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オバマ政権に“日本の真意”伝達…安倍元首相に聞く

米訪問・バイデン副大統領と「北の懸念」共有
2009年5月1日13時41分 ZAKZAK

 安倍晋三元首相が存在感を高めている。今年1月、イラクを電撃訪問したかと思えば、先月中旬には、ワシントンでバイデン副大統領らと会談。国内政局でも、要所要所で麻生太郎内閣を支える動きをみせているが、安倍氏は夕刊フジのインタビューに応じ、日米関係の現状や北朝鮮の動向、小沢民主党への懸念、解散総選挙の見通しなどを語った。

 訪米直前、オバマ米大統領がチェコの首都プラハで「核兵器のない世界を目指す」と、歴史的な演説をした。

 安倍氏は「私は副大統領との会談で、首相の『プラハ演説を支持する』という大統領あての親書を手渡したうえで、『日本は被爆国としてCTBT(包括的核実験禁止条約)の発効に協力したい』と伝えた。ただ、『東アジアには冷戦構造が残っており、米国の核抑止力が衰えては困る』とも話した」という。

 東アジアの懸念といえば、核・ミサイル開発を進める北朝鮮。

 安倍氏は「北のミサイル発射の目的は、(1)ミサイルの性能向上(2)軍や国民の士気を鼓舞(3)オバマ政権への揺さぶり(4)見返りの期待。プラハ演説直前というタイミングも計算したものだ」と分析。

 そのうえで、「私が副大統領に『対話と圧力が問題解決の手段』『拉致問題は必ず解決する』と話すと、副大統領も『その通りだ』と言われた。外交戦略を再構築中のオバマ政権に、日本の姿勢を伝えることは重要だ」と語った。

 日米関係では今年2月、民主党の小沢一郎代表が「(在日米軍は)第7艦隊で十分だ」と語って波紋を広げた。

 安倍氏は「訪米中、政府高官やワシントンの有力者から小沢発言への懸念を伝えられた。ショックだったようだ。小沢氏は日米同盟の政治的、軍事的意義が分かっていない。同盟関係の基本となるのは信頼関係。小沢発言は不信感を強めたようだ」と話す。

 今回、安倍氏は政策研究機関「ブルッキングス研究所」で講演したが、定員を上回る参加希望者が集まり、立ち見も出るほどだったという。

【経済・対北が麻生支持上昇の要因】

 その安倍氏が支える麻生内閣の支持率が最近、回復傾向にある。一部マスコミは「西松建設事件の敵失が要因」と解説している。

 これに対し、安倍氏は「西松事件だけなら、民主党の支持率は下がるが、麻生内閣の支持率は上がらない。支持率回復は、経済政策や北のミサイルへの断固とした姿勢が支持されたのだろう」と分析する。

 安倍氏は首相と頻繁に顔を合わせるが、「支持率が厳しい時も明るかったが、最近、自信が出てきた」という。

 永田町の最大の関心事は次期総選挙。

 安倍氏は「首相が解散カードを切る選択肢はそう広くない。基本的に、今年度補正予算が成立すればいつでもできる。自民党への風は依然として厳しいが、いい戦いができる状況が整いつつある」と語った。

by yupukeccha | 2009-05-01 14:22 | 政治  

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