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ソフトバンクモバイル、中古携帯に通話規制 業者が提訴へ

3月29日2時20分配信 産経新聞

 中古で購入したソフトバンクモバイル(SBM)の携帯電話端末が突然、通話不能になる事例が相次いでいる。ローンの支払いが滞っている端末などでの通話を規制する措置を同社が取っているためだが、中古端末を購入する利用者には区別はつかず困惑が広がっている。大阪市内の中古端末販売業者は通話規制によって所有権が侵害され端末の価値が損なわれたとして、近くSBMを相手取り、損害賠償請求訴訟を起こす。

 問題となっているのは、SBMの第3世代携帯(3G)。SBMによると、ローン契約で「頭金0円」で購入されながら、その後、代金や通話料の支払いが滞っている端末のほか、代理店から盗まれた端末などを対象に、通話を規制する措置を取っている。

 通話が規制された端末は電波状況を示すアンテナマークが、通常とは違う赤色になり、電話の発信も受信もできなくなる。

 中古端末販売業者の「eiYAAA」(大阪市港区)には、同社から購入した端末が通話不能になったという客からの苦情が2月末以降で50件近く寄せられ、別の端末への交換や代金の返還といった対応に追われている。関西の同業他社を含めると、200~300件にのぼっており、ほとんどの業者はSBMの中古端末の買い取り中止に踏み切ったという。

 e社側は「ローン購入の場合、契約時点で所有権は完全に移っており、転売するのは自由のはず。未払いローンの回収は、SBMと最初の購入者との間の問題で、無関係の最終購入者が不利益をこうむる通話規制はおかしい」とSBMの対応を批判。損害賠償訴訟を起こす考えだ。

 SBM広報部は「中古販売を認めていないわけではないが、中古携帯は安いかわりにリスクがあることを承知の上で購入してほしい。不正取得端末の利用を制限することは3G契約の約款にも明記しており、問題はない」と話している。

 第3世代携帯では、契約者を特定する情報が登録された「SIMカード」と呼ばれるICチップを入れ替えることで、別の端末を自分の電話番号で使うことができる。

 NTTドコモも同様の規制を行っているが、現在の使用者が中古ショップなどから正規に購入したことを証明する書面を提出すれば、規制を解除している。一方、auは端末の変更にはSIMカードの入れ替えだけでなく、代理店での登録が必要なため、こうした事例は報告されていないという。


中古携帯の通話規制 振り込め詐欺に悪用され危機感
3月29日2時20分配信 産経新聞

 中古の携帯電話端末の使用を通信事業者が規制するのは、やむをえないことなのか-。ソフトバンクモバイル(SBM)が不正流通する携帯電話端末の通話規制を行っている背景には、ローン未払いの端末が増えていることに加え、振り込め詐欺に悪用される携帯電話の約7割が同社のものであることに対する危機感がある。

 SBMのシェアが昨年6月時点で18・4%であり、悪用された携帯電話に占める割合は突出している。「SBMは他社に比べて契約時の身許確認が甘いほか、『頭金0円』でのローン販売を他社に先駆けて導入したことが一因」と指摘する業界関係者もいる。

 携帯電話の販売をめぐっては、従来、回線の新規契約時に通信会社が代理店に支払う販売奨励金によって、端末価格が実質0円や1円にまで引き下げられてきた。総務省が平成19年7月、通信料と販売価格の分離を業界に要請し、端末の店頭価格が約2万円前後上昇。消費者に割高感が広がり、中古市場が急拡大したのもこの時期という。

 SBMはいち早く割賦販売方式の「新スーパーボーナス」を導入して消費者のニーズをつかみ、昨年は契約者数の純増数で年間首位になった。一方で、契約後に一度も通話料や代金が支払われず、契約者と連絡も取れないケースも急増している。

 SBMでは、発売から間もない機種が中古市場に出回るのは、不正取得端末の割合が多いとして、ネットオークション各社に、新機種の出品自粛を要請。グループ会社、ソフトバンクBBが運営する「ヤフーオークション」は、昨年3月、SBMの携帯電話に限り、発売後半年未満の機種の出品を禁止。今月からは禁止期間を発売後1年に延長している。

 消費者問題に詳しい京都弁護士会の浅岡美恵弁護士の話「ローン販売が行われている以上、中古販売業者は端末の買い取り時に、返済が完了しているのか確認する義務がある。ソフトバンクなど通信事業者側も協力し、中古業者が買い取る時点でローンを精算して、中古端末の購入者にツケを回さない仕組みを構築すべきだろう」

by yupukeccha | 2009-03-29 02:20 | 経済・企業  

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