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「第2の冷戦」米国とロシアの関係に春の兆し

2009.03.05 08:11 中央日報
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「第2の冷戦」と呼ばれるほどに冷え込んでいた米国とロシアの関係に「春風」が吹いている。新たにスタートした米オバマ政権がロシアに和解のジェスチャーを送ったことにロシアがこたえているためだ。ブッシュ前大統領が押し通した東欧のミサイル防衛(MD)計画と北大西洋条約機構(NATO)拡張政策、ロシア・グルジア紛争などにより最悪の危機にあった両国の対立は協力モードに転換するという期待が高まっている。

最初の和解の兆候はオバマ大統領が総力を傾けている米国のアフガニスタン戦に対するロシアの協調に現れた。ロシア国営イタル・タス通信は3日、自国の外交官の発言を引用し、「アフガニスタンのNATO軍のために軍需支援品を乗せた輸送列車が初めてロシアの領土を通過しアフガニスタンに向かっている」と報じた。

この外交官は「輸送列車には軍服と食品、偽装砲などが積まれている。先週にラトビアの首都リガを出発し、ロシア領内を通り現在カザフスタンを経てアフガニスタンに向かっている」と明らかにしている。今回の輸送が成功すれば、米国は今後毎週20~30回このルートで物資を送る予定だ。

ロシアが米国の対テロ戦を支援するため陸路を開放したのは初めてだ。米国防総省は、「ロシアがアフガン情勢安定のためわれわれと協力しているという証拠だ」として歓迎の声明を発表した。イタル・タス通信はまた、「列車輸送とは別途にやはり軍需支援品を載せた米国の輸送機がロシア領空を通過しアフガンに入った」という現地国防省関係者の発言を報じている。同通信は、「パキスタンを通じたアフガンへの物資輸送がタリバンの攻勢強化で難関に当たっている状況で、ロシアの領土開放は米軍に決定的な力になるだろう」と分析している。

米ロ関係を悪化させた最大の問題のひとつだった東欧のMD問題でも妥結の兆しが見えている。ブッシュ前大統領がイランの核の脅威に対処するという名分でポーランドとチェコにMD基地を建設しようとしたところ、ロシアは「われわれを狙ったもの」として強く反発した。しかしオバマ政権はMD計画変更の意思を何度か示唆している。

先月にドイツのミュンヘンで開かれた国際安保会議に出席したバイドン米副大統領は、「ロシアとの関係を再稼働するボタンを押したい」とし、MD問題などで譲歩する考えを明らかにした。

米国とロシアのメディアは2日、「オバマ大統領がロシアのメドベージェフ大統領に密書を送り、ロシアがイランの核問題解決に協力すれば米国は東欧MD計画を撤回すると提案した」と報じた。翌日にオバマ大統領とメドベージェフ大統領はともにこれを否認したが、書信の交換と電話会談などで国際懸案に対し突っ込んだ対話を交わしたことは認めた。

メドベージェフ大統領は、「米国から数カ月前とは違うシグナルを受けている」とし、対米関係改善に期待感を示した。両首脳は来月2日にロンドンで開かれるG20金融サミットで初めて顔を合わせる。

by yupukeccha | 2009-03-05 08:11 | 北米・中南米  

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