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「日本人ばかり厚遇」 韓国側の家族ら不満 射撃場火災

2009年11月19日14時40分 朝日新聞

 韓国・釜山の実弾射撃場で16人が死傷した火災で、韓国人被害者の家族らから「行政は日本人に手厚く配慮し、自国の被害者をないがしろにしている」との不満が出ている。釜山市などは対応の差はないと説明するが、日本人を巻き込んだことに閣僚らが繰り返し遺憾の意を表明していることも、韓国側被害者の感情に影響を与えている。

 「国会でも韓日双方の被害者に等しく対応すると話していたのに、釜山市に問い合わせると、治療費は出せないという。話にならない」。釜山で入院中の射撃場従業員、イム・ジェフンさん(31)の兄と名乗る男性が18日、病院で報道陣に不満をぶちまけた。

 今回の火災では、現在も日本人4人とイムさんの計5人が入院している。釜山市によると、出火原因が判明するまでは治療費の負担は決まらず、国籍による違いはない。ただ、日本から駆けつけた家族らの宿泊費、遺体の移送費などは市が負担する方針という。

 市の対策本部関係者は「外国人の場合、必要な手続きがたくさんある。釜山に家もなければ、言葉の問題もある。それらの手伝いをしているのが、対応の差と誤解されているのかもしれない」と話す。

 火災発生翌日の15日に鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相が直接、日本人被害者を見舞う異例の対応をみせたほか、李明博(イ・ミョンバク)大統領も17日、報道官を通じ「我々の社会は安全に対して敏感ではない」と述べ、再発防止の徹底を呼びかけた。韓国政府は来年から3年間、韓国訪問キャンペーンを展開する計画で、今回のような事故が与える影響を懸念していると指摘される。

 韓国メディアは日本人被害者や遺族らの様子を大きく報じる一方、韓国側被害者の不満の声や野党からの批判も伝え始めた。李達坤(イ・ダルゴン)行政安全相は16日の国会で「被害者への支援で、韓国人と外国人を区別することは絶対ない」と述べ、事態収拾を図った。(釜山=箱田哲也、大隈崇)

by yupukeccha | 2009-11-19 14:40 | アジア・大洋州  

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