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いいようにしてやられる麻生とオバマ

2009/5/29 10:00 日刊ゲンダイ

「核実験はわが国の安全への重大な脅威だ」と麻生首相が北朝鮮を怒っている。だが、そんな生易しい批判をいくら繰り返したところで、金正日は聞く耳を持たない。力ずくでも分からせてやるのか、それとも北朝鮮を抱き込んでしまうか。どちらか大胆外交に打って出ないと、ならず者国家に日本はいいように振り回され続けるだけだ。

●国連決議や制裁は無意味。大胆な“対北政策”を打ち出すときだ!

 核実験に大あわての麻生政権は、また国連の安保理会合にすがりついた。「北朝鮮制裁決議を」ということだが、4月の弾道ミサイル発射のときもそうだったように、国連でどんな決議をやろうと北朝鮮はこたえない。だいたい、日本なんてハナから相手にしていない。米CIAの元東アジア部長アーサー・ブラウン氏が「北朝鮮の狙いは米国を2国間交渉に引っ張り出すこと。米国に無視されていると焦って、いら立った」と言っている通りだ。

 弾道ミサイルに続く核実験は、米国との直接交渉、ひいては平和条約協議を求めた“ラブコール”なのだから、麻生首相の出方も6カ国協議も国連も関係ない。

 日本政府が、国連決議と独自の経済制裁の2段構えで北朝鮮を懲らしめる作戦も、効果は限られている。「中国、韓国、ロシアから物資は出入り自由だし、中東・アフリカからは兵器と交換でドルも運び込まれている」(事情通)のは常識。米国だって北朝鮮支援を続けている。日本だけが貿易の蛇口を閉めたところで無意味のナンセンス。麻生首相の怒りが本当なら、それこそ中国やロシアに土下座してでも兵糧攻めで歩調を合わせてもらうしかないのだ。

 それが無理なら、いっそ路線転換も考える時期だ。拉致問題の蓮池透さんも、「北朝鮮は圧力だけではダメ。制裁路線の転換を」と勇気ある発言をしている。「外交の麻生」というのなら、金正日を懐柔して手なずけるくらいの芸当を見せたらどうかと言いたいが、ボンクラ首相には望みようがない。

 オバマもオバマだ。北朝鮮政策をどうするのかグズグズしていて方向が決まらない。クリントン国務長官の訪朝計画も宙に浮いたままで、強硬路線だったブッシュ政権時代よりも交渉は後退している。それで金正日はいら立っているのだ。先のアーサー・ブラウン氏は、「北朝鮮の挑発の手段はあまり残っていない。長距離ミサイルを再発射したり、黄海上で韓国側に挑発行為を仕掛ける恐れがある」と語っている。また軍事ジャーナリストの神浦元彰氏はこう語っている。

「北朝鮮の行動は最近説明がつかない。金正日総書記の判断力に問題が生じ、党と軍部が協調できなくなっている状況も考えられます」

 だとしたら、麻生政権は急がないとやばい。「対話と圧力」なんて矛盾したあいまいな対策で臨むのでなく、オバマにも働きかけて、北朝鮮を力ずくで押さえ込むのか、それとも懐に飛び込んで懐柔するのか、さっさと決めるときだ。中途半端な北朝鮮政策は、無駄な国防予算増額と国民不安を高めるだけの二重の愚策である。

by yupukeccha | 2009-05-29 10:00 | 政治  

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