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苦難の製紙業界、輸入紙増が追い討ち 生産さらに削減も

2009年11月25日9時5分 朝日新聞

b0161323_1536297.jpg 紙の販売低迷が続く製紙業界が、輸入紙の増加に直面している。スーパーなどの大口ユーザーの間で、国産紙より1割前後安いとされる輸入紙への切り替えが続出。製紙大手は今春以降、大規模な設備停止に乗り出したが、それでも生産能力の1~2割が余っているとされ、さらなる削減を迫られる可能性もある。

 日本製紙連合会によると、チラシやカタログなどに使われる主力の塗工紙の9月の輸入量は、前年同月の2.4倍の約7万3千トン。単月ベースでは、過去最高だった今年7月に次ぐ2番目の多さだ。一方、塗工紙の9月の国内出荷量は、前年同月比16.7%減の約41万9千トン。10月も低迷から脱せず、前年割れは15カ月続いている。

 この結果、9月の塗工紙の輸入比率は14.8%に上昇。昨年前半は3%前後で推移していたが、これで7カ月連続で10%の大台を超えた。円高を背景に、中国や北欧などのメーカーが日本向けの出荷を増やしたためだ。

 昨秋のリーマン・ショック以前に、製紙大手は生産能力を相次いで増強した。ところが、世界同時不況で紙の需要は一転して激減し、最大手の王子製紙は今年5月までに7設備を停止。2位の日本製紙グループ本社も来年3月までに15設備を停止する予定だ。両社とも生産能力の1割程度の削減になる。

 製紙業界では「需要家の節約志向や在庫調整は一段落しており、輸入紙はこれ以上、増えないだろう」(北越紀州製紙の岸本晢夫(せきお)社長)との見方が一般的だ。しかし、政府は11月の月例経済報告で「緩やかなデフレ状況にある」と認定。消費低迷と輸入攻勢の「ダブルパンチ」が長引く可能性も出てきた。

 王子は「現在の需要動向で推移すれば、もう一段、生産能力を見直すことになる」(篠田和久社長)、日本も「経済の二番底が懸念され始めている。できるだけ早く能力削減の決断をしないといけない」(芳賀義雄社長)とみている。(益満雄一郎)
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by yupukeccha | 2009-11-25 09:05 | 経済・企業