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「三段壁」景観より自殺防止の柵 白浜町が苦肉の策

3月4日23時55分配信 産経新聞

 海に面した断崖(だんがい)で知られる和歌山県白浜町の観光名所「三段壁」で自殺者が急増していることを受け、町は4日、飛び降り自殺防止用の安全柵を設置すると発表した。これまでは「自然の造形物に手を加えるのは良くない」と警戒ロープさえしなかったが、「苦肉の策」として方針転換する。

 三段壁は、高さ約40~50メートルの断崖から望む太平洋の雄大な景観が人気で年間約30万人が訪れる半面、飛び降り自殺が相次いでいる。

 特に、平成20年の自殺者は21人で、前年(9人)に比べて急増。景気悪化などが背景にあるとみられ、町は悪印象が広がらないためにも柵を設けることを決め、21年度当初予算案に設置費用150万円を盛り込んだ。

 設置する柵は高さ約1・2メートル。長さ約300メートルのがけのうち、中央の約30メートルの区間で設ける。コンクリート製の柵を木に模して、景観への影響を最小限にとどめるという。

 立谷誠一町長は「これまで、ありのままの自然を優先してきたが、訪れる人に安全、安心に過ごしてもらえるようにする」と話している。

by yupukeccha | 2009-03-04 23:55 | 社会  

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