機前の水準に戻ることしか意味しない。中銀は経済成長の勢いが定着するのを助けるため、あと数カ月は(利上げを)待つだろう」と語った。
国内外の需要の伸び悩みで企業が在庫削減を迫られる中、在庫調整の進展と新車買い替え支援策が第3・四半期GDPの押し上げにつながった。
by yupukeccha | 2009-12-04 23:59 | アジア・大洋州