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米軍マネー、日本の研究現場へ 軍事応用視野に助成

2010年9月8日5時1分 朝日新聞

b0161323_1892073.jpg 大学や研究所など日本の研究現場に米軍から提供される研究資金が近年、増加傾向にあることがわかった。研究に直接助成したり、補助金付きコンテストへの参加を募るなど、提供には様々な形がある。背景には、世界の高度な民生技術を確保し、軍事に応用する米軍の戦略がある。

 軍服姿の米軍幹部がヘリコプター型の小型無人ロボットを手に取り、開発者の野波健蔵・千葉大副学長(工学部教授)が隣で身ぶりを交えて説明する。そんな様子が動画投稿サイトで公開されている。

 米国防総省が資金提供し、インド国立航空宇宙研究所と米陸軍が2008年3月にインドで開いた無人航空ロボット技術の国際大会の一場面だ。千葉大チームは「1キロ先の銀行に人質がとらわれ、地上部隊と連係して救出作戦に当たる」というシナリオのもと、自作ロボットで障害物や地雷原、人質やテロリストの把握などの「任務」に挑んだ。入賞はならなかったが、その性能は注目を集めた。参加は、組織委員会に日本の宇宙航空研究開発機構の研究者がおり、出場を誘われたからだという。

 09年には野波副学長を代表とし、米国出身の同大特任教授、学生らとつくる「チバ・チーム」が米豪両軍が主催する軍事ロボットコンテスト「MAGIC2010」(優勝賞金75万ドル、約6300万円)にエントリーした。同チームにはすでに研究開発費5万ドルが与えられた。今年、最終予選でベスト6となり、11月に豪州で行われる本選への切符を手にした。

 このコンテストでは、市街地で非戦闘員と戦闘員を識別する自動制御の軍事ロボットの能力を競う。レーザーポインターを武器に見立てて照射して敵を「無力化」する。副学長は「学生はこうしたコンペでは燃える。動機付けとして非常にいいと考えた」と参加の理由を語る。

 米軍の研究開発予算は2010年度で800億ドル(約7兆円)。この一部が世界に提供されている。軍事技術コンテストを開催し、世界から参加を募るのもその一つだ。

 有望な研究者らに対する研究費や渡航費、学会などの会議の開催費などの名目で助成するものもある。日本、韓国、中国、豪州などアジアと太平洋地域向けに資金を提供する空軍の下部組織「アジア宇宙航空研究開発事務所」(AOARD)によると、空軍から日本への助成件数は10年間で2.5倍に増えた。助成総額は明らかではないが、関係者が明らかにした助成1件の平均額から単純計算すると、10年でざっと10倍に増えている。

 経済産業省は、軍事応用されかねない技術の国外提供に枠を定め、外為法で規制している。

■米国―急速な技術革新、独自開発に限界

 東京・六本木の米軍施設「赤坂プレスセンター」(通称ハーディー・バラックス)のビルの中に、陸、海、空軍の各研究開発事務所が入るフロアがある。主にアジアの研究者に資金提供したり、研究者や研究内容の情報を収集している。

 スタッフは合わせて数十人。軍人より文民の方が多い。「プログラムマネジャー」などの肩書を与えられて国内の情報収集に協力している日本人の研究者もいる。

 AOARDを通じた日本への資金提供には、(1)研究開発費(研究助成)(2)会議運営費(会議助成)(3)米国などへの渡航費(旅行助成)――の3種類ある。

 世界の学術研究の成果(論文数)に米国が占める割合は、80年代以降下がり続ける一方、アジアの伸びは著しい。米空軍が世界に提供する研究費のうち、アジア向けは今、欧州向けと並んで4割を占める。

 AOARDは92年に開設された。前年の湾岸戦争では、巡航ミサイルなど多数の新兵器が投入され、以後、軍事技術のあり方は急速に変わった。

 拓殖大の佐藤丙午教授(安全保障論)によると、兵器のハイテク化に伴って高額化する研究開発費を米軍が単独でまかなうのはますます難しくなっているという。「冷戦後の流れから考えれば、日本への助成額の増加は当然の流れ」と話す。

■日本―魅力的な研究費、根強い抵抗感も

 東北学院大(宮城県)の十合(とうごう)晋一名誉教授は03年、研究室でAOARDの関係者の訪問を受けた。関係者は軍の研究資金について説明し、提供を申し出た。研究テーマは超小型ガスタービン技術の基礎研究。小型発電機に使え、自走型ロボットや超小型航空機の電源への応用が期待される。

 教授は経済産業省に問い合わせて武器輸出の規制に抵触しないことを確かめ、3回にわたって総額約20万ドルを受け取り、成果を報告書にまとめて提出した。

 「義務は報告書の提出と、論文に資金提供者名を明記することだけ。特許などの知的財産は研究者が保有できる好条件だった」と振り返る。

 米軍の研究費は使い道が自由なのが特徴だ。1年で1万8千ドルの資金提供を受けたある日本人は、文献研究による20ページほどのリポートを提出しただけ。研究成果ばかりでなく、人脈作りを重視していることをうかがわせる。

 提供を受けるのは、プロジェクト研究を率いるノーベル賞級の学者から、少額の旅費にも事欠く若手の博士研究員(ポスドク)まで幅広い。

 ある国立大の30代の助教は、自分が発表する国際学会に参加する渡航費の助成を、米空軍と米科学財団から受けた。国の助成に応募したが認められなかったためだ。助教は来年度には任期が切れる不安定な身分。研究者であり続けるには成果が必要だ。「いまはどんな助成チャンスでもすがりたい」と話す。

 一方で、結果的に軍事技術開発につながりかねない研究をすることへの抵抗感も、日本の科学者の間で根強い。「MAGIC2010」に出場したチバ・チーム代表の野波副学長は「本選への参加は取りやめた」と話し、「スポンサーは軍。私の良心があるので悩んだ」と理由を語った。(松尾一郎、小宮山亮磨)
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by yupukeccha | 2010-09-08 05:01 | 社会  

平城京の高級官僚、禁止なのに肉食 寄生虫の卵で裏づけ

2010年6月18日1時1分 朝日新聞

 奈良時代の平城京(710~784)で、政治の中枢だった平城宮(奈良市)の役人が牛や豚の肉を食べていたことが、便槽の遺構に残る便の分析から確認された。奈良文化財研究所が17日、発表した。牛や豚の肉を食べると感染する寄生虫の卵の遺物が見つかった。当時の肉食が科学的に裏付けられたのは初めて。

 殺生を禁じる仏教を尊んで肉食禁止令が出ていたにもかかわらず、食べていたらしい。当時の日本人は殺生、肉食を忌避していたと考えられていた。

 宮内警備にあたった「衛府(えふ)」などがあった官庁街の推定地で、人の便を埋めて処理したとみられる七つの穴(直径約50~70センチ、深さ約20~80センチ)が出土し、排便後にお尻をぬぐうために使った細長く割った板「籌木(ちゅうぎ)」や便の固まりが見つかった。便を顕微鏡で分析したところ、牛肉や豚肉に特有の寄生虫の卵を確認した。

 古来、日本人はイノシシやシカなどの肉を食べてきたが、日本書紀などによると、仏教の普及に伴って「牛・馬・犬・猿・鶏を食することを禁じる」(675年)、「飼っている鶏やイノシシを放せ」(721年)など、朝廷から肉食禁止令が出されていた。仏教に深く帰依した聖武天皇(701~756)も肉食を禁じる詔を発した。

 寄生虫の卵は、福岡市の鴻臚館(こうろかん)跡(8世紀)や秋田市の秋田城跡(同)の便所の遺構でも確認されている。しかし、いずれも海外使節の宿泊所跡のため、外国人が肉食した痕跡とみられていた。奈文研の今井晃樹(こうき)主任研究員(考古学)は「外国人がいた可能性の低い平城宮跡でも見つかったことで、日本人官僚が肉を食べていたと考えられそうだ」と話す。(編集委員・小滝ちひろ)
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by yupukeccha | 2010-06-18 01:01 | 社会  

花粉症・アトピー根本治療に道 筑波大、抑制分子を発見

6月7日13時48分配信 産経新聞

 花粉症やぜんそく、アトピー性皮膚炎など、すべてのアレルギー症状を抑制する分子を人体内の肥満細胞から発見した、と筑波大大学院人間総合科学研究科の渋谷彰教授らの研究グループが6日付の米科学雑誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表した。

 アレルギー反応は、花粉やダニなどの抗原と、免疫細胞が作るIgE抗体が、肥満細胞に作用してヒスタミンなどの物質を血中に放出し、炎症やかゆみを起こす症状。

 これまでアレルギーに対してはヒスタミンの働きを抑える薬剤を中心に治療が行われてきたが、対症療法だったため効果も限定的で、より根本的な治療法の開発が望まれていた。

 研究グループは、肥満細胞にある新しい分子を世界で初めて発見し、「アラジン1」と名付けた。さらにアラジン1の遺伝子を持たないマウスをつくり、抗原とIgE抗体を投与してアレルギー反応をみたところ、通常のマウスより強い反応を示した。詳細な解析により、アラジン1は肥満細胞からヒスタミンなどの放出を抑制する分子であることが分かった。

 渋谷教授は「アラジン1の働きを強める薬剤を開発することで、すべてのアレルギーの根本的な治療が可能になる」と話している。

 臨床試験が進めば数年後の実用化が期待できるという。
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by yupukeccha | 2010-06-07 13:48 | 社会  

エボラ出血熱の発症防止

2010年6月4日 朝日新聞

 致死率の高いエボラ出血熱の発症を食い止める方法を米国とカナダの合同チームが開発し、霊長類での実験に成功した、と発表した。「低分子RNA(リボ核酸)干渉」とよばれる方法で遺伝子上の増殖スイッチを切り、体の免疫機能を助ける治療法。カマクザルをウイルスに感染させ、30分後から治療を始めた。感染後6日間、毎日治療をした4頭はすべて、1日おきの治療をした3頭では2頭が死なずにすんだ。

 予防が目的のワクチンと異なり、不慮の感染にも対応できるという。人への応用のほか、出血熱の流行で絶滅が心配されているゴリラ保護への応用などが期待されている。
(ランセット)

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by yupukeccha | 2010-06-04 06:00 | 社会  

富士フイルム、南アジア産「サラシア」の腸内改善効果を実証

5月24日8時0分配信 インド新聞

 富士フイルムは20日、血糖値を下げることで知られている植物「サラシア」について研究し、腸内環境を改善する効果も高いことを実証したと発表した。ビフィズス生菌やオリゴ糖と比べて、5-10倍の作用があるという。

 「サラシア」は、インドやスリランカなど南アジア地域に自生するデチンムル科のサラシア属植物の総称で、インドに古くから伝わる伝承医学(アーユルヴェーダ)で糖尿病治療に使用されてきた。最近では、抽出エキスに含まれるサラシノール、コタラノールが、腸内でオリゴ糖を分解促進する酵素(α-グルコシダーゼ)の活性を阻害することが確認されており、サラシア抽出エキスを摂取することで、小腸での糖の吸収が抑制され、血糖値上昇を抑える効果があることが明らかになっている。

 腸内環境の改善で、ビフィズス生菌やオリゴ糖の整腸メカニズムは、善玉菌を活性化させるものを直接摂取して腸に届け、整腸につなげるというものだが、「サラシア」はα-グルコシダーゼの糖吸収抑制効果で、食事に含まれる糖質を小腸で吸収させずにそのまま大腸へ届け、善玉菌を活性化する。腸内環境が適切な状態に改善されると、免疫力が適正に調整されるなど、さまざまな形で健康増進につながるとしている。

 富士フイルムは、写真感光材料の開発研究で長年にわたり蓄積してきた多彩な技術をベースにヘルスケア分野へ事業参入した。これまでに、さまざまな有用成分を独自の技術で高濃度に抽出・安定化することや、吸収を高めることに成功している。今後も引き続き、サラシアなどの成分の有用性を追求して独自の商品化を進める方針。この研究内容は5月22日の第64回日本栄養・食糧学会大会で発表する。(10年5月20日、富士フイルムのプレス・リリースなどから)
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by yupukeccha | 2010-05-24 08:00 | アジア・大洋州  

虫よけスプレーの効かない蚊が出現

2010年5月11日 16時01分 ナショナルジオグラフィック

 いずれは電気虫取り器を携帯する生活になるのかもしれない。最新の研究によると、現在最も普及している虫よけ成分「ディート(DEET)」が効かない蚊が出現し、その遺伝属性は子孫に伝わることが判明したという。

 ディート(ジエチルトルアミド)はほとんどの虫よけスプレーに使われている化合物で、植物の化学成分の研究を基に開発された。病気を媒介するカやダニなどを寄せ付けない効果を発揮する。

 研究チームの一員で、イギリスにあるロザムステッド農業試験場の化学生態学者ジェームズ・ローガン氏は次のように話す。「メスが産卵に必要な血液を狙っているときには、普段の食物(樹液や花の蜜)に対して何の興味も示さない。ディートを体にまとった人間は、カにとっておいしそうなにおいがしなくなるのだ」。

 しかし今回の研究で一部のネッタイシマカ(学名:Aedes aegypti)が、ディートの虫よけ剤を塗った人からも前と同じように吸血するようになったと判明した。ネッタイシマカはデング熱や黄熱病を媒介する種である。調査の結果、遺伝子の変異により、カの触角にある感覚細胞がディートを感知しなくなっていたことがわかった。

 そしてこの変異型同士で繁殖が進むと、ディート非感知型の比率が一世代で13%から50%へ増加したという。研究成果は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に5月3日付けで掲載されている。

 ただし、「無敵の害虫の出現を恐れる必要は今のところない」とローガン氏は注意を促す。非感知型の交配相手はほとんどが従来型で、しかも大量に存在する。「世界中の人間がディート漬けにでもなれば話は別だが」。
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by yupukeccha | 2010-05-11 16:01 | 社会  

臓器まで透ける金魚 人の病気研究用、三重大など作製

2009年12月14日15時1分 朝日新聞

b0161323_17253514.jpg 体内の臓器や筋肉が透けて見える金魚を作製することに三重大の田丸浩准教授、名古屋大の秋山真一特任助教らが成功した。同時に開発した金魚の遺伝子組み換え技術と合わせれば、人の病気を金魚で再現して発症のしくみを解明したり、特定のたんぱく質を光らせて、体内での働きを調べたりできる。横浜市で12日まで開かれていた日本分子生物学会で発表した。

 田丸さんらは、研究用に広く普及するインド原産のゼブラフィッシュを実験に使っていたが、生後半年でも体長が2~3センチと小さく、血液の成分やたんぱく質の性質を調べるには、不十分な量しか確保できなかった。

 金魚が、飼育や入手が簡単で体も早く大きくなることに注目。国内有数の金魚の産地、愛知県弥富市の養殖業者の協力で金魚の突然変異体を収集した。その中から、透明度の特に高い個体を選び出して掛け合わせ、約2年かけて、内臓が透けて見える金魚をつくり出した。

 また、金魚の受精卵に、発光たんぱく質の遺伝子を組み込み、成長した金魚で特定の遺伝子が働く場所を光らせることにも成功した。

 田丸さんは「体が大きいので、病気などによる内臓の変化も観察しやすい。金魚に作らせたたんぱく質の働きを生体で調べ、取り出して創薬につながる研究に利用することも簡単になる」と話した。(林義則)
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by yupukeccha | 2009-12-14 15:01 | 社会  

次世代パソコン 計画をゼロから立て直せ

2009年12月3日 朝日新聞
中村維男ただお 米スタンフォード大客員教授(計算機科学)

 スーパーコンピューターが科学技術や産業にとって重要なことは論をまたない。世界一の次世代スパコンを1台作るという国策は悪くない。だが、米国を拠点に約30年間計算機科学を研究してきた目で見ると、今の日本のやり方には大きな問題点がある。なにより、大規模で複雑なシステムを構築するための計画性や設計思想に問題がある。

 「計算速度毎秒1京(1兆の1万倍)回、2012年完成」の目標は、従来技術の延長線上で部品をたくさんつなぐやり方でも達成できるだろう。だが、消費電力もコストもふくれあがる。計算速度、省エネ性、コストのすべてを飛躍的に高める革新的な哲学があるなら巨額の国費を投じる価値はあるが、今の設計には従来のコンセプトを超えるものはみあたらない。力ずくの物量作戦でハードを作るのみである。

 もし計画通り「毎秒1京回」が達成できても、おそらく世界一にはなれない。現在最速の米クレイ社製の計算速度は毎秒0.176京回。2位のIBMも本気でやっている。スパコン界は日進月歩なので、12年には1京回以上の機種が多数存在しているだろう。米国はすでに「毎秒100京回」級の開発に動いている。

 このプロジェクトは、目標を達成するための「構え」をきちんと作らず、走りながら考えようとした感がある。当初は、富士通方式と、NECと日立製作所の方式を単につないだ、「複合システム」を打ち出した。ところが、NECと日立は5月、経済悪化を理由に開発から撤退した。複合システムに本物の価値があったなら撤退はしないはずだ。ここで予算が凍結されると、今度は富士通の経営危機を招きかねない。

 この規模のスパコンだと、ハードとソフトを同時並行で開発し、互いに最適化する「強調設計」をうまくやらないと、性能を最大限に引き出せない。だが、現在進行中のプロジェクトに、強調設計をきちんとできる余裕があるとは到底思えない。米国発の既存技術をもとに、物量作戦で世界最速をめざすとしても、何らかの技術的飛躍がほしい。

 文部科学省や理化学研究所は「専門家の評価を受けている」と言うが、日本の科学者集団はムラ社会的ななれあい体質が強い。おかしいと気づいても、思い切ったことが言えない。立場やしがらみを超えて生産的な討論を尽くす真の「まじめさ」がないと国際競争には勝てない。ちなみに、中国は毎年多数のコンピューター人材を育成し、11月発表のスパコンランキングで過去最高の5位に入った。今後まだまだ伸びる。

 スパコンの国際競争で日本はすでに負けている。しかし、スパコン開発を止めるべきではない。世界一を奪還するには、コンピューターの基礎の基礎まで立ち返って、飛躍的に性能を高める「新しい設計の哲学」を磨くしかない。事業仕分けを機にすなおに課題を見つめ、国内メーカーを育てつつ、真の実力をゼロから再構築してほしい。
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by yupukeccha | 2009-12-03 06:00 | 社会  

新型インフルにカテキンが効く?徳島文理大が解明

10月22日4時25分配信 読売新聞

 緑茶成分のカテキンが、新型インフルエンザウイルスの心臓部に直接作用して増殖を抑えることを徳島文理大学の葛原隆教授(薬学)らが突き止めた。

 緑茶に抗ウイルス作用があることは知られていたが、仕組みがわかったのは初めて。

 新型やAソ連型などのA型ウイルスは、増殖に不可欠なRNAポリメラーゼという酵素を持ち、人間や豚の細胞中のRNAという物質を切断して新しいウイルスの材料にしている。

 葛原教授らが、A型ウイルスからこの酵素を取り出し、緑茶に多い5種類のカテキンを一つずつ加えたところ、2種類で酵素が働かなくなった。この2種類のカテキンと、酵素の分子の立体構造をコンピューターで計算し、重ね合わせると、酵素分子の表面にある複雑な形のくぼみに、カテキン分子がすっぽりと入り込むことがわかった。くぼみの中にはRNAを切断する「刃」があるが、カテキンがふたをし、働かなくしていた。

 カテキンは腸で分解され、緑茶を飲むだけでは抗ウイルス効果は弱い。葛原教授は「構造を少し変えて腸で分解されないようにするか、吸引式にすれば、効果的な新薬になる」と言う。
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by yupukeccha | 2009-10-22 04:25 | 社会  

洪水に強い稲を実現する遺伝子を発見、台湾

2009年10月13日 12:16 AFPBB News

 【10月13日 AFP】台湾の中央研究院(Academia Sinica)の研究者が、水中における稲の生育を可能にする遺伝子を発見したことを、米科学誌「Science Signaling」上で発表した。

 同院分子生物学研究所のYu Su-mei研究員のチームが発見したのは、酵素の一種である遺伝子「CIPK15」で、稲の苗が水につかった状態でも成長を続けることを可能にするものだという。

 Yu氏は、今回の発見は、洪水に強いさまざまな稲の品種の開発を可能にし、労働の節約になるとともに殺虫剤の使用を減らすことができ、環境面でも利点を発揮できるかもしれないと話している。(c)AFP
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by yupukeccha | 2009-10-13 12:16 | アジア・大洋州