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難産のすえに開港の静岡空港 早くも不測事態の前途多難

6月19日(金) 8時30分 ダイヤモンド・オンライン

 6月4日に開港した富士山静岡空港が連日、大にぎわいを見せている。ターミナルビル内は行き交う人びとでごった返し、そこかしこに長い行列が。苦難のすえにやっと開港した最後の地方空港である。関係者も大喜びかと思いきや、現実はやはりそう甘くない。

 開港から4日間で約4万6800人が空港ビルに入館したのに対し、搭乗客は約6800人。空港に詰めかけたのは見物客がほとんどで、本来のにぎわいとは異なる。

 開港後4日間の定期便とチャーター便の平均搭乗率は76.3%。開港前から懸念されていたことが早くも現実化しつつある。一つは、1日3往復する福岡便だ。朝夕の2便を計画した日本航空(JAL)に対し静岡県は、搭乗率が70%を下回った場合、1席当たり1万5800円の支援金を支払うという搭乗率保証を福岡便にのみ提示、3便の就航を実現させた。制度導入に批判の声も出たが、石川嘉延知事は「まさかのときの下支え」と説明し、押し切った。

 しかし、福岡便の搭乗率は昼便の低迷が足を引っ張り、68.5%。まさかではすまされない厳しい状況だ。それどころか、国内3路線、国際2路線の定期便の路線維持自体が危うい。週4便の就航予定だった中国東方航空の上海便が、新型インフルエンザの影響を理由に、6月の定期便6便の欠航を決めたが、初便の搭乗率が4割にも満たず、7月以降の運航を検討するという。

 さらにもう一点。山を削り、谷を埋めて造られた静岡空港は天候が変わりやすく、濃霧や低い雲が発生しやすい。開港2日目に懸念していたことが起きた。夕方に到着予定の2便が視界不良で着陸できず、中部国際空港への着陸を余儀なくされたのだ。このため、静岡空港発の2便が欠航になった。

 視界良好とはとても言いがたい。

(『週刊ダイヤモンド』委嘱記者 相川俊英)
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by yupukeccha | 2009-06-19 08:30 | 社会  

静岡空港、4日開港=国内外8路線、財政負担に懸念も

2009/06/03-14:38 時事通信

b0161323_12155191.gif 静岡県が設置、管理する静岡空港(同県島田市、牧之原市)が4日開港する。周辺私有地の立ち木が原因で、予定していた3月の開港が延期となり、石川嘉延知事が辞職する事態となった。離島や航空自衛隊百里基地と共用の茨城空港を除き、最後の地方空港の新設となる。

 国内6路線(新千歳、福岡、那覇、7月から小松、熊本、鹿児島)と海外2路線(ソウル、上海)を確保した。しかし、地方路線は搭乗率の低下に苦慮しており、路線や空港の維持のための県の財政負担も懸念される。
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by yupukeccha | 2009-06-03 14:38 | 社会  

静岡知事が辞表提出 空港の立ち木問題めぐり

2009年5月19日12時5分 朝日新聞

 静岡県の石川嘉延知事が19日午前、県議会議長に辞表を提出し、受理された。6月4日に開港する静岡空港をめぐって昨秋、航空法の高さ制限を超える立ち木が残っていたことが発覚。石川知事は今年3月、地権者が伐採の条件として求めていた辞任要求に応じる意向を示していた。知事選は6月末か7月初めに投開票される見通し。

 立ち木の伐採作業は今月17日に終了。測量の結果、空港運用上の支障が取り除かれたことが確認されたため、辞表を提出した。

 完全運用に向けた準備が終わる今秋ごろまでは、静岡空港は2500メートルある滑走路を2200メートルに短縮して運用される。
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by yupukeccha | 2009-05-19 12:05 | 行政・公務員  

静岡空港の立ち木伐採終了、知事19日にも辞表提出へ

5月18日0時28分配信 読売新聞

 静岡空港の滑走路西側に航空法の制限を超える高さの立ち木が残り、開港が延期された問題で、地権者の大井寿生さん(49)による立ち木の伐採が17日、終了した。

 県による伐採も13日に終わっており、2500メートル滑走路での完全運用に向けた障害は取り除かれたことになる。

 県が18日に最終確認の測量を行った後、石川知事が19日にも県議会議長に辞表を提出する。

 大井さんや支援者ら6人は17日午後、風雨の中で作業を開始。チェーンソーで切れ目を入れた立ち木にロープをかけ、大井さんが自ら重機を運転してロープを引っ張り、1本ずつ倒していった。最後に残った4本の伐採は20分ほどで終わった。

 作業終了後、大井さんは「立ち木によって、県組織の問題が伝わったか実感がない。問題を認めてからも県の対応は変わらなかった。開港で騒いで問題を見失わず、姿勢を改めてほしい」と語った。
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by yupukeccha | 2009-05-18 00:28 | 社会  

FDA、富士山静岡空港拠点に7月23日運航開始-フライトスケジュールと運賃申請

2009年4月30日12時05分 みんなの空港新聞

 6月4日開港予定の富士山静岡空港を運航拠点とする新航空会社「フジドリームエアラインズ」(FDA、本社=静岡市)は4月24日、就航日・フライトスケジュール・運賃を決定し、国土交通省に届け出た。

 決定によると就航日は7月23日。既に発表していた通り、RJ(リージョナルジェット)エンブラエル170(76席)2機を使用して、富士山静岡空港から小松に1日2往復、熊本に1日往復、鹿児島に1日1往復運航する。

 スケジュールは、小松線が静岡発8時35分・16時45分、小松発10時10分・18時20分。熊本線が静岡発8時45分、熊本発10時50分。鹿児島線が静岡発12時15分、鹿児島線が14時25分。

 運賃は静岡~小松が23,800円(大人・片道普通運賃)、静岡~熊本が38,800円(同)、静岡~鹿児島が40,800円(同)。各路線に小児用運賃や各種割引運賃なども設定する。

 今後各種運賃の条件などを5月中旬ごろまでに発表し、航空券の販売開始を6月1日に予定する。同社は事業計画の段階で、各路線の運賃を「新幹線の指定席とグリーン席の中間」のレベルに設定し、搭乗率は70%を目指すとしている。
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by yupukeccha | 2009-04-30 12:05 | 社会  

「静岡空港」開港まだなのに…空弁“フライング”販売

“大井川鐵道”の2駅で見切り発車
2009年3月26日17時9分

 富士山静岡空港の開港遅れの責任をとり、静岡県の石川嘉延知事が25日、辞意を表明したが、なんと地元では「開港まで待てるか!」と“空弁”の先行販売に踏み切るのだという。当初の開港予定だった今月に合わせて材料の調達などを進めていたため、6月のオープンまで待つと大損する-というのが理由。しかし、まだ空港も完成していないのにどこで空弁を売ろうというのか。

 4月1日に発売される空弁の正式名称は「島田発 静岡味ものがたり」(950円)。SLの定期運行で知られる大井川鐵道が販売する。空港予定地の島田市民からあがった「何か名物を作りたい」との声を受け、同社が商品化を進めてきた。中身は、駿河湾の桜エビが入った富士山型のおむすび、浜名湖うなぎの巻きずし、いわしの身をすりつぶした郷土食「黒はんぺん」入りのうま煮などで、「できるだけ静岡を感じられるように」との希望を取り入れた。

 ただ、空弁と銘打ちながら、販売場所は当初から大井川鐵道の金谷駅と新金谷駅の予定だった。しかも現在のところ、同社の売店が空港内に開設される見通しもない。一体どういうことか?

 「あー、これはぶっちゃけて言えば、空港便乗商品なんですよ」

 同社企画部はあっさりナゾを明かしたうえで次のように説明した。

 「3月開港に合わせて準備していたのですが、生の食材を6月までは保管できず、ならば開港に向けたPRを兼ねてSL利用客に先に販売しようということになったのです」

 同空港は1987年、島田市と牧之原市にまたがる場所での建設が決定。98年から本格的な工事が始まり、今月開港する予定だった。ところが昨年、離着陸の障害となる場所に立ち木が残っていることが発覚。追加工事と滑走路を短縮した暫定開港を余儀なくされ、これが石川知事の辞意につながった。

 なんとも絶妙のタイミングで空弁販売を発表した大井川鐵道は、「知事の辞意は予想外でびっくりしています。ただ、いまさら(空港建設は)チャラにはできないと思う。余計なおせっかいかもしれませんが、空弁の話題で盛り上がってもらい、地元の歓迎ムードを全国の方に知っていただきたい」と語る。

 1箱の弁当に負のイメージ払拭の期待がかかっている。
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by yupukeccha | 2009-03-26 17:09 | 社会  

JALとANA、静岡空港のダイヤ確定

2009.3.26 02:21 産経新聞

 日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は25日、国土交通省に6月4日からの静岡空港発着便の運航ダイヤを届け出た。これにより開港時の国内線ダイヤが確定した。

 届け出によると、JAL福岡線は、静岡発が午前8時40分、午後2時、午後5時55分で、福岡発は午前9時、午後0時5分、午後6時5分。札幌線は、静岡発午前11時半(JAL)、午後5時半(ANA)、札幌発午前9時40分(ANA)、午後3時15分(JAL)。ANA沖縄線は、午前11時55分静岡発、午後2時45分沖縄発。

 ANAは運賃も申請。大人片道運賃(通常期)は札幌線が3万7000円、沖縄線が3万9800円で、さまざまな割引運賃がある。

 石川嘉延知事はダイヤ決定を受け、「開港に向けて着実に前進していると感じる。各団体と連携して需要開拓に全力で取り組みたい」としている。
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by yupukeccha | 2009-03-26 02:21 | 経済・企業  

静岡県知事が辞任表明 立ち木による空港開港遅れ引責

2009年3月25日13時26分 朝日新聞

 静岡空港の滑走路近くに航空法の制限を超える立ち木が残って開港が遅れた問題をめぐり、静岡県の石川嘉延知事は25日、臨時の記者会見を開き、辞職する意向を表明した。引責によって「完全開港」を実現するのが目的。辞職後の知事選への立候補は「ありえない」と否定した。

 静岡空港を巡っては、昨年9月、空港西側の私有地に残っていた立ち木が航空法の高さ制限を超えていたことが判明。県の土地収用の作業ミスなどが原因で、県は本来2500メートルの滑走路を暫定的に2200メートルに短縮する追加工事を実施する方針を打ち出した。その結果、今年3月に予定していた開港は6月4日にずれ込んだ。

 立ち木問題について、石川知事は1年もの間、事実関係を公表しなかったうえ、地権者には当初、航空法との関連をあいまいにしたまま、地滑り防止工事として立ち木伐採を提案していた。こうした経緯から、地権者は伐採を拒否。県は事実関係を明らかにした昨年10月以降、2500メートル滑走路での完全運用に向けて、地権者と話し合いを続けていたが、地権者は立ち木伐採の条件として、石川知事の辞職を求めていた。

 静岡空港の開港延期問題について、石川知事はこれまで、給与カットなどで責任を取ることを表明する一方、辞職要求は拒んでいた。今回、辞職の意向を固めた背景には、明確な形で開港延期問題の責任を取り、空港の早期の完全運用につなげたい意向があるとみられる。地権者の男性は「明確に責任を認めて辞職するのであれば、私も立ち木を除去するなどの対応をとる。辞職の内容をしっかり把握して決めたい」と話した。

 石川知事は同県掛川市出身で68歳。1964年に自治省(現総務省)に入り、静岡県総務部長、自治省公務員部長などを経て93年の知事選で初当選。05年に4選を果たし、7月に任期満了を迎える。

Links: [1] 静岡県知事逃亡 [2] アタマを下げられない知事(ネットゲリラ)
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by yupukeccha | 2009-03-25 13:26 | 政治  

静岡県の行政手法を監査委員が批判、静岡空港の開港延期問題で

2009年3月24日9時7分 nikkei BPnet

 静岡県監査委員は3月18日、静岡空港の開港延期問題で、県の対応が不適切だったとして、業務の進め方の改善を求める監査結果を発表した。これを受けて、石川嘉延知事は関係した職員を処分する意向を明らかにした。

 県は2007年ごろ、静岡空港の西側に航空法の高さ制限を超える立ち木があることを認識した。しかし、立ち木の扱いをめぐって地権者との交渉がまとまらなかったことから、県は立ち木を避けるように滑走路を短くして運用することを決断。その結果、航空灯火などの追加工事が必要となり、開港日は当初の予定よりも3カ月ほど遅い09年6月4日に延びた。

 監査結果の報告書によると、県の出先事務所である静岡空港建設事務所は、07年1月ごろに立ち木の問題に気付いたが、同年9月まで県空港部に報告していなかった。さらに、地権者らが07年10月時点で既に立ち木の存在を公表していたにもかかわらず、県がこの問題を公式に認めたのは08年9月になってからだった。

 建設事務所は07年3月、立ち木を含む空港西側の土地を、地すべり対策のために切り土することを計画。県は立ち木の問題に気付きながら、その存在を認めることなく地権者と交渉を進めようとした。一方、地権者は、県が地すべり対策を名目に立ち木を処理しようとしていると反発。立ち木のある土地をそのまま残すよう県に求めた。

 報告書は、地権者との交渉の進め方や、情報公開の遅れを批判。県が立ち木問題の存在を早い段階で認めて地権者と交渉していれば、ここまで問題がこじれることはなかった可能性もあると指摘している。

 さらに、県空港部が地権者との交渉を建設事務所に任せきりにしていたことや、地権者との協議の記録などを文書で残していないことなどの問題も指摘。文書記録がなければ県民への情報公開に応じられず、説明責任を果たせないと批判した。
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by yupukeccha | 2009-03-24 09:07 | 行政・公務員  

立ち木問題の次は「搭乗率保証」 静岡空港いまだ視界不良

2009年3月9日0時51分 週刊ダイヤモンド

測量ミスで立ち木が除去されず、開港が延期となった静岡空港。あまりのオソマツさに日本中が仰天したが、県は滑走路を短縮させる奇策に出た。新たな開港日が3ヵ月後に迫り、“今度こそ”との空気が広がるが、県が打ち出した不平等支援策に次なる波紋が生まれている。

「大手航空会社の役員が『富士山静岡空港は大化けする』と言っていると聞きました。私もそう考えていますが、一気にはいきません。上昇気流に乗るまでが大事です」

 静岡県の石川嘉延知事は上機嫌でこう挨拶した。2月28日に静岡空港で開かれたリージョナル航空会社フジドリームエアラインズ(FDA)お披露目の式典でのことだ。3ヵ月後に迫った開港(6月4日予定)を前に、高揚感がテント内を覆っていた。

 立ち木問題で開港延期を発表した直後に開かれた昨年11月のエアポートフェスタは土砂降りとなり、お通夜のような雰囲気だったが、今回は天気にも恵まれ、空港周辺の視界は良好。すったもんだが続いた静岡空港もいよいよテークオフである。

 静岡空港に開設される就航路線は国内外6社による8路線。航空各社がローカル路線を相次いで縮小・廃止しているなか、健闘しているといえる。地域の経済力や特性、エアポートセールスの成果と見られる。

 静岡はクルマ中心の地域で、富裕な住民も多い。新幹線などの交通アクセスに恵まれ、空は未開拓のマーケットである。飛行機に乗ったことがない県民も多いという。それだけに「潜在需要はある」と、期待に胸躍らせる声もある。しかし、あくまでも潜在需要。大化けするか否かは一種の賭けだ。

空席分を税金で補填 苦肉の策「搭乗率保証」

 ところで、ごたごた続きの静岡空港は揉め事との縁が切れないようだ。今回はある制度の導入をめぐり、県議会からも異論が出た。

 「開かれた空港への足かせになりかねない。いろんな航空会社とパートナーを組むことが必要なのに阻害することにならないか」

 こう語るのは、静岡県議会の第二会派「平成21」の岩瀬護会長。県が打ち出した「搭乗率保証」に反対の声を上げた。

 搭乗率保証とは、航空機の空席分を税金で補填することで航空会社に路線の開設や維持を求めるものだ。需要が少なく、採算割れの路線を抱える地方空港が苦肉の策として編み出した。現在は石川県の能登空港が設け、全日本空輸(ANA)の羽田便を1日2往復確保している。目標搭乗率を上回った場合、航空会社から返金される取り決めになっている。

 ただ、静岡県が打ち出した搭乗率保証は、能登空港のそれとは異なる。一つは、日本航空(JAL)の福岡便のみを対象とする点だ。ANAの札幌便や那覇便、外国の航空会社などはすべて対象外とした。また、目標搭乗率の七割を下回った場合、県が不足座席分(1席につき1万5800円)をJALに支払うが、上回った場合の返金は求めない内容だ。

 静岡県のJAL限定の厚遇策に対し、当然のことながら「不公平」との不満の声が上がった。ライバルANAの幹部は2月17日、県庁を訪れ、「支援は平等にしていただきたい」と申し入れた。

 静岡県はなぜ、JALだけを厚遇するのか。裏にはこんな経緯があった。

 静岡県とJALとのあいだで包括的な協定が締結されたのが、2005年5月のこと。当時、県は空港周辺部などの土地収用という難問を抱えていた。また、知事選が目前に迫っていた頃で、JALの乗り入れ宣言は願ってもないことだった。

 具体的な就航路線や便数については未定とされたが、県は就航路線について収支均衡を図るための運航支援策を約束し、JALから搭乗率保証の導入が選択肢の一つとして提案された。県はJALに恩義を抱いたのである。

 2年後の07年7月に事態が思わぬ方向へ動く。ANAが静岡空港から那覇と札幌に就航することを表明した。これに仰天したのが、JAL。2社が就航すれば採算が取れなくなると反発し、協定を白紙に戻すと県に通告してきた。単独就航が崩れ、へそを曲げたのである。県も大あわてとなり、知事自らがJALを訪問、就航をあらためて要請した。

 そして、07年10月。JALと静岡県が新たな覚書を締結し、札幌1便と福岡3便の就航表明となった。その際、搭乗率保証の導入の検討を含め、運航支援策の内容について引き続き協議することになった。福岡便への搭乗率保証の話はおそらく、この時点で落着していたものと考えられる。

 ところで、静岡県が搭乗率保証制度導入を明らかにしたのは、今年2月のことだ。そのための債務負担行為が09年度予算案に盛り込まれ初めて内容が示された。日頃おとなしい県議たちもこれには憤慨したようだ。各会派への事前ヒアリングで説明はなかったからだ。「寝耳に水の話」だったのは、ANAだけではなかったのである。情報をぎりぎりまで伏せておく県の体質が如実に表れている。

JAL福岡便のみ 優遇の不透明性

 搭乗率保証による負担は決して少額ではない。県の試算によると、目標搭乗率が1%下回っただけで保証額は年間約3800万円となる。仮に10%下回れば、3億8000万円だ。県の予測では福岡便は年間約24万人の需要が見込まれている。

 そもそも一定の需要があるとの前提で空港設置が認められたはずで、開港前から搭乗率保証を導入すること自体、奇妙な話である。

 それにしてもなぜ、福岡便にのみ搭乗率保証なのか。県は「新幹線と競合すること」も理由として挙げた。つまり、鉄道と航空という競合する民間企業の一方にのみ、税金による支援を行なうとの意思を表明したのである。これまた、公正な競争を阻害する行為に当たるのではないか。

 一方、就航予定の機材で搭乗率100%の場合、総利用者数は約29万人になる。その7割は約20万3000人なので、県は搭乗率が7割を下回ることは想定していないと、強気である。需要は十分あるが、「まさかのときの下支え」という。

 しかし、石川知事は定例会見で搭乗率保証がなければ、現在の1日3便は確保できなかった可能性を認めている。裏を返せば、航空会社は3便飛ばすほどの需要はないと判断していたということだ。また、県は開港後半年で見直し、その時点で実績が悪ければ、減便などの対応も考えるという。
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 その一方で、石川知事は議会での質問に対し、「(静岡空港直下の新幹線新駅設置について)私は諦めていない。10年近く封印していたが、これからはJRに主張をどんどん言う」と、答えた。

 静岡県はかつて、直下に東海道新幹線(静岡駅~掛川駅間)が走る牧ノ原台地が空港建設地となったことから、新幹線新駅の設置構想をぶち上げ、JR側に要望した。

 しかし、当然のことながら、JR側からは色よい返事を得られなかった。それを受け、静岡県議会で新幹線に通行税を課す構想が語られるなど、微妙な関係が続いている。もっとも、一方だけがカッカと熱くなっているのが実情だが。

 揉め事といえば、例の立ち木である。滑走路を短縮しての暫定開港を余儀なくされた県だが、所有者との話し合いはまとまらず、航空法に基づく除去請求権の行使に向け、手続きを進めている。訴訟となれば、時間はさらにかかり、立ち木が大きく伸びることもありうる。滑走路を再度、短縮するといった漫画のようなことがあってはならない。

(『週刊ダイヤモンド』委嘱記者 相川俊英)

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by yupukeccha | 2009-03-09 09:09 | 社会