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アキノ氏軸、有力4氏の争い フィリピン大統領選

2009年12月2日1時28分 朝日新聞
  
アキノ氏軸、有力4氏の争い フィリピン大統領選_b0161323_12493332.jpg 【マニラ=松井健】来年5月10日投票のフィリピン大統領選の立候補届け出が1日深夜締め切られ、主な候補者が出そろった。支持率でトップを走る故コラソン・アキノ元大統領の長男ベニグノ・アキノ上院議員(49)を軸に4人による争いとなりそうだが、ジョセフ・エストラダ前大統領(72)の動向など不透明な要素も残っている。

 立候補を届け出た4人の有力候補は、アロヨ現政権を批判する野党側のアキノ上院議員、エストラダ前大統領、マヌエル・ビリヤール上院議員(59)と、アロヨ政権与党のギルバート・テオドロ前国防相(45)。

 2001年から現職のアロヨ大統領には汚職疑惑が相次ぎ、「史上最も不人気な大統領」とされる。野党候補はアロヨ批判の世論を追い風にする一方、3人の立候補で票が分散する恐れがある。一方、「アロヨ後継は『死のキス』」とも言われたテオドロ氏は地方の首長や下院議員の大半を握る与党の集票組織を活用できる。だが、このところ有力政治家の与党から野党へのくら替えも相次いでいる。

 フィリピン大統領選は政策を競うより人気を争う性格が強い。今回も各候補は「貧困削減」「経済成長」など同じような政策を掲げていて、争点は、アロヨ政権への評価と、人気で先行するアキノ議員の能力だ。

 アキノ氏は民主化を果たしたアキノ元大統領の清新なイメージを引き継ぐが、議員として目立った実績はなく、8月に死去した元大統領をしのぶ世論を背景に立候補した。世論調査では、アキノ氏への支持が他候補を引き離し、不動産業で蓄えた資金力を背景に組織を広げるビリヤール氏が後を追う。

 大統領選には一時、10人以上の名前が挙がっていたが、エスクデロ上院議員が撤退し、レガルダ上院議員がビリヤール氏とペアを組んで副大統領選に移り、最終的に4人の有力候補に落ち着いた。

 エストラダ氏については、憲法の大統領再選禁止規定に抵触すると指摘されており、立候補に異議が申し立てられれば、可否は最高裁に委ねられる。陣営からは「アロヨ政権は野党候補乱立を望んでいる」との見方が出る一方、エストラダ氏が勝ち馬に乗る可能性もある。

 選挙管理委員会によると、大統領選に届け出たのは99人。「比大統領になった後は米大統領、それから世界皇帝になる」と話す候補など売名目的も多く、選管が資格審査をする。選挙運動の解禁は来年2月9日だが、各候補はテレビCMなどで事実上の運動を始めている。

by yupukeccha | 2009-12-02 01:28 | アジア・大洋州  

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