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都の性描写規制条例が成立 「不健全図書」範囲拡大へ 18歳未満へ販売禁止

2010/12/15 14:00 日本経済新聞

 過激な性描写のある漫画などの販売方法を規制する東京都の青少年健全育成条例改正案が15日の都議会本会議で民主、自民、公明の賛成多数で可決、成立した。改正条例のうち18歳未満への販売を禁じる不健全図書の範囲を広げる規定は、来年7月以降に発行される書籍に適用される。

 本会議では、改正条例の慎重な運用を求める付帯決議も可決された。主要会派のうち共産と生活者ネットワークは改正案に反対した。

 新たに18歳未満への販売が禁じられるのは、強姦など社会規範に反する性交などを不当に賛美・誇張する描写があり、健全育成を妨げるおそれがあるとして都知事が指定した図書。書店などは一般の本と分け、成人コーナーなどに置かなくてはならない。

 条例改正案は今年3月に議会提出されたが、6月に民主などの反対多数で否決。都は分かりにくいとされた「非実在青少年」の用語を削るなどした改正案を再提出した。

 条例改正には出版界や漫画家の間で根強い反対があり、有力出版社が都などが主催するアニメ見本市への参加拒否を表明するなど波紋が広がっている。


都青少年条例 露骨な性描写の規制は当然だ(12月15日付・読売社説)
2010年12月15日01時21分 読売新聞

 過激な性描写のある漫画が、巷(ちまた)の書店やコンビニの棚に並んでいる。

 これらの18歳未満への販売規制を強化する東京都青少年健全育成条例改正案が、15日の都議会本会議で可決され、成立する見通しだ。

 現行条例は、「著しく性的感情を刺激」する作品は指定図書として成人コーナーなどに分けて売ることを義務づけている。指定に当たっては性器の描写の明確さなどが判断基準となっている。

 そのため、例えば果物を性器に見立てるなどして、小学生の性行為を描写したような漫画は成人図書に指定されていない。

 条例改正は、こうした規制から漏れた作品についても成人指定が出来るように、基準を改めようというものだ。

 青少年の健全育成の観点に立てば、規制強化は当然だろう。

 当初の改正案は、18歳未満の少年少女の性行為を肯定的に描いたものなどを新たな規制対象として加えるというものだった。

 しかし、民主党などが「対象があいまい」との理由で反対し、6月の議会で否決された。

 都が手直しした上で議会に再提出した今回の改正案は、強姦(ごうかん)など法に触れる性行為を「著しく不当に賛美し又(また)は誇張する」作品は成人指定できるとしている。このため民主党は賛成に転じた。

 漫画家や出版界には反対の声が根強い。「成人女性の性描写も含まれるなど、当初案よりもさらに規制の対象が広がった」と反発を強めている。

 芸術的評価の分かれる作品が一方的に成人指定されかねない、と懸念する声も上がっている。条例案には「慎重な運用」を求める付帯決議が加えられた。条文を拡大解釈して乱用するようなことはあってはなるまい。

 都の成人図書の指定は、PTAの代表や出版・報道関係者、都議らで構成する審議会で行われている。今後、審議会にかかる作品の幅が広がり、新たな判断を迫られるケースも出てくるだろう。

 より多様な意見を議論に反映させるため、漫画家を委員に加えることなども検討してはどうか。

 青少年に対する漫画の販売規制は自治体によって基準が異なり、東京都の議論だけで問題が解決するわけではない。

 どんなに出版物の販売が規制されても、ネット上には過激な性描写の画像が氾濫している。

 家庭や地域、各業界ぐるみで子どもを守るための取り組みを進めて行くことが肝要だ。


漫画と都条例 「過激」に乗じて規制か(12月15日)
北海道新聞

 東京都が、過激な性描写のある漫画などを子供に売れないように青少年健全育成条例を改定する。15日の都議会本会議で可決、成立する流れだ。

 行政が青少年育成の環境を整えるのは当然だが、出版物の販売禁止にまで踏み込むのは乱暴すぎないか。しかもその基準は曖昧だ。

 作家や書店の萎縮が心配だ。さらに、拡大解釈で表現や出版の自由が侵されないか大きな懸念がある。

 作家の多くが集中している東京都で独自の規制を行えば、一自治体にとどまらない影響が及ぶだろう。

 現行条例でも対応はできる。改定は見送るべきだ。都議会の最終結論をしっかり見届けたい。もし成立するなら、拡大運用がなされないよう、不断に監視する必要がある。

 条例案では、漫画やアニメに登場する人物の架空の行為を法などで判断し、販売の自主規制を求め、悪質なものは販売を禁止できる。

 規制されるのは、残虐性を助長し、自殺や犯罪を誘発するもののほか、「法に触れる」「近親者間」などの性的な行為を不当に賛美し、誇張するように描写・表現したもの。

 このうち強姦(ごうかん)など「著しく」社会規範に反する行為を「著しく不当に」賛美するものは販売禁止となる。

 また条例の所管は、警察幹部OBがトップを務め警察庁出向者もいる都の青少年・治安対策本部。表現や文化ではなく、取り締まりに重点が置かれていることを裏付ける。

 漫画の世界では、性的な表現がエスカレートしているとされる。保護者が、子供たちをそうした出版物から遠ざけたいと考えるのは自然なことだ。

 しかし、行政が販売可否の線引きをするのは別問題だ。出版界や作家が強く反発しているのも当然だ。

 出版界だけではない。日弁連や日本ペンクラブは反対声明を出した。日本図書館協会も、慎重な対応を求める要請を行っている。

 同様の条例案は6月議会で一度否決されている。都議会はあらためて改定の重大さを自覚すべきだ。

 とりわけ、今回一転して賛成する民主党の責任は重い。13日に可決した総務委員会は、慎重な運用を求める付帯決議も行ったが、法的拘束力はない。

 子供にどんな漫画がよいか、どんな情報が役に立つかは、多様な情報に触れる中で家庭や地域社会が学ばせ、子供自身が学ぶことだ。戦前の言論統制が、わかりやすい漫画本などの規制から始まったという歴史にも思いを致す必要がある。

 一部の漫画に対する素朴な嫌悪感が、最も大切な自由を差し出すことにならないとは限らない。


東京都の性描写規制条例が成立 出版界反発「慎重に運用」
2010/12/15 14:13 共同通信

 過激な性行為を描いた漫画やアニメの販売を規制する東京都青少年健全育成条例の改正案を採決する都議会本会議が15日午後、開かれた。民主、自民、公明の賛成多数で可決され、条例は成立した。

 漫画家や出版業界の反発を考慮して、「作品に表現した芸術性、社会性などの趣旨をくみ取り、慎重に運用すること」などの付帯決議が付いた。

 条例施行は、自主規制については来年4月1日から、販売規制については同7月1日から。


漫画性描写規制 慎重な運用を心掛けよ
2010年12月15日 中日新聞

 過激な性描写のある漫画などの販売を規制する東京都の条例改正案が成立する見通しだ。恣意(しい)的な規制を心配する声は根強い。「表現の自由」にかかわる改正だけに十分に慎重な運用を求めたい。

 今の議会で審議されているのは、六月議会で否決された都の青少年健全育成条例改正案が手直しされたものだ。規制対象は「法に触れる性行為や近親者間の性行為を不当に賛美したり、誇張したりして描いているもの」とされる。

 そうした漫画やアニメの作品は成人コーナーに並べて子どもに売ったり、見せたりしないよう事業者に自主規制を求めている。そこから漏れた作品があれば、描写の中身によって「不健全図書」に指定して成人コーナーに置き、子どもの手が届かないようにする。

 漫画家や出版社、法律家などは「行政の都合の良いように解釈され、創作活動を萎縮させる」と反発している。条文には「不当に賛美・誇張する」といった曖昧な文言が盛り込まれている。恣意的な運用を恐れるのもうなずける。

 角川書店や講談社などの出版大手は、来年三月の「東京国際アニメフェア2011」への参加を取りやめる声明を出した。漫画家らの現場と話し合いをしないまま規制に踏み切った都の姿勢は、強い怒りと不信感を招いたようだ。

 子どもの性的感情を刺激したり、残虐性を助長したり、自殺や犯罪を誘発する作品は今の条例でとうに販売を制限されている。改正案は屋上屋を架すにすぎず、行政が介入する余地を広げるだけだという指摘が出ている。

 確かに、親によっては子どもが性行為をまねたり、性意識がゆがめられたりしないかと不安にかられるような作品は多く売られている。子どもから遠ざけておきたいと願う親心は分からなくはない。

 だが、子どもへの悪影響が心配される作品が野放しになっているとしても、本来は事業者が流通や販売の在り方を自主的に考えるのが筋だ。地域や学校、家庭で大人と子どもが性の問題について話し合うといった教育上の取り組みも併せて進められていい。

 「表現の自由」にかかわる規制だ。改正条例の運用は、反対の声を忘れず、できるだけ慎重でなくてはならない。流通や販売が抑圧され漫画家らの内心が縮こまっては、日本が誇る漫画やアニメの発展の足を引っ張ることになりかねない。事業者は引き続き、都との議論を深めてほしい。


性描写規制案を可決 都議会委
2010年12月14日 東京新聞

 過激な性描写のある漫画やアニメを区分陳列し、十八歳未満に販売しないよう規制する東京都青少年健全育成条例改正案が十三日、都議会総務委員会で、民主、自民、公明の三会派の賛成多数で可決された。漫画家や出版業界から反対意見が相次いだことを受けて、付帯決議で改正条例の「慎重な運用」を都に求めることも決めた。改正案は十五日の定例会本会議で可決、成立する見通し。 

 総務委では、民主党が「最も憎むべき犯罪の強姦(ごうかん)や児童買春を不当に賛美して描いている図書類を、青少年が容易に読める状況は良くない」と述べ、賛成を表明。共産党と生活者ネットワーク・みらいは反対した。

 行政による「恣意(しい)的運用」への懸念も根強いことから、改正案に賛成した三会派は付帯決議を共同提出し「芸術性、社会性などの趣旨をくみ取り、慎重に運用する」よう求めた。

 改正案では、十八歳未満が見られないように「成人コーナー」に区分陳列する対象を「刑罰法規に触れる性行為や近親相姦などを不当に賛美・誇張」して描写した漫画やアニメと規定。六月議会で否決された改正案には、十八歳未満のキャラクターを指す「非実在青少年」との文言が盛り込まれていたが、削除した。
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by yupukeccha | 2010-12-15 14:00 | 行政・公務員  

取材テープ提出命令を批判=日本ペンクラブ

時事通信 11月9日(火)16時53分配信

 神戸地裁がジャーナリスト田原総一朗氏に北朝鮮拉致問題をめぐる取材録音テープの提出を命じたことについて、日本ペンクラブ(阿刀田高会長)は9日、「ジャーナリストの職業倫理を踏みにじり、取材源との信頼関係を壊し、言論表現の自由を傷つけるもの」と批判する声明を出した。

 声明は、今回の提出命令が「報道関係者は原則として取材源にかかわる証言を拒絶できる」とした2006年10月の最高裁決定に違反する疑いが強いと指摘。田原氏側が即時抗告した大阪高裁に対し、命令を取り消すよう強く求めている。
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by yupukeccha | 2010-11-09 16:53 | 社会  

自民が「徴兵制」検討?=幹事長、即座に否定談話

2010/03/04-21:01 時事通信

 自民党憲法改正推進本部が4日まとめた論点整理で、徴兵制の検討を示唆するかのような表現があり、大島理森幹事長が慌てて否定の談話を発表する一幕があった。

 論点整理は、「国民の義務について」の項目で、ドイツなどで、国民の兵役義務とともに良心的兵役拒否の権利が定められていると指摘。その上で「民主主義国家における兵役義務の意味や軍隊と国民との関係などについて、さらに詰めた検討を行う必要がある」と、徴兵制検討とも受け取れる表現が盛り込まれている。

 これに関して大島氏は同日夜、「論点整理はあくまでも他の民主主義国家の現状を整理したものに過ぎず、わが党が徴兵制を検討することはない」との談話を発表した。
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by yupukeccha | 2010-03-04 21:01 | 政治  

賠償命令無にする地方議会、東京高裁が認めぬ判決

2009年12月24日22時32分 朝日新聞

 住民訴訟で自治体の首長側が賠償を命じられても、議会が首長への請求を放棄してしまう「帳消し」が各地で相次いでいる問題で、東京高裁は24日、栃木県さくら市の公金支出訴訟の控訴審判決で、「帳消し」の市議会議決を無効とする判断を示した。房村精一裁判長は「議決権の乱用」と指摘し、議会の姿勢を「三権分立の趣旨に反する」と批判した。

 自治体議会による「帳消し」をめぐっては、これまで一審で勝訴した住民側が議決によって逆転敗訴するケースが続いてきた。しかし、大阪高裁が11月、神戸市の補助金をめぐる訴訟で「議決権の乱用」とする判断を示したことから、この日の東京高裁の判決も注目されていた。

 訴訟は、合併してさくら市になる前の旧氏家町が購入した浄水場の用地代が周辺価格と比べて高すぎるとして住民が起こした。2008年12月の宇都宮地裁判決は住民側の主張を認め、当時町長だった前市長に約1億2千万円を請求するよう市に命令。これを不服として市が控訴した。

 市議会は、控訴審判決が言い渡される直前の今年9月、前市長への賠償請求権を「放棄する」と議決。この議決の是非が判決の焦点となった。

 房村裁判長は一審と同様、前市長が用地を不当に高い価格で買収したことを認定した。そのうえで、市議会の議決について「高裁で(一審と)同様の認定がなされることを阻止するために決議された」と判断。「裁判所の判断より、議会の判断を優先させようとするもので三権分立の趣旨に反する」と述べた。

 さらに、議会による請求権放棄が地方自治法で認められていることに触れ、「同法は裁判所の認定判断を覆す目的のために権利放棄の議決が利用されることを予想・認容していない」との法解釈を明示。議決は無効と結論づけ、市側の控訴を棄却した。(浦野直樹)
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by yupukeccha | 2009-12-24 22:32 | 司法  

「小沢さんこそ憲法を読んでほしい」共産党・志位委員長

2009年12月15日21時6分 朝日新聞

 「小沢さんこそ憲法をよく読んでほしい」──。共産党の志位和夫委員長は15日、中国の習近平(シー・チンピン)国家副主席と天皇陛下の会見をめぐり、民主党の小沢一郎幹事長が「陛下の行為は内閣の助言と承認で行われるのが憲法の理念だ。日本国憲法を読んでいるか」と発言したことを批判した。

 志位氏は憲法7条の規定に照らし「外国の賓客と天皇が会見することは国事行為ではない。(憲法に)そういう項目が出てこない。公的行為だ」と指摘。そのうえで「公的行為は、政治的性格を与えてはならないのが憲法の定めるところ。政府が関与すれば政治的性格を与えてしまい、憲法の精神をたがえる」と記者団に語った。

 一方、国民新党の亀井静香代表は15日の講演で、「陛下の国事行為は内閣の助言と承認に基づき行われると憲法にある」と述べ、鳩山由紀夫首相の対応を擁護した。小沢氏が宮内庁の羽毛田信吾長官に辞任を求めたことについては「いい男だから辞めることはない」と述べた。
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by yupukeccha | 2009-12-15 21:06 | 政治  

<天皇陛下会見>小沢幹事長発言、さらに波紋

12月15日13時42分配信 毎日新聞

 宮内庁の「1カ月ルール」の慣例を守らない特例となった天皇陛下と中国の習近平国家副主席の会見。陛下の「政治利用」を否定し、今回の会見を「天皇陛下の国事行為」と主張した民主党の小沢一郎幹事長の発言がさらに波紋を広げている。

 静岡福祉大学の高橋紘教授(現代史皇室研究)は「外国要人との会見は、憲法が定める天皇陛下の国事行為に含まれていない。小沢幹事長の発言は『入り口論』から問題」と指摘。「内閣の助言と承認で行われるなら、勝手に何でもできてしまう」と批判した。また「天皇陛下のお体が優れないなら、優位性の低い行事はお休みになればいい」との発言に対しては、「順番付けを行うもので、まさしく政治利用だ」と話している。

 一方、法政大の永井憲一名誉教授(憲法学)は「憲法7条には外国の大使、公使を接受することが国事行為として明記されており、外国の要人との会見を内閣が要請し天皇陛下が認めたならば問題はない。宮内庁長官が1カ月ルールという内規から『いけない』と言うのももっともだが、その上位にある憲法上の問題はなく、内閣の判断を尊重すべきだ」と話している。
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by yupukeccha | 2009-12-15 13:42 | 政治  

葛飾ビラ配り事件、罰金5万円確定へ 最高裁が上告棄却

2009年11月30日11時8分 朝日新聞

 政党のビラを配布するために東京都葛飾区のマンションに立ち入ったことで、住居侵入罪に問われた住職の荒川庸生(ようせい)被告(62)の上告審判決が30日、あった。最高裁第二小法廷(今井功裁判長)は「表現の自由の行使のためとはいっても、管理組合の意思に反して立ち入ることは管理権を侵害する」と述べて弁護側の上告を棄却した。一審・東京地裁の無罪判決を破棄して罰金5万円を言い渡した二審・東京高裁判決が確定する。

 関与した4人の裁判官全員の一致。判決は、マンションの入り口に「チラシ・パンフレット等広告の投函(とうかん)は固く禁じます」などの張り紙があったことを挙げ、「張り紙の内容や立ち入り目的などからみて、立ち入りが管理組合の意思に反するものだったことは明らかで、荒川住職もこれを認識していた」と判断。荒川住職がマンションのドアを開け、7階から3階までの廊下に立ち入ったことを考えると「法益侵害の程度が極めて軽微とはいえない」と述べた。

 そのうえで、ビラ配布のための立ち入りを罰することが、憲法で保障された表現の自由を侵害するかどうかについて検討。「表現の自由は無制限に保障されるものではなく、公共の福祉のために必要かつ合理的な制限を受ける」というこれまでの最高裁判例を引用し、「表現そのもの」でなく、「表現の手段」を処罰する今回のケースは、憲法に反しないと結論づけた。

 二審判決などによると、荒川住職は2004年12月23日午後2時20分ごろ、共産党の「都議会報告」などを配るためにマンションに入り、各戸のドアポストにビラを投函していたところ住民に通報されて逮捕され、23日間の身柄拘束の後に起訴された。マンションにはオートロック方式の玄関はなく、管理人も常駐していなかった。(中井大助)


ビラ配布で立ち入り「生活の平穏侵害」…最高裁
2009年11月30日11時36分 読売新聞

 共産党のビラを配るため、東京都葛飾区内のマンションに立ち入ったとして住居侵入罪に問われた同区の僧侶、荒川庸生被告(62)の上告審判決が30日、最高裁第2小法廷であった。

 今井功裁判長は「表現の自由を行使するためでも、管理組合の意思に反して立ち入ることは許されない」と述べ、荒川被告の上告を棄却した。罰金5万円とした2審・東京高裁判決が確定する。

 弁護側は、「被告の立ち入り行為を処罰するのは表現の自由に反し、萎縮(いしゅく)効果を生む」と主張。政治ビラの配布行為に刑事罰を科すことが、表現の自由を保障した憲法に違反するかどうかが争点となった。

 同小法廷は、まず、管理組合が、玄関ホールにある集合ポストに対しても、同区の公報以外のチラシやビラの投函(とうかん)を禁じていたことから、荒川被告の立ち入り行為が管理組合の意思に反していたと認定。「玄関内のドアを開けてマンション内の廊下などに立ち入っており、法益侵害が軽微だったとは言えない」と述べた。

 判決は、この事件で問題になっているのは、「表現そのものではなく、表現の手段である」としたうえで、「管理組合の意思に反して立ち入ることは、住民の私生活の平穏を侵害する」と結論付けた。

 判決などによると、荒川被告は2004年12月、7階建ての分譲マンションに立ち入り、共産党の「都議会報告」などのビラを各部屋のドアポストに入れていたが、住民に110番通報され、現行犯逮捕された。

 1審・東京地裁は06年8月、「刑罰を科すほどの行為だとの社会通念が確立しているとは言えない」として無罪判決を言い渡したが、2審は07年12月、「政治ビラを配布する目的自体に不当な点はないが、住民の意思に反した立ち入りは正当化されない」と述べ、逆転有罪としていた。

 ビラの配布を巡っては、東京都立川市の自衛隊官舎(当時)で自衛隊のイラク派遣反対のビラを投函し、住居侵入罪に問われた市民団体メンバー3人について、同小法廷が08年4月、3人の上告を棄却し、有罪が確定している。


「今後もビラを配り受け取る権利守る」 上告棄却の被告
2009年11月30日16時23分 朝日新聞

 政党のビラを配るためにマンションに立ち入ることは住居侵入罪にあたる――。「葛飾政党ビラ配布事件」の30日の最高裁判決は、そんな結論を導いた。被告側は、憲法が保障する「表現の自由」が狭められないかと危機感を強める。

 「紋切り型の判決だ」。住居侵入罪に問われ、罰金5万円の有罪判決が確定する住職の荒川庸生被告(62)は最高裁判決の後、「言論弾圧に歯止めをかけるべき最高裁が、自らその役割を放棄した」と怒りをあらわにした。

 高校生のころから共産党のビラを配り、そのために集合住宅にも何度となく入ってきた。「受け取った人に読んでもらいたい」という気持ちが強く、玄関先の集合ポストではなく、なるべくドアポストに入れてきた。それが突然、犯罪にされたことはどうしても納得いかないという。

 一審の東京地裁は「マンション内に立ち入ってビラを配ることが、当然に刑罰をもって禁じられている行為であるとの社会通念は確立されていない」と判断。無罪を言い渡され、両手を挙げて喜んだ。しかし、検察側の控訴を受けた東京高裁は逆転有罪。今度は怒りでこぶしを突き上げた。

 最高裁判決が弁論を開かずに判決言い渡しを決め、有罪が確定する見通しになっても「今まで犯罪と言ったのは、警察、検察と東京高裁だけだ。決して犯罪でないと確信している」と望みをかけてきた。だが自分の主張は「憲法の番人」たちに退けられた。

 荒川住職は判決後の記者会見で「最高裁判決によって、ビラ配りはいつでも摘発できることになってしまう。今でも政治的であれ商業的であれ、ビラは配られている。最高裁はこの現状をどう見るのか」と指摘。「たかがビラというが、国民が持つ訴える権利や知る権利のため、ビラという形を取らざるを得ないことがある。今後もビラを配り、受け取る権利を守っていきたい」と強調した。


 《解説》最高裁判決は荒川住職のビラ配りを「私生活の平穏を侵害するものと言わざるをえない」と述べた。外部者にはマンション内に立ち入って欲しくないという住民側の意思を重視した結論だ。確かに、様々な人が出入りすれば不安を感じる人はいる。プライバシーや防犯に対する社会全体の意識の高まりもある。

 だが、判決がもたらす影響を考えると、刑事罰を科すことには疑問が残る。

 荒川住職の上告を棄却した同じ第二小法廷は昨年4月、東京都立川市の自衛隊官舎で自衛隊イラク派遣に反対するビラを配った3人についても、有罪を維持する判決を言い渡した。このときの判決は官舎の状況や、3人が自衛隊向けのビラを度々配り、被害届が前から警察に出されていたことなどを考慮し、「法益侵害の程度が極めて軽微だったとはいえない」と被告側の主張を退けた。

 一方、荒川住職の場合は共産党の議会報告などを一般のマンションに配っていた。事件前に苦情を受けていたわけではなく、一審・東京地裁判決も指摘したように、立川の事件とは「相当に事案を異にする」のは間違いない。しかし、最高裁の判決はこの点について言及をしておらず、両事件の違いは罰金の額だけだということになる。

 今回の判決に従えば、ビラを配るために集合住宅に入ることは多くの場合、犯罪と認定されるだろう。そのことで得られる「平穏」と、表現の自由という、市民の大切な権利の行使を萎縮(いしゅく)させる影響とを比較すると、判決はあまりに形式的だ。

 仮に有罪とせざるを得ないとしても、自宅が強制捜査を受け、逮捕から起訴までの23日間、勾留(こうりゅう)が続くに値するほどの行為だったのか。この点についても、判決には、関与した4人の裁判官の意見がない。(中井大助)

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by yupukeccha | 2009-11-30 16:23 | 司法  

派遣法改正、臨時国会で=福島社民党首が表明

2009/09/13-19:48 時事通信

 社民党の福島瑞穂党首は13日、大阪市で開かれた労働組合の大会であいさつし、民主、社民、国民新3党の連立政権合意に盛り込んだ労働者派遣法の抜本改正について「3党で力を合わせ、できれば臨時国会で実現したい」と述べ、10月に召集される見通しの臨時国会に改正案を再提出し、成立を目指す考えを示した。

 福島氏はこの後、取材に対し「新しい政治の成果をてきぱきと出した方がいい。(新設される3党党首級の)閣僚委員会を通じて民主、国民新両党に働き掛けていきたい」と語った。 

 同改正案は製造業への労働者派遣や、派遣先が見つかったときだけ労働契約を結ぶ登録型派遣を原則禁止することが柱。3党が先の通常国会に提出したが、衆院解散に伴い廃案となった。
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by yupukeccha | 2009-09-13 19:48 | 政治  

鳩山代表、核持ち込み問題 「オバマ米大統領を説得」

8月24日7時56分配信 産経新聞

 民主党の鳩山由紀夫代表は23日、フジテレビの「新報道2001」やNHK、テレビ朝日の番組に出演し、非核三原則について、政権獲得後にオバマ米大統領と会談し、核を日本国内に持ち込ませないよう説得する考えを表明した。

 鳩山氏は、米軍核搭載艦船の日本通過・寄港を容認していた密約問題について、米国で調査したうえで密約の事実を国民に公表する考えを表明した。米軍普天間飛行場の移設問題については「基本的には県外、できれば国外と思っている」とした上で、大統領との会談で決着を図りたいとの意向を示した。

 「宙に浮いた」年金記録の解明については「100%(の解明)はできない」としたうえで、「ある程度の条件が満たされたら、一括的な補償で解決するしかない」と述べた。

 また、鳩山氏は国債発行について「(今年度よりも)増やさない」と述べた。一方、衆院選のマニフェスト(政権公約)で「4分社化の見直し」を明記した郵政民営化については、地域分割することが最善だとの考えを表明した。
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by yupukeccha | 2009-08-24 07:56 | 政治  

<核密約>村田元次官と会い証言を確認 河野衆院外務委員長

2009年7月11日10時55分 毎日新聞

 自民党の河野太郎衆院外務委員長は11日、日米安保条約改定(1960年)時の両政府による日本への「核持ち込み密約」を認めた村田良平元外務事務次官と面会し、「核密約はあった」との証言を確認したことを明らかにした。

 河野氏は11日、毎日新聞の取材に対し「村田氏など密約を知りうる複数の人と会い、密約の存在を確認した。密約はなかったとする従来の政府答弁を、認めるわけにはいかない」と指摘。次の外務委理事会で、委員長として政府答弁の修正を求める決議を提案する意向を明らかにした。ただ、政府答弁の見直しには、与党内にも慎重論が根強い。【犬飼直幸】
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by yupukeccha | 2009-07-11 10:55 | 政治