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“遠い親戚”オバマ大統領とチェイニー前副大統領が対決 収容所閉鎖めぐり

5月23日0時2分配信 産経新聞

 【ワシントン=有元隆志】オバマ米大統領とチェイニー前副大統領が21日、ワシントン市内で相次いで演説し、キューバ・グアンタナモ米軍基地内のテロ容疑者収容所の閉鎖問題などテロ対策をめぐり、自らの主張の「正当性」を訴える舌戦を展開した。選挙期間中、チェイニー氏とは「遠い親戚(しんせき)」であるとしながらも強く批判した大統領はこの日もブッシュ前政権の政策で「世界の支持を失った」と酷評した。対するチェイニー氏は収容所閉鎖について「計画性がない」と非難した。

 大統領の演説は、チェイニー氏の講演が発表された数日後に急遽(きゅうきょ)設定された。大統領批判を強めるチェイニー氏に対抗するねらいがあったとみられる。国立公文書館での大統領の演説終了後数分後に、チェイニー氏が保守系シンクタンクAEIで演説を開始した。

 大統領は前政権下でのテロ容疑者への「水責め」などの過酷な尋問について、「(パウエル元)国務長官らは間違っていると認識した」と述べた。直接言及はしなかったが、尋問の効果を訴えるチェイニー氏を意識したといえる。

 収容所閉鎖に伴うテロ容疑者の米本土移送については「法の支配と適正手続きに基づいて、国を守らなければならない」と国民の理解を求めた。さらに「われわれは国際テロ組織アルカーイダなどと戦争状態にある。脅威に対処しなければならない」とも述べ、テロに融和姿勢で臨んでいるわけではないと強調した。

 一方のチェイニー氏は「水責め」などの尋問によって「米国はより安全になった」と反論した。テロ容疑者の米本土移送に民主党からも反対の声が出ていることに関し「選挙区民にテロリスト移送をどう説明したらいいかわからないからだ」とし、決定は「慎重さを欠いた」と指摘した。

 チェイニー氏は大統領が前政権の立場を覆す政策を打ち出しても発言を控えていたが、最近になって沈黙を続ける前大統領に代わり、共和党内の政権攻撃の急先鋒(せんぽう)となっている。

by yupukeccha | 2009-05-23 00:02 | 北米・中南米  

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