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金属リサイクルの「ヒルズ族」、7億円所得隠しで告発

4月1日15時1分配信 読売新聞

 「ヒルズ族」と呼ばれる東京・六本木ヒルズの入居者2人が計約7億5000万円の所得を隠したとして、所得税法違反や法人税法違反の疑いで、それぞれ東京国税局から東京地検に告発されたことがわかった。

 2人は互いに面識はないものの、いずれも昨年夏ごろまで続いた金属価格の高騰を背景に、業績を伸ばした金属リサイクル業を営んでいた。うち1人は、外国為替証拠金取引(FX取引)でも多額の利益を上げ、同ヒルズの会員制クラブで開かれるパーティーの主催者側から「敏腕若手経営者」と紹介されていた。

 所得税法違反容疑で告発されたのは、資源回収業「磯貝商店」(埼玉県鳩ヶ谷市)の磯貝清明経営者(31)。法人税法違反容疑で告発されたのは、法人としての非鉄金属卸売会社「光特殊金属」(東京都江戸川区)と、同社の清光(きよみつ)均一(きんいち)社長(53)。

 関係者によると、磯貝経営者は2006年までの2年間に、FX取引で得た所得や、アルミニウムくずなどの売却益など磯貝商店の売り上げ約4億5000万円の所得を隠し、所得税約1億6000万円を脱税した疑い。隠した所得の大半は、FX取引によるもので、知人名義など複数の借名口座を使って納税を免れていた。

 磯貝経営者は、数年前から六本木ヒルズに賃貸で居住。ヒルズの会員制クラブを会場にしたパーティーを告知するブログの中では、主催者側の1人から「敏腕若手経営者」として名前が紹介されていた。

 一方、光特殊金属と清光社長は08年3月期までの3年間、架空の仕入れを計上して所得を圧縮するなどの方法で約3億円の法人所得を隠し、法人税約9000万円を脱税した疑い。

 同社は、銅やニッケルなど非鉄金属のスクラップ品の加工販売をしており、民間信用調査会社などによると、中国の好景気の影響などで、金属の市場価格が上昇する中、08年3月期は2年前の2倍の30億円にまで売り上げを伸ばしていた。

 清光社長は数年前に法人名義でヒルズの一室を購入し、自ら居住していた。

 六本木ヒルズレジデンス(住宅棟)は全5棟で約900世帯が入居可能。外資系企業の幹部やベンチャー企業の経営者などの入居者が目立ち、昨年秋のリーマンショック以降も人気は高いという。

 清光社長は会社登記上、現在もヒルズに住所を置いているが、磯貝経営者は最近になって転出した。

 光特殊金属は「社長が不在で分からない」と話している。磯貝経営者については3月28日に質問状を届けたが、同31日までに回答がなかった。

by yupukeccha | 2009-04-01 15:01 | 社会  

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