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ダム見物増えて売り切れ続く 八ツ場「名勝もなか」

2009年11月26日17時24分 朝日新聞

 八ツ場ダムの「建設中止」で揺れる地元・群馬県長野原町。川原湯温泉の80代夫婦が営む土産物屋「お福」の自家製「名勝もなか」が売れている。

 一つ一つの皮に吾妻渓谷や同温泉の奇祭「湯かけ祭り」の絵が焼き込まれている。週に1回、約40箱分作るが、最近はダム見物者が増えて1日で売り切れる。

 30年前に考案。試行錯誤して練った、ほどよい甘口が自慢。ダム問題を案じる女性店主は「地元はどうしていいか分からない。早く決着を」。新政権には辛口だ。
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by yupukeccha | 2009-11-26 17:24 | 社会  

八ツ場上流、ヒ素検出を公表せず 国交省

2009年11月13日3時31分 朝日新聞

b0161323_4451538.jpg 八ツ場(やんば)ダム(群馬県)の建設予定地の利根川水系の吾妻川とその支流で、国土交通省が少なくとも93年以降、環境基準を超えるヒ素を毎年検出しながら、調査結果を公表していなかったことが朝日新聞社の調べでわかった。下流で取水する飲用水の水質に影響する結果ではないが、ダム建設の是非に影響しかねないとみた国交省が、データの公表を避けて計画を進めていた。

 国交省は昨年12月から政権交代直前まで、非公表の第三者機関「八ツ場ダム環境検討委員会」を設け、ダム建設が水質や自然環境に与える影響を検討。朝日新聞社は「八ツ場ダム 環境保全への取り組み」と題した報告書を入手した。非公表とされてきた水質データが記されている。

b0161323_4454654.jpg ヒ素は自然界に広く分布し、火山の岩盤や温泉水には高濃度で含まれる。環境基本法に基づく河川の水のヒ素の環境基準は1リットル当たり0.05ミリグラムだったが、世界保健機関がヒ素の発がん性を懸念して厳格化。日本でも93年から同0.01ミリグラムに強化された。

 報告書によると、草津温泉を流れる湯川や、酸性の水質を改善するために設置された品木ダムの放水口、八ツ場ダム建設予定地から約10キロ上流の貝瀬地点では86年度以降、ヒ素濃度が高く、基準が強化された93年度以降は基準を上回っていた。08年度の平均値は湯川で基準の約100倍、品木ダムの放水口で約10倍、貝瀬地点で5倍を記録した。

 吾妻川の水質は、草津白根山系の硫黄鉱山からしみ出す水や草津温泉からの水が流入して酸性が強い。1952年に計画が浮上した八ツ場ダムも、コンクリートが溶けることを理由に一度は断念された。だが、63~65年に、強酸性を改善するための中和工場や品木ダムが造られ、湯川など上流の三つの川に石灰液を投入して中和化が進められ、八ツ場ダム計画が復活した。

 環境省によると、環境基準は政府としての目標値で、基準を超えても国や自治体に法的な改善義務は生じないが、環境基本法は改善に努力するよう義務づけている。しかし、国交省はこうした事態を公表せず、封印していた。

 吾妻川とその支流の水は飲み水には使用されておらず、国交省は「下流に流れるにつれて他の河川と合流するなどしてヒ素は薄まる。ダムでは沈殿するため、下流の利根川での取水で健康被害の心配はない」としている。報告書を作成した環境検討委も、八ツ場ダム完成後は「(下流部での)ヒ素濃度は下がる」と予測している。

 水質調査の結果を長年、非公表としてきた理由について、国交省は「ヒ素の数値が出ると、観光や農業、漁業など流域の幅広い産業に風評被害が起きる可能性があったため」と説明する。

 環境検討委は今年3月までに3回開催され、8月には報告書を公表する予定だったが、総選挙の時期とも重なり、基準を上回るヒ素の公表が、ダム建設の是非にどのような影響を与えるかを巡って検討委や省内の調整作業が難航。4回目の開催は9月に延びたが、結局、政権交代で八ツ場ダム自体が中止の方向となり、4回目の会合は開催されていない。

 国交省は報告書の存在を認めた上で、「まだ検討段階のもので、最終結論を得たわけではない。今後、公表するかどうかは未定」としている。(津阪直樹、菅野雄介、歌野清一郎)
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by yupukeccha | 2009-11-13 03:31 | 行政・公務員  

【検証・八ツ場ダム マニフェストの現場から】(1)政治問題化 戸惑う地元

10月29日7時57分配信 産経新聞

 八ツ場(やんば)ダム建設予定現場の吾妻川上流。国の名勝「吾妻峡」へと連なる川原湯温泉街(群馬県長野原町)は、紅葉の見ごろを迎え1年で最もにぎわいを見せている。

 ただ今年は、ダム予定地が“新名所”として、さらに客を呼ぶ皮肉な結果となっている。

 「『ニュースでやってた橋はどこですか』と聞いてくる人が増えた。案内所のようになってますよ」と、温泉街に唯一残る土産物屋を切り盛りする樋田ふさ子さん(80)。しわくちゃな笑顔の裏で、気持ちは不安でいっぱいだ。「中止って言われても…。こんな状況は想像だにしてなかった」

 発火点は、大臣就任直後に前原誠司国交相が発した一言だった。9月17日、午前0時過ぎ。官邸での就任会見を終えた前原氏は国交省に戻りこう語った。「八ツ場ダム工事は中止する。マニフェストを実行する」

 その瞬間から、八ツ場ダムは「政権交代」と「マニフェスト実現」の象徴として、全国的な関心を集めていく。

 地元の思いは複雑だ。なぜなら、構想が発表された昭和27(1952)年以来、地元はダム問題を、政治や思想性、イデオロギーの問題から切り離そう、切り離そうとしてきた歴史があるからだ。

 ≪流血回避に誇り≫

 「いきなり土足で踏み込まれた気持ち」。電光石火の前原国交相の動きに、水没予定地の川原湯温泉旅館組合の豊田明美組合長(44)は憮然(ぶぜん)とする。「まったく地元への説明がない。中止の理由や論拠を説明しないのは、説明できないからではないかとも思ってしまう」とも。

 かつて地元住民らが組織した「反対期成同盟」の中心メンバーだった竹田博栄さん(79)は、突然の「建設中止宣言」に、半世紀前の光景を重ねる。当時も地元への説明の不十分さが、住民らの総反発を招く一因となった。

 「だが…」と竹田さん。「八ツ場の反対闘争は、地元の生活を守るための反対運動で、政治的、思想的な運動ではなかった」。

 反対運動がピークを迎えた昭和40年代は、成田空港整備に反対する農民と学生の反対運動の絶頂期と重なる。空港反対派の一部は、反国家権力闘争の構図を八ツ場にも見いだしていた。

 「昭和40年代、温泉街入り口に突然プレハブ小屋ができた。成田闘争の連中が建てたものだった。成田からきたヘルメット姿の集団が押しかけてきたことも」と竹田さん。だが地元は共闘を拒んだ。「成田のような流血の運動は拒否するというのが地域全員の認識だった」。流血の惨事なく、地域の未来を切り開いてきたことは地元の誇りだ。

 生活を守ることに特化した反対運動。昭和50年代半ばに国や県が提示した「生活再建案」を転機に、建設を受け入れていった。苦渋の決断だった。

 ≪にぎわいに複雑≫

 だが、ダムは完成(平成27年)目前にして、「政権交代」「マニフェスト実現」といった、地元住民が一線を画してきたはずの政治色を強く帯びていく。

 27日、ダム下流域の1都5県の知事らと面会した前原国交相は、「政権交代を機にダム事業のあり方を見直す」改めて「中止」を明言した。そんな前原国交相の姿勢に、中止撤回を求める知事側は「非民主的。現代の行政は情報公開と説明責任がポイントなのに…」(上田清司埼玉県知事)と反発を深めるばかりだ。

 野党となった自民党は2日に谷垣禎一(さだかず)総裁が現地訪問。「過去の経緯にもかかわらず、地元の声をまったく聞かず…」と開会中の臨時国会で追及する考えだ。

 28日現在、肝心の住民たちと前原国交相の話し合いは実現していない。民主党のマニフェストの冒頭。「生活のための政治」の言葉が躍ることが、住民にとっては皮肉だ。

 政治問題化したことで、にぎわいを見せる川原湯温泉。「さみしいよね」。樋田さんがつぶやく。

                   ◇

 マニフェストに沿って建設中止を表明した国交相。撤回を求める地元住民ら。八ツ場ダム問題がほぐれない。互いの考えや気持ちがどうすれ違っているのか-。現場の声を拾い、検証していくと、八ツ場に限らない政権交代の余波と課題が見えてくる。


検証・八ツ場ダム 「治水効果」かみ合わず
10月30日7時57分配信 産経新聞

 「ダムの必要性を再検証する」。八ツ場(やんば)ダムの建設中止を掲げる前原誠司国交相は27日、中止撤回を求める流域6都県の知事との会談の場でそう明言した。知事側からは「科学的な理由を挙げてほしい」との要望が出た。

 八ツ場ダムには治水、利水といった建設目的がある。だが、国交相と流域自治体では、そのデータ解釈をめぐる立場がまったく異なっている。どちらが科学的なのか-。

 ■悲劇の教訓

 八ツ場ダムが計画される利根川水系江戸川が流れる東京都江戸川区。区役所(同区中央)玄関にある9段の階段を見つめ、多田正見区長はため息をついた。「昭和37年の庁舎完成から1段、また1段と、やむなく増やしてきたんです」

 戦後長らく続いた天然ガス採掘の影響による地盤沈下で、区役所の基礎が地面から浮き出てきた名残が、9段の階段なのだ。

 面積50平方キロ、人口67万人の江戸川区。いわゆる「海抜0メートル地帯」は7割までに拡大した。

 「笑い話じゃないですがね。灯篭(とうろう)流しをしても、海に流れていかないんですよ」と多田区長。地盤沈下を重ねる度に川底を削ってきたが、もう限界に達している。

 もし堤防が決壊したら…。江戸川区に限らず、利根川水域の自治体にとっては深刻だ。

 10月7日。河川沿いの1都3県の市区町長らが、「治水面からの徹底した情報公開を行い、整備の必要性の再検証を求める」とする要望書を国交省に提出した。みな、利根川、江戸川の洪水の危険性に頭を悩ませている自治体だ。

 代表を務める千葉県野田市の根本崇市長は「自分自身がカスリーン台風の被災者。洪水をどう止めるのかを示さずにダム工事中止ありきでは困る」と訴えた。

 昭和22年9月のカスリーン台風。利根川水系は大氾濫(はんらん)し、死者1千人、家屋被害まで含む被災者は50万人近いとされる被害が出た。八ツ場ダムは、その悲劇を教訓に計画がスタートした。

 「ダム予定地だけが注目されるが、建設中止は下流域の切実な問題」。首長らにはそんな思いがある。

 ■結論ありき?

 もちろん前原国交相も、カスリーン台風の被害が利根川の治水計画の根底となっていることは承知だ。だが立ち位置は、「八ツ場ダムの治水効果は小さい」という所にある。

 根拠の一つが、自民党の福田内閣が平成20年5月に民主党議員の質問に出した答弁書だ。そこではカスリーン台風の再来時、八ツ場ダムがあった場合と、なかった場合の下流域の想定流量は、ともに「毎秒2万421立方メートル」で変わりはないとしている。「ダムを建設しても利根川の水位を13センチ下げる効果しかない」という指摘もある。

 一方で下流域の自治体幹部らは、「カスリーン台風の時は八ツ場ダム周辺の雨量は少なかった。そんな台風だけをとらえ、治水効果がないというのは横暴すぎる」と主張する。カスリーン台風規模の洪水を想定して国交省利根川上流河川事務所が平成16年に発表した数字を根拠に、34兆円もの被害がでるとも訴える。

 議論は、お互いの根拠からしてまったくかみ合わない。八ツ場に限らず、他のダム、空港、港湾といった公共工事をめぐる議論にもすれ違いがある。

 前原国交相は27日、「ダムの必要性を再検証する」と発言した。同時に「『中止』の公約は維持する」とも表明している。

 「中止の結論ありきなのではないか。片方の意見だけを採用して中止というのは…」。江戸川区の土屋信行土木部長が懸念する。同区では、自分たちなりの科学的データをそろえ、前原国交相に説明する機会を望んでいる。だが、何度予定を聞いても国交相側からは「忙しい」が繰り返されるだけという。


【検証・八ツ場ダム マニフェストの現場から】(3)費用度外視の「中止」
10月31日7時56分配信 産経新聞

 八ツ場(やんば)ダムの建設中止は民主党マニフェストでは、「新しい財源を生み出す」ための具体策として盛り込まれている。

 だが、ダム下流域の自治体でつくる「江戸川改修促進期成同盟会」の根本崇会長(千葉県野田市長)は憤っている。「3度目の立ち退きを行えというのか」

 根本会長がいう立ち退きとは「引き堤(てい)」と呼ばれる作業にともなう負担のことを指す。川幅を広げ、川に流れる水量を大きくして洪水を防ぐのが引き堤。野田市周辺では、過去2回の引き堤がされ、堤防沿いに暮らす多くの住民が立ち退きを強いられた。

 現在の利根川下流域の川幅は、八ツ場ダムの建設を前提に整備されている。建設中止となれば3度目の引き堤も現実味を帯びる。野田市の谷口英博建設局長は「人口が膨れあがった首都圏で立ち退きがスムーズに行くはずがない」と話す。

 群馬県の試算だと、利根川の分流である江戸川(延長60キロ)だけで、5千戸超の立ち退きが必要。県特定ダム対策課では「鉄道や国道などの橋梁(きょうりょう)改良も必要。あと6年で治水効果がでる八ツ場ダムに比べ、河川改修では長い期間と莫大(ばくだい)な費用が必要となる」とはじく。

 立ち退きの用地買収費だけで2兆円を超えるという試算もある。

 ■数字に隔たり

 中止と継続、どちらが費用負担は小さいのか-。

 ダム建設をめぐっては、総事業費約4600億円のうち約3435億円が支出されている。進捗(しんちょく)率は7割だ。

 中止に賛成する立場のNGO「八ッ場あしたの会」などは、ダムの総事業費が当初の総事業費2110億円から4600億円へと倍以上に膨らんでいることなどを指摘。完成までに事業費が膨らみ続ける可能性や、完成後の維持管理費、起債利息などの存在を懸念。「中止した方がはるかに安上がり」とみる。

 一方、下流域の自治体だけでなく河川工学の専門家などからも、中止した場合の負担が膨大となる可能性を指摘する声がある。中央大の山田正教授(土木工学)は「『引き堤』に加え、堤防の整備計画自体もガラリと見直されることになる」と指摘する。

 八ツ場ダムが調節しようとする利根川水系の水量は、既存の6つのダムが規制する「毎秒5500立方メートル」の半分近くにあたる「毎秒2400立方メートル」にもなる。これだけの水量が調整できないとなると、下流域の堤防計画は当然見直しが必要になる。

 山田教授は「右岸と左岸でそれぞれ300キロの延長がある利根川水系。全部を整備し直すことは不可能に近い。堤防の強化とダムの両輪があって、やっと治水ができる」と指摘する。

 ■原点どこに

 前原誠司国交相はこれまでのところダム建設中止に関する採算面での議論には踏み込んではいないが、「どれだけ費用がかかろうが中止する。新しい治水のあり方を考える」と発言している。

 だが、そもそも「新しい財源を生み出す」ことに一番の目的が置かれた公約だったはず。「どれだけ費用がかかろうが中止する」という言葉に、どこか原点から離れた力(りき)みが顔をのぞかせる。



【検証・八ツ場ダム マニフェストの現場から】(4)巨額建設費に群がる人々
11月1日7時56分配信 産経新聞

 八ツ場(やんば)ダムのPRセンター「やんば館」。建設反対闘争の歴史や住民の苦渋の決断の末に着工に至った経緯などを、多くの人に知ってもらおうと平成11年4月に建設された。総工費約2億円。1階に展示フロア、2階に会議室を備えている。

 施設にはこんな文言が掲げられている。「ダムが完成すると、今立っているここは水没します」

 建設から10年で訪れた客は約27万人。1日平均73人。地元には「無駄な箱物の象徴。大金を投じたのになぜ水没させるのか」という声がある。

 八ツ場ダムの総事業費は当初、2110億円だった。それが、16年に4600億円へと増額修正された。立ち退き補償費が当初予定の3・5倍。鉄道や道路の付け替え工事費も倍増。すでに3210億円が投入済み…。

 多くの無駄やそれに群がる人がいたのも事実だ。

 ≪異様な光景≫

 国や県の生活補償案が、地元に示され始めた昭和55年以降、ダム予定地では異様な光景が広がり始めた。

 水没予定地の山林が次々と伐採され、プレハブ小屋が建ち始めたのだ。土地を取得したのはほとんどが群馬県以外の人。東京都内の不動産会社などの名前があった。買収された総面積は約10万平方メートル、甲子園球場の2・5倍になるという。

 3・3平方メートル(1坪)で1500円ほどの山林地を3倍ほどの値段で買い取り、4万5千円ほどで転売する。小屋を建てることで「宅地」として高い補償金で買い取ってもらう算段だったとみられている。

 総事業費4600億円に対し、八ツ場ダムの本体工事関連費は620億円しかない。立正大経済学部の藤岡明房教授(公共経済学)は、「総事業費に占める本体工事費の割合は、異例なほど低い」と指摘する。

 藤岡教授の指摘では、公務員も、ダム事業費を膨らませてきた一因だ。「簡単に総事業費が増額されたことに象徴されるように、役所には費用や時間の感覚が希薄。計画ができて半世紀。ここまで長期化してきたことが事業費をふくらませてきた」と藤岡教授。地元からも「現場で働く職員の人件費が、一番の無駄遣いだ」という声すら上がっている。

 ≪役人のため≫

 住民との交渉など地元対応を行っている「八ツ場ダム工事事務所」には、約90人の職員のほか非常勤の短期契約職員、やんば館にも常時2人が勤務する。みな税金から給料が出ている。昨年までは、事務所には公用の所長車があった。

 八ツ場ダムをストップさせる市民連絡会の嶋津暉之代表は「役人がいい思いをするために、八ツ場ダムが存在する意味がある。国交省職員の天下り先企業へのダム関連事業の委託もある」と指摘する。

 そんな点では、ダム建設中止を訴える住民も、中止撤回を訴える住民も認識は同じだ。

 10月19日に6都県知事が群馬県長野原町を訪れて行われた住民との意見交換会。地元、川原湯温泉旅館組合の豊田明美組合長は中止撤回を求める一方で、こう求めた。「無駄遣いをなくすことは大賛成。削れるところは削って、ダム建設を速やかに進めてほしい」

 マニフェストに沿って、全国143ダムに行われる建設見直し作業。公共事業に群がる人たちにまでメスが入る予兆はない。
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by yupukeccha | 2009-11-01 08:19 | 社会  

八ツ場ダム 上流に高濃度ヒ素疑惑

2009/10/20 10:00  日刊ゲンダイ

●まずは調査と情報公開を

 19日、1都5県の知事が揃って、八ツ場ダム建設予定地を視察する。建設中止を表明した前原国交相に対し、知事らは、「県民の水道水として絶対に必要」とアピールする狙いだ。だが、八ツ場ダムの水がそもそも“飲料水”として適当なのか。疑問の声が出ているのだ。

 八ツ場ダムが造られる吾妻川は、かつて「死の川」と呼ばれていた。上流の硫黄分によって水質が強い酸性に変わってしまうからだ。もともと、ダム建設には適さない川なのに、旧建設省は、川に大量の石灰を流し込み、中和させることで、ダム建設を強行した。

 そのためのコストは莫大(ばくだい)だ。中和のための工場に加えて、中和によって生成されたヘドロをためる「品木ダム」、さらに、そのヘドロを脱水・圧縮して埋める処分場が造られた。現在、ヘドロは処分場に高く積み上げられている。ところが、この「品木ダム」の上流には万代鉱という閉山した硫黄鉱山があり、ここから高濃度のヒ素が排出されているというのだ。八ツ場ダム問題を長年取材しているジャーナリスト・高杉晋吾氏は、こう警鐘を鳴らす。

「万代鉱は温泉源で年間50トンのヒ素が排出されています。ここ10年間だけでも500トンのヒ素が中和生成物(ヘドロ)に蓄積されている。致死量にして25億人分です。これは木川田喜一博士(上智大学理工学部)が1960年代から調査し、06年に『地下水技術』で発表しました」

 ヒ素は自然界に存在するもので、温泉水に含まれるのは普通だ。入浴する分には問題もない。しかし、飲料水としてはどうなのか。

 八ツ場ダムの水質については、今月開かれた群馬県議会でも論争になったが、「不安をあおるようなことを言うのはおかしい」などとして、議事録から削除された。安全であるならば、きちんと議論し、公表すればいい。

 八ツ場ダム問題を注視している前衆議院議員の保坂展人氏はこう言う。

「ヘドロは脱水して圧縮されているので、ヒ素が濃縮されている危険性がある。きちんとした数値を調査するべきです」

 利水の必要性を叫ぶ前に、きちんと水質の調査をして欲しいものだ。
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by yupukeccha | 2009-10-20 10:00 | 政治  

前原国交相にケンカを売った“都幹部”

2009/10/12 10:00 日刊ゲンダイ

●ふざけるな! 建設資材会社の役員だった!

「無責任な暴論だ」――。前原国交相の八ツ場ダム建設中止表明に対し、東京都の河島均・都市整備局長(58)がこうカミついた。自治体の一職員が大臣にケンカを売るなんて前代未聞だ。一体どういう人物かと思ったら、公共事業をメシの種にしている国交省の天下り会社の役員も兼ねていた。

 河島局長の発言が飛び出したのは6日の都議会都市整備委員会。自民・公明の委員が、八ツ場ダム中止に対する都の見解をただすと、河島局長は「暴論と言うほかない。全庁の職員の力を結集して非論理性、不合理性を明らかにしたい」と感情ムキ出しの答弁。委員会は民主委員らの怒号で騒然となった。

「議事録に載るのを承知で発言したのだから、大臣にケンカを売ったのも同じです。都議会は事前の質問、答弁を綿密に擦り合わせるため、思わず口から出た失言というより、確信犯的な発言だったのは間違いないでしょう」(出席委員のひとり)

 河島局長は東大工学部卒業後の74年に入庁。都市計画局マスタープラン担当部長、知事本局政策担当部長などを歴任。

 役員を兼ねているのは「建設資材広域利用センター」という会社だ。

「ここは旧建設省と首都圏の東京、埼玉、神奈川などが出資した三セクで、都にも役員ポストが振り分けられているのですが、早い話、国交省OBの天下り会社のひとつ。公共事業で出た残土の売買を仲介して手数料を得ている。公共事業がなくなるとメシが食えなくなってしまうのです」(都政事情通)

 ダム建設は膨大な建設残土が見込まれ、堤防整備で資材需要もある。河島局長がダム建設中止に気色ばんだのは、「自分の三セク会社をボロ儲けさせるためではないか」と思われても仕方がない。呆れたものだ。

 八ツ場ダム建設中止を都民は当然と思っているのに、東京都が猛烈に反対しているウラにはこんな事情があったのか。
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by yupukeccha | 2009-10-12 10:00 | 政治  

<ダム事業>地方負担1兆円 返還請求最大4500億円

10月11日2時32分配信 毎日新聞

 国と水資源機構が建設・計画中のダム事業(56事業)について、国に負担金を支出した37都道府県の支出総額が約1兆円に上ることが分かった。うち15都府県の知事が毎日新聞の調査に「中止の場合は返還を求める」と明言した。政府は、本体工事に入っていない31ダムについて、事業継続の是非を検討する見通しだが、これら31ダムに対する負担金総額は計約4500億円。今後、これだけの額の返還を求められる可能性がある。

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by yupukeccha | 2009-10-11 02:32 | 政治  

<国直轄ダム>実際に凍結されるのは31カ所に 国交相表明

10月9日23時51分配信 毎日新聞

 国直轄ダムの今年度事業に関し、前原誠司国土交通相が9日表明した工事の新段階への移行凍結。48ダムが対象とされたが、このうち既に本体工事中の17ダムは最終段階にあるため工事は進む。残り31ダムのうち、今年度に新段階に進む計画があったサンルダム(北海道)など6ダムが凍結されることになる。31ダム全体については来年度以降、どう事業を進めるかを今後検討し、来年度予算編成までに示すという。

 ダム建設は(1)調査や地元説明(2)用地買収(3)生活再建工事(4)本体建設のために河川をバイパスさせる転流工工事(5)本体建設--の5段階に大別される。

 前原国交相は9日の閣議後会見で「本体工事が行われているものは止めない。本体工事に至っていない段階で、何らかの事業が行われているものは、新たな段階に移さない」と述べた。国交省によると、次の段階に移らない部分の事業は継続するという。

 今後凍結が検討される31ダムには、八ッ場ダム(群馬県)と川辺川ダム(熊本県)も含まれるが、前原国交相は「(生活再建事業の継続は)私がお約束した」と、継続を明言した。【石原聖】

 ◇地元からは反発や困惑などの声も

 前原誠司国土交通相が9日表明した国直轄ダムの建設段階移行の凍結。対象となったダムがある地元からは、反発や困惑などの声が上がった。

 新桂沢ダムと三笠ぽんべつダム(幾春別川総合開発)が対象となった北海道三笠市。小林和男市長は緊急会見で、「寝耳に水だ。三笠市民に『ここで暮らすな』ということか」と述べて強く反発し、「洪水調整機能が失われかねない」と危機感をあらわにした。

 一方、道自然保護協会の佐々木克之副会長は「凍結を歓迎する」とコメントした上で、「『直轄事業は凍結、(道が事業主体の)補助ダムは知事判断を尊重する』という国交相の線引きには納得できない。今後もダムの問題点を明らかにしていきたい」と述べ、補助ダムも凍結や見直し対象にするよう求めた。

 本体工事への準備に入った段階でストップがかかった福岡県の小石原川ダム(朝倉市、東峰村)。水没者対策協議会の山田勇喜会長は「移転先に家を建てている途中なのに……」と、ぼうぜんとした表情で話した。

 思川開発(鹿沼市)がある栃木県の福田富一知事は「大臣発言のみが先行して、流域県は意見を申し上げる機会がない」と述べ、前原国交相の一方的な凍結の表明に困惑。「治水、利水対策について国が将来にわたり責任を取るなら、大臣の判断に従うが、今のところ何も見えない」と不安を口にした。【鈴木勝一、吉田競、扇沢秀明】

 ◇建設段階移行の凍結対象になった国交省所管のダム事業

北海道 幾春別川総合開発

   夕張シューパロダム■

   沙流川総合開発

   サンルダム

   留萌ダム▲

青森 津軽ダム■

岩手 胆沢ダム■

宮城 鳴瀬川総合開発※

秋田 森吉山ダム■

   成瀬ダム

   鳥海ダム※

山形 長井ダム■

茨城 霞ケ浦導水

栃木 湯西川ダム■

   思川開発

群馬 八ッ場ダム

   吾妻川上流総合開発※

   利根川上流ダム群再編※

埼玉 滝沢ダム■

   荒川上流ダム再開発※

富山 利賀ダム

福井 足羽川ダム

愛知 設楽ダム

岐阜 新丸山ダム

   木曽川水系連絡導水路

   上矢作ダム※●

三重 川上ダム

滋賀 大戸川ダム

   丹生ダム

奈良 大滝ダム■

和歌山 紀の川大堰▲

鳥取 殿ダム■

島根 尾原ダム■

   志津見ダム■

愛媛 山鳥坂ダム

高知 中筋川総合開発

福岡 小石原川ダム

福岡・大分

   筑後川水系ダム群連携※

佐賀 嘉瀬川ダム■

   城原川ダム※

長崎 本明川ダム

熊本 川辺川ダム

   立野ダム

   七滝ダム※

大分 大分川ダム

   大山ダム■

沖縄 沖縄東部河川総合開発■

   沖縄北西部河川総合開発■

※は建設着手前

▲は今年度完成予定で今後の建設段階移行はないため、実際には完成する

●は来年度中止が決定済み

■は本体工事中で今後の建設段階移行はないため、完成まで工事が進む見込み
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by yupukeccha | 2009-10-09 23:51 | 政治  

八ツ場ダム建設中止は法令違反 関係都県「法に基づく手順と根拠を」

10月6日2時40分配信 産経新聞

 前原誠司国交相が表明した八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の「建設中止」をめぐって、関係自治体から「法令違反」との指摘が出始めている。ダム建設を取りやめる場合は、法律では自治体との事前協議が義務づけられているからだ。国交相は、所管法令の適正執行を担う省庁の最高責任者。「大臣は法令を十分理解されているのだろうか」。地元、群馬県の関係者からは、こんな声も聞かれる。群馬県は近く、ホームページ(HP)上で新政権発足後の経過の問題点と、県の見解を明らかにする方針だ。

 特定多目的ダム法(特ダム法)に照らすと、ダム計画を廃止「しようと」する際、国交相は「あらかじめ」群馬県だけでなく埼玉県、東京都など下流域の都県知事と協議しなければならない。

 前原国交相は就任直後の先月23日、「まず現地を見たい」として八ツ場ダムの視察に訪れ、大沢正明知事と面会している。しかし、これは急に決まったもので議会の議決などもなく「法に基づく協議の場ではない」(群馬県)という。

 群馬県に限らず、利根川下流1都4県の自治体との協議もこれまで開かれておらず、群馬県幹部は「明らかに国交相が法令違反を犯す異常事態が続いている」と主張している。

 同県関係者は「八ツ場建設はそもそも国の事業。国が必要だと言い出し、私たち県が協力する経緯をたどった。私たちはダムは必要だと考えているが、百歩譲って必要ないなら必要ないでそれなりの根拠と手順があるはずだ。法を大臣自らが破っては、国への信頼が揺らぐだけでなく、行政秩序自体が成り立たなくなる」と話す。

 特に同県が重視しているのは、中止根拠となるダムの必要性について、前原国交相が「事業再評価をするつもりはない」と言い切った点だ。

 さらに、地元自治体には「地元や関係都県などの理解を得るまでは、特ダム法に規定する基本計画の廃止に関する法律上の手続きを始めない」としながら、実際は工事中止や来年度予算の概算要求に八ツ場関連予算を盛り込まないと明言し、入札中止に踏み切るなど事態が進んでいることも不満を増大させている。

 同県幹部は「大臣は中止だけ言い、合理的根拠も示さないのでは、われわれも対応しようがない。こんなやり方は民主党が掲げる地域主権にも反するし、今後、地方と国が対立し、都県が国を提訴するという前代未聞の事態すら想定せざるを得ない」という。

 特ダム法に罰則規定はないが、中止の違法性が問われる“逆訴訟”に発展すれば、問題はさらに泥沼化する。これまでの八ツ場ダム建設の是非が争われた訴訟では、いずれもダムの必要性が認められていることも、決して軽視できない。

 八ツ場ダムをめぐっては、建設反対派住民計187人が、1都5県に建設事業費の支出差し止めを求めて訴訟を起こしている。すでに3地裁では判決が出ているが、いずれもダムの必要性を認め、住民側敗訴の結論を下している。

 訴訟は平成16年11月に東京、前橋、水戸、千葉、さいたま、宇都宮の6地裁で一斉に起こされた。

 住民側はそれぞれの裁判で、各都県が水需要の実績を無視した過大な需要予測を行っていること、八ツ場ダムが完成しても利根川の治水対策として機能することはないことなどを主張。必要性のないダムに自治体が事業費を負担していると違法性を訴えた。

 東京は今年5月、前橋と水戸は6月に判決が出たが、いずれも「(都や県が行った)水需要予測に不合理な点は認められず、利水対策や水害防止のためにもダムは必要」などとして自治体の負担に合理性があるとの判断を下した。いずれも住民側は東京高裁に控訴。残る3地裁でも訴訟が続いており、千葉では12月22日に判決が出される予定だ。

 前原国交相が建設中止を表明したことで、反対派住民からも裁判を続ける意義を問う声があるが、政権交代後に初めて開かれた9月26日の弁護団会議では裁判を続ける方針が確認された。

 弁護団長の高橋正利弁護士は「まだ国が何を考えているか分からない。中止の法的手続きに入るまで提訴は取り下げない」と追及の姿勢を緩めておらず、今後の裁判所の判断も注目される。(安藤慶太)

 ■特定多目的ダム法第4条4項 国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事および基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。この場合、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
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by yupukeccha | 2009-10-06 02:40 | 政治  

余野川ダム負担金の返還を直訴 箕面市長、前原国交相に

2009年10月6日0時9分 朝日新聞

 国土交通省が建設休止を決めている淀川水系猪名川の余野川(よのがわ)ダムをめぐり、大阪府箕面市の倉田哲郎市長は5日、ダム事業に支払った計11億円の返還を求める意見書を前原誠司国交相に提出した。前原国交相は「この場で結論は出せない。引き取って検討したい」と答えたという。

 余野川ダムは国直轄事業で、91年に治水・利水を目的に基本計画を策定。総事業費約500億円のうち416億円が支出されたが、05年に国が建設を凍結。市によると、完成が遅れ、ダムの水を利用する計画だった宅地開発への給水に間に合わなかったため、ダム利水から撤退した。一方、国交省は「市が自発的に撤退した」と主張する。

 返還を求める約11億円のうち4億7千万円は府の負担金で、倉田市長は面会後、報道陣に「橋下知事と徹底的に共闘したい」と話した。

 橋下徹知事は同日、市長に同行した府職員から、前原国交相が「箕面市が利水撤退を言い出したと聞いていた。(市長の話と)若干違う」と語ったと報告を受けた。これについて、報道陣に「究極の霞が関の情報操作。原因は国のダム事業の遅れだ」と怒りをあらわにした。
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by yupukeccha | 2009-10-06 00:09 | 政治  

ダム中止は公約至上主義=石破自民政調会長

10月4日13時24分配信 時事通信

 自民党の石破茂政調会長は4日のテレビ朝日の番組で、前原誠司国土交通相が八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設中止を表明していることについて「マニフェスト(政権公約)至上主義とか、絶対主義とかなのだろう。地元が反対しようが必ずやるとなったら、本当に民主主義なのか」と批判した。

 また、鳩山由紀夫首相の献金虚偽記載問題や、小沢一郎民主党幹事長の秘書が起訴された西松建設の違法献金事件に関し、「鳩山さんも小沢さんも国民に対する説明責任をきちんと果たしているのか」と指摘、国会で追及していく考えを強調した。
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by yupukeccha | 2009-10-04 13:24 | 政治