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楽天、タイのネット通販大手を買収、海外展開の第2弾へ

2009/09/30 日経ネットマーケティング

 ショッピングサイト大手の楽天は9月30日、タイの同業大手TARAD Dot Com(タラッド)の買収を発表した。タラッドとのあいだで同社株式の67%を取得する資本業務提携契約を結び、現地でインターネット通販を展開するための各種手続きを完了した。2008年に進出した台湾に続く海外展開となる。

 タラッドは1999年に設立。楽天の運営する「楽天市場」と同じく、多数の店舗が出店するモール型のショッピングサイト「TARAD.com」を運営する。9月現在、TARAD.comには約16万店舗が出店し、ファッション、家電など約140万点の商品を取り扱っている。会員数は200万人。

 楽天はタラッドに最高経営責任者(CEO)を含む3人を派遣し、自社の事業ノウハウや経営方式を導入する。また2010年初めから楽天市場の各種機能やサービスをTARAD.comに取り入れる予定。

 すでに楽天は2008年に台湾の統一超商と合弁会社を設立し、同年5月から現地向けショッピングサイト「台湾楽天市場」を開設している。タイへの進出はこれに続くもの。楽天はタイについて、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でも特にネット通販の成長性が高い地域と見込む。またタラッドがタイ国投資委員会(BOI)から投資奨励案件として認定を受けており、各種優遇措置の適用対象となる予定であることも踏まえ、買収を決めた。
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by yupukeccha | 2009-09-30 23:59 | アジア・大洋州  

賃貸住宅の定額補修分担金は違法=消費者団体の訴え認める-京都地裁

9月30日23時46分配信 時事通信

 賃貸住宅契約の際に退去時の原状回復費用の名目で賃借人が支払う定額補修分担金は違法として、特定非営利活動法人(NPO法人)が京都市のマンション管理会社を相手に、分担金支払いを持ち掛けないよう求めた訴訟の判決で、京都地裁は30日、消費者契約法に違反した分担金を無効と認定し、賃借人に支払いを求めないよう命じた。会社側は控訴する方針。

 同法は消費者保護を目的に、政府が認定した消費者団体が、事業者の不当行為の差し止めを求める訴訟を起こすことができると規定している。

 滝華聡之裁判長は、分担金について「本来賃料に含まれ、賃借人が負担する必要のない通常損耗の原状回復費用が含まれている」とし、消費者契約法違反と認定した。

 管理会社側は、分担金の額によっては賃借人に有利で、消費者の利益を一方的に害さないと主張していた。

 判決によると、マンション管理会社「長栄」は2007年まで、複数の賃借人との間で、7万~30万円の定額補修分担金を契約時に支払う契約を締結した。

 同社はその後、分担金条項を削除したが、NPO法人「京都消費者契約ネットワーク」(京都市)が、賃借人に再度支払いを持ち掛けることのないよう同社に求める訴えを起こしていた。
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by yupukeccha | 2009-09-30 23:46 | 社会  

地震 インドネシア・スマトラでM7.6 数千人下敷き

9月30日23時40分配信 毎日新聞

b0161323_0354358.jpg 【ジャカルタ井田純】インドネシア・スマトラ島の西スマトラ州で、30日午後5時16分(日本時間同7時16分)ごろ大きな地震があった。米地質調査所(USGS)によるとマグニチュード(M)は7.6。同国のカラ副大統領は少なくとも75人の死者が出たと発表した。同州の州都パダンでは、ホテルなど多数のビルや住宅が倒壊し、保健省当局者は「数千人ががれきの下敷きになっている」と述べた。USGSによると震源はパダンの西北西45キロ、震源の深さは80キロ。

 現地からの報道によると、パダンではショッピングモールが損壊したほか、住宅倒壊などの被害が出ているという。政府当局によると、病院やホテルが崩壊したといい、入院患者や宿泊客が下敷きになった可能性がある。また数百の家屋が壊れたとの情報もある。

 被災地は広範に停電しており、被害把握や救援は難航している。さらに、地震で土砂崩れが発生し、被災地への交通が遮断されたという。

 ジャカルタの日本大使館によると、同日夜までに日本人が被害にあったという情報はないが、現地の通信状況が悪く、引き続き確認を進めている。

 この地震による揺れは、スマトラ島内各州のほか、マラッカ海峡を隔てたマレーシアの首都クアラルンプールでも観測された。

 パダンに住む女性(26)は毎日新聞の取材に、「多数の住宅やホテルが倒壊して火災が起きている。一部では橋も損壊し、市内の交通がパニック状態になった」と話した。津波を恐れて高いところに避難する住民も多いという。
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by yupukeccha | 2009-09-30 23:40 | アジア・大洋州  

指名停止業者から献金=河村前官房長官代表の支部-山口

2009/09/30-21:45 時事通信

 河村建夫前官房長官が代表を務める「自民党山口県第3選挙区支部」が、談合で指名停止措置を受けた東京都の運動施設施工業者から計24万円の献金を受けていたことが30日、分かった。同官房長官の事務所は献金の事実を認めており、29日に全額返金したという。

 業者は、2004年10月に行われた北九州市発注のテニスコート整備工事の指名競争入札で談合したとして、07年1月に小倉簡裁から罰金の略式命令を受け、国土交通省や山口県などから指名停止措置を受けていた。

 同支部の政治資金収支報告書によると、略式命令後の07年4月と08年3月にそれぞれ12万円ずつ、この業者から寄付を受けていた。

 河村建夫事務所の話 指名停止の話を知っていたら受け取っていない。献金を受ける際は慎重を期したい。 宇部興産
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by yupukeccha | 2009-09-30 21:45 | 政治  

「村が消えた、浜辺も家も水没した」サモア襲った津波

9月30日20時34分配信 産経新聞

 丘の上で打ち鳴らされる空き缶の金属音を頼りに人々は高台を求めて坂道を駆け上がった-。南太平洋のサモア諸島を29日早朝(日本時間30日未明)に襲った大地震と津波。かつてない大規模な揺れと100人以上の人々を飲み込むように打ち寄せた津波は、南海に浮かぶ楽園を壊滅の地へと一転させた。

 米地質調査所(USGS)によると、震源地はサモアの首都アピアの南195キロで、震源の深さは18キロ。太平洋津波警報センターは、アピアや米領サモアのパゴパゴで高さ約1.6メートルの津波が押し寄せたとしており、米領サモアの公園管理者はAP通信に4~6メートルの津波が4回襲ったと話している。

 停電と道路の寸断もあって被災状況の詳細はつかめていない。AP通信はサモアだけで少なくとも63人の死亡が確認されたとしており、全体の死者は113人にのぼったとの報道もある。

 現地報道によると、大地震で混乱する海岸線を直後に津波が襲い、アピアでは多くの住宅が根こそぎ飲み込まれた。家族と漁船に逃げ込んだ男性は「村がなくなってしまった。美しい浜辺も邸宅もみな水没した」と英BBC放送(電子版)につぶやいた。

 高台では若者が教会の鐘のように金属を打ち鳴らして避難場所を知らせた。別の男性は「津波がサモアの低地を奪った」とショックを隠せない様子で語った。
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by yupukeccha | 2009-09-30 20:34 | アジア・大洋州  

全日空機尾翼のダビンチ復活へ 20年ぶり塗装

2009年9月30日 19時41分 東京新聞
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 かつて全日空機の垂直尾翼に描かれていたシンボルマーク「ダビンチのヘリ」が約20年ぶりに復活する。現行デザインの「ボーイング767」1機を旧塗装に塗り替え、12月1日から約4年間、羽田―宮崎、羽田―鹿児島路線を中心に全国を飛び回る。

 塗装の復刻は、国内航空会社では初めて。日航の旧シンボルマーク「鶴丸」は昨年5月に姿を消したばかりで、ダビンチマークの復活は航空ファンに喜ばれそうだ。

 マークはレオナルド・ダビンチが残したヘリコプターの原型といわれるスケッチを図案化。ボーイング737導入を機に1969年から88年まで尾翼を飾った。社章としては全日空前身の日本ヘリコプター時代から現在まで使われている。

 機体上部を青く塗った姿が「モヒカン刈り」に似ていることから「モヒカンブルー」とも呼ばれ親しまれていた。

 尾翼が青地に白の「ANA」と書かれた現行塗装は、767導入を機に82年から順次切り替えられたという。

 全日空は「高度成長期に活躍した機体で、懐かしい思いをされる方も多いのでは。当時新婚旅行で人気だった宮崎や鹿児島では再現ツアーも実施したい」としている。(共同)

復刻!ANAモヒカンジェットが12月1日に就航(全日空)
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by yupukeccha | 2009-09-30 19:41 | 経済・企業  

犯人のバイク?発見される=現場から40キロの港-バリ島邦人女性殺人

9月29日22時58分配信 時事通信

 【ジャカルタ時事】インドネシアのリゾート地バリ島で日本人女性観光客のサノ・リカさん(33)が殺害された事件で、地元警察当局者は29日、犯人が使ったとみられるバイクが、サノさんの遺体が見つかったクタ地区の北東約40キロのパダンバイの港に乗り捨てられていたことを明らかにした。

 同港はバリ島の東に位置するロンボク島へのフェリーが発着しており、同当局者は「犯人はロンボク島に逃走した可能性もある」と指摘した。

 警察当局は、犯人は警察官を名乗ってサノさんの元を訪れた男性1人と断定。サノさんの本籍は神奈川県小田原市とみられ、24日に別の日本人女性と共にホテルにチェックイン。25日に男に連れ出され、殺害されたとみられる。 


友人も一時連れ去られる 邦人女性殺害
2009年9月29日 20:45 日テレ

インドネシア・バリ島のクタ地区で28日、日本人女性の遺体が発見された。25日未明、「日本人を捜している」と話す警察官の格好をした男にホテルから連れ去られたとみられている。この少し前には、女性と一緒に泊まっていた友人も何者かに連れ去られたが、自力で逃げ出していた。

 女性の遺体は、暴行を受けた跡があるということで、警察は殺人事件として捜査している。


バリ島で邦人女性殺害=体に傷、警察が捜査-インドネシア
9月29日12時14分配信 時事通信

 【ジャカルタ時事】インドネシア警察当局によると、日本人にも人気の高いリゾート地バリ島のクタ地区で28日、日本人女性観光客のサノ・リカさん(33)が遺体で発見された。体に傷があり、警察は殺人事件として捜査を始めた。バリ島の在デンパサール日本総領事館も事実関係の確認を急いでいる。


【インドネシア】バリで邦人女性遺体、誘拐後に殺害
9月29日11時50分配信 NNA

  バリ州警察は、クタ地区で邦人女性の遺体が28日に発見されたと明らかにした。誘拐後に殺害されたとみられており、在デンパサール総領事館が身元の確認作業などを行っている。

 女性は30代の旅行者で、25日に一緒に旅行していたとみられる邦人女性と別々にホテル付近で誘拐されたという。一緒に旅行していた邦人女性は26日未明に自力で脱走し保護されている。総領事館によると、保護された女性は負傷していないもようだ。

 目撃証言によると、男が警察を名乗り、女性がヘルメットをかぶらずに二輪車に乗っていたことをとがめて近づいたとみられる。
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by yupukeccha | 2009-09-29 22:58 | アジア・大洋州  

「森喜朗政界追放」だけが痛快だった自民党総裁選

2009年09月29日10時00分 日刊ゲンダイ

●盛り上がりゼロだが…

 だれも注目しない自民党総裁選だが、唯一盛り上がっているのが河野太郎の言いたい放題だ。

「派閥解消」と「世代交代」を主張して立候補した河野は、古い自民党政治の象徴として「森喜朗」を名指しし、「総選挙でまったく懲りていない」「出処進退を考えるべきだ」と引退を勧告。森喜朗の子分の町村信孝に対しても、「比例復活しかできなかった派閥ボスは引退して若手に議席を譲るべきだ」「腐ったリンゴが良いリンゴまで腐らせてしまう」とボロクソだ。

 さすがに自民党の議員たちは森に遠慮して、河野を異端児扱いだが、世間は拍手喝采。マスコミの評判もいい。

「嫌われ方が半端じゃなく、支持率がひとケタにまで落ちた元不人気首相ですからね。よくぞ言ってくれたと、政治部記者たちも内心喜んでいますよ。総選挙の最中、マスコミが石川2区の取材に殺到したのは森が落選しそうだったから。当選した時はガッカリしたものです。その後、森に敗れた民主党新人の田中美絵子議員のヌード騒ぎが起きたけど、記者たちは森を追い詰めた田中に好意的ですよ」(自民党担当記者)

 それだけに、若造に引退まで勧告された森の怒りは半端じゃなく、「河野だけは許せん」と息巻いているそうで、党内では“河野潰し”がひどいらしい。

「森と袂(たもと)を分かった中川秀直と菅義偉が河野の支持に回っていたが、森に遠慮してか、最近は手を引き始めています。山本一太とか世耕弘成、大村秀章といった若手もビビり始めている。河野の地方票はギュウギュウに締めつけられ、この調子だと総裁選に立候補している西村康稔にも負け、ビリになりそうです」(永田町関係者)

 自民党が生まれ変わるには、河野太郎のような異端の若者がいい勝負をして、森喜朗は引退することが不可欠だが、28日投票の総裁選は逆の方向に進んでいる。森喜朗が安泰でいる限り、民主党政権は不滅といえそうだ。
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by yupukeccha | 2009-09-29 10:00 | 政治  

なぜ記者はバカになるか

2009年9月28日 The JOURNAL

 この数日、色々な所で色々な人から「記者って何であんなバカな質問ばかりするのですか」と聞かれた。鳩山内閣が誕生した16日の深夜、新閣僚の初の記者会見がテレビで生中継されたが、それを見ていた人達がそうした感想を抱いたのである。普段は記者会見など見ない人もあの日だけは見たらしい。すると何より記者の質問のバカらしさに気付いたのである。
 
 前に「頭が悪くないと新聞やテレビの記者にはなれない」とコラムに書いた私は、「だから新聞やテレビの報道を信ずる方がおかしいのです。新聞やテレビを見ないようにして、潰れる寸前まで行かせないと、彼らはまともにはなれないのです」と答える事にしている。
 
 戦後の日本は「ものづくり」に力を入れ、自動車や家電を中心に製品を輸出して外国から金を稼いだ。その構造で日本は経済成長し、賃金を増やし、生活水準を押し上げてきた。では稼ぎ頭である製造業労働者が賃金で優遇されたかと言えばそうではない。熾烈な国際競争を勝ち抜くためにはコストを抑える必要があり、製造業労働者の賃金は相対的に低かった。
 
 では誰が高い給与を得ていたか。高度成長の時代には「銀行とマスコミ」が高給取りであった。だから学生の就職希望では銀行とマスコミが人気の的だった。なぜ「銀行とマスコミ」の給料が高いのか。それは「護送船団」と呼ばれ、政府が新規参入を認めずに特別に保護する競争のない寡占体制の業界だったからである。
 
 政府が新規参入を押さえてくれるから製造業のように血のにじむ競争はない。そのくせ「社会の公器」と呼ばれ、世間からは一目置かれる特権的な地位を保ってきた。しかし特権階級は必ず腐敗する。銀行はバブル期に利益追求に狂奔し、暴力団に食い物にされて巨額の不良債権を発生させた。政府は後始末をするため国民の税金を投入して再建と再編を図った。銀行はもはや従業員に高給を支給出来ない。
 
 残ったのはマスコミである。こちらも利益追求に狂奔し、部数至上主義と視聴率至上主義で報道内容の劣化を招いた。しかし銀行とは違い破綻の淵の一歩手前で未だに高給を払い続けている。銀行業界が破綻した時、「大蔵省に手取り足取り指導されてきたため銀行員はバカばかりです」と言った人がいたが、新聞とテレビも同様である。記者クラブ制度を維持して新規参入を阻止する以外に自分で生き延びる術を知らない。
 
 当たり前の話だが、高給の記者が真面目に仕事をするはずはない。嫌われても他人と競争をし、リスクを犯して真相に迫るより、右を見て左を見て、みんなと同じ事をした方がずっと楽だ。世間が羨ましがる地位と収入を捨ててまで危険な事はしたくない。何よりも記者はサラリーマンなのである。
 
 20年ほど前にある政治家がこう言った。「俺が話をした後、記者達はみんなで輪になって話の内容を付き合わせる。同じ記事を書くためだろう。昔はそんな事はなかった。一体最近の記者はどうなっているんだ」。しかしその政治家は腹の中で記者をバカにしながら、その方が都合が良いと思っている。
 
 記者は「誰かがこう言った、ああ言った」と書き連ねるのが報道だと思っている。しかし世の中に本当の事を言う人間はいない。都合の悪い事は控えめに、都合の良い事は大声で言う。政治家ならなおさらだ。政治は毎日が戦いの連続である。地元にも党内にも国会にも敵がいる。それらの敵に勝たない限り、自らの理想は実現できない。
 
 そして戦いの武器は情報である。敵に不利な情報を流し、自分に有利になるよう情報を操作する。それは当然の話である。だから悪意はなくとも政治の世界は嘘だらけである。記者の仕事は嘘から真相を読み解く事だが、新聞にもテレビにも、読み解いた報道にお目にかかった事がない。誰かの話を鵜呑みにして政治解説が作られている。
 
 権力は常に世論を意識する。だから報道機関を世論操作の道具と考える。思い通りの情報を流す報道機関は有り難い。しかし権力の言いなりになっている事が見破られては意味がない。だから論説委員、テレビ司会者、コメンテーターはバカな方が良い。言いたいように権力を批判させながら権力の思い通りに操作する。バカは最後までその操作に気がつかない。「年金未納問題」も「居酒屋タクシー」も権力がリークして、それにバカな報道が乗せられ、未だにそれに気付いていない。
 
 「この世に正しい報道などあるはずがない」と私は思うが、この国には「正しい報道をすべきだ」と考える国民が多い。独裁国家ならいざ知らず、アメリカやイギリスなど普通の民主主義国家で新聞やテレビを頭から信じ込む国民はいない。ところが日本人は新聞やテレビを信じたがる。外国と何が違うのかを考えるとNHKの存在に行き着く。
 
 この放送局は日頃から「不偏不党で公正中立の報道」を宣伝している。養老孟司氏が「バカの壁」で喝破したように、この世に「不偏不党で公正中立の報道」などない。しかし日本人はそれを信じ込まされている。NHKがそう宣伝するのは国民全員から受信料を徴収するためだが、それによって国民はこの世に「不偏不党で公正中立な報道」があると信じている。
 
 NHKの予算は国会で承認されないと執行できない。つまりNHKにとって国会は株主総会である。企業が大株主の意向に逆らえないのと同様にNHKは国会で多数を握る与党の意向に逆らえない。逆らったら予算の執行を止められる可能性がある。だからこれまでNHKは自民党の意向を汲みながら、決して戦わないよう報道に配慮してきた。そこがイギリスのBBCと異なる。
 
 BBCは王室から放送免許を与えられ、政治の介入は排除されている。だからしばしば政府と真っ向対立する。その姿勢でBBCは国民から支持されてきた。これとは逆にNHKは政治に監督されている。しかし権力の言いなりだと思われては受信料不払いが起こる。そこで「不偏不党と公正中立」という「嘘」を国民に刷り込み、政府と対立する問題はなるべく取り上げないようにしてきた。災害報道やスポーツに力が入るのはそのためである。こうして日本国民に「報道は正しい」という幻想が植え付けられた。
 
 その幻想で新聞とテレビは国民から一目置かれてきたが、自民党長期政権が官僚機構に依存して切磋琢磨を忘れ、気がつけば組織の力を失っていたように、新聞とテレビも官僚の庇護の下、特権的地位に甘んじてきたため、バカな質問しか出来なくなった。それが国民の目にも明らかになった。
 
 もはや新聞やテレビを目にしなくても困ることは全くない。むしろ目にすると判断を誤る事が多く有害である。実社会から得る教訓を政治と重ねてみる方が政治を正しく読み解く事が出来る。記者達には自民党と同様に再生の努力をして貰うしかない。一番良いのは競争に身を晒すことだ。記者クラブ以外の人間と質問を競い合うようになれば、バカな質問は出てこなくなる。そうしないと銀行と同様の破綻が待っている。
(田中良紹)
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by yupukeccha | 2009-09-28 23:59 | 社会  

ローマ法王の「イスラム批判」発言

2006年09月26日 朝日新聞
編集委員・川上泰徳

 ローマ法王ベネディクト16世が、イスラム教が暴力に基づいた宗教であるかのような発言をして、イスラム世界の怒りをかっている。

 法王の母国ドイツの大学で行った講義のなかで、14世紀にビザンチン帝国の皇帝がペルシャ人学者との間で、キリスト教とイスラム教の真実について対話をした際に、皇帝が語った言葉を引用した。「(イスラムの預言者の)ムハンマドが新たにもたらしたものを見せてみよ。彼が説いた信仰を広めるために剣を用いることを命じるなど、そこにあるのは邪悪と冷酷だけだ」というものだ。

 さらに、法王は自らの言葉として続けた。「皇帝は暴力を使って信仰を広めることがなぜ、不合理であるかを詳しく説明した。暴力は神の本性とも魂の本性とも相いれないからである。彼(ビザンチン皇帝)は『神は流血を喜ばれない。理性的に行動しないことは、神の本性に反する』と言った。信仰は肉体ではなく、魂から生まれる。人を信仰に導こうとするものは誰であれ、暴力や脅迫ではなく、上手に話し、適切に道理を説く能力が必要だ」

 引用が長くなったが、文脈の中で見ても、法王はイスラム教を暴力的だとする歴史的な発言を持ち出して、それが「神の本性である理性に反する」と批判している。


■イスラムの反発

 これに対して、イスラム世界で、現在最も尊敬を集め、影響力を持つ宗教者の一人で、アラビア語の衛星テレビ、アルジャジーラで宗教の番組を持っているユーセフ・カラダウィ師は、「コーランには『宗教に強制はあってはならない』と記されている」とした上で、「法王は聖なるコーランを読まないでビザンチンの皇帝とペルシャ人の対話を引用し、ムハンマドが剣をつかって布教をするなど暴力と冷酷をもたらしたと語るのは、中傷であり、無知である」と非難した。その上で、「法王は対話の扉を閉じて、新たな十字軍を準備したいのであろうか。我々は法王がすべての宗教と文明に対して、衝突と対立をやめて建設的な対話を呼びかけるよう求める」と訴えている。

 パキスタン議会は「法王の発言はイスラム世界の感情を傷つけた」として、発言の撤回と謝罪を求める決議を採択した。エジプトからパキスタン、インドネシアなどイスラム諸国では法王の発言に抗議するデモも起こっている。

■法王の釈明

 このようなイスラム世界の反発に対して、ローマ法王は釈明した。

「私の講義の中のわずか2、3節について、それがイスラム教徒の感受性を損ねたと見なされ、いくつかの国で反発が起こったことを深く残念に思う。それは中世の文章の引用であって、いかなる意味でも私の個人的な考えではない」

 つまり、イスラム世界は自分の真意を誤解しているというものだが、イスラム世界では法王の謝罪がないことを不満として、批判やデモはなお続いている。

 エジプトのアラビア語メディア「アルマスリ・アルヨウム」のインターネット版によると、イスラム教徒の9割を占めるスンニ派に強い影響力を持つエジプトのアズハル機関(モスク・大学)の総長で、穏健派として知られるタンタウィ師は、「法王はイスラム教徒の感情を傷つけた発言について、率直に謝罪すべきだ。中世のビザンチン皇帝の言葉を引用したことは撤回すべきだ」と語った。

 バチカンの駐カイロ大使館はタンタウィ師に対して、「法王にはイスラムを中傷する意図はない」と説明したが、同師は、法王がビザンチン皇帝の言葉を引用したまま、それに対する自分の留保も意見もつけなかったのは、その言葉を支持していることになるとした上で、「ムハンマドはすべてのイスラム教徒の心の中にある。彼に対する中傷は、すべてのイスラム教徒への中傷とある。どうして、法王はムハンマドが、邪悪をもたらしたなどと言えるのか。なぜ、そんなことを公式の場でいうのか。法王はイスラムに邪悪しか見いださないというのか」と納得しなかったという。

 エジプト最大のイスラム政治組織である「ムスリム同胞団」のアキフ団長は声明の中で、「欧米の世論に影響力を持つ、キリスト教のトップにいる人物から、そのような発言が発せられたことに驚いている」として、発言の撤回を求めた。イスラム教徒に対しては、宗教的な対立につながる破壊活動や扇動はやめるように呼びかけたが、「法王の発言はイスラム教徒の多数にとって、バチカンがイスラム世界に敵対する邪悪な勢力であるイスラエルや米国と同盟関係を結んだと理解されるだろう」と警告した。

■過激派は「聖戦」の呼びかけも

 これまで紹介したイスラム側の批判や反発はいずれも穏健派の反応である。アルカイダなどイスラム世界の過激派は法王を「イスラムの敵」として、信者に「ジハード(聖戦)」を呼びかける。現に、パキスタンの過激派系のイスラム組織ジャマアトダアワは21日に宗教者の会議を招集して、会議後に「イスラムを侮辱した法王は直ちに排除されるべきである」と過激な声明をだした。今後もこの問題をきかっけとして、イスラム教過激派や強硬派がキリスト教施設などを標的にして、暴力的な行動に出ないとも限らない。

 欧州での出来事にイスラム世界が強く反発したといえば、今春、デンマークの新聞が預言者ムハンマドの風刺画を掲載した時を思い起こさせる。このときは、シリアやレバノン、リビアで、デンマーク大使館などが焼き打ちにあうなどの暴力的な騒動になった。

日本から見れば「イスラム教徒は批判に過敏に反発する」という印象があるかもしれない。欧州委員会のスポークスマンは、イスラム諸国の反応について「言論の自由を否定するものだ」と非難した。しかし、キリスト教の最高権威者が「ムハンマドがもたらしたものは邪悪と冷酷」と公式の席で述べたことに対して、イスラム教徒側が批判したり、反発したり、抗議のデモを行うことも、暴力や脅迫を伴わない限り、イスラム教徒側の言論の自由の範囲であろう。比較してみれば分かるが、法王に発言の訂正や撤回を求めているのはいずれも穏健派であり、法王の発言に対して「報復」を煽るのが過激派の立場である。

 ベネディクト16世は法王になる前から、保守派として知られてきた。英国放送協会(BBC)のインターネットサイトによると、90年代半ばに「イスラムは現代生活に適応するのに困難だ」と書き、トルコのEU(欧州連合)加盟に対しては「トルコは異文化に属する」として反対したとされる。さらに法王になった後、法王庁内で、他宗教との対話の責任者で、イスラム世界やアラブ世界との対話に力を入れていた大司教を更迭した。特に前法王のヨハネ・パウロ2世が、シリアのダマスカスにある世界最古のモスク(イスラム礼拝所)を訪問して、イスラム指導者と対話するなど、宗教間の対話を進めただけに、新法王のイスラムに対する強硬姿勢が目立つ。


■法王のイスラム観は?

 今回のベネディクト16世の発言は、法王自身がかなり否定的なイスラム観をもっているのではないかという危惧を抱かせる。問題となったビザンチン皇帝の言葉の引用の後で、法王は皇帝の対話をまとめた宗教学者の言葉を引用して、「イスラムの教えにとって、神は絶対的に超越的だ。神は我々人間のいかなる範畴によっても、たとえ理性によっても縛られることはない」と述べている。講義全体では、キリスト教にとって重要なことは理性に基づく認識であり行動であるとし、文化や宗教の間の対話も理性によって行わなければならないと強調している。その一方で、一度ならず、「イスラム教は理性に反する」という趣旨の言葉を繰り返しており、イスラム教に対して、強硬な姿勢をとることを意図したものではないかとさえ思えてくる。

 ベネディクト16世の「イスラム批判」発言が問題になったころ、講談社学術文庫から9月に出た伊東俊太郎著『十二世紀ルネサンス』という本を手に取った。12世紀前半に当時は欧州よりもずっと先進地帯だったアラブ世界の学術を学んで、故郷の英国に戻って新しい学問の普及につとめたアデラードという大知識人が、当時の欧州の伝統的なスコラ哲学を修めた甥に語った言葉の、次のような引用に出会った。

 「私の方はアラビアの師匠たちから理性に導かれて学んだが、他方あなたの方は権威という外見にとらえられて鼻綱に従っている。一体、権威を鼻綱以外の何とよぶべきだろうか。ちょうど理性を欠いた動物が鼻綱に導かれて、どこへ、どうして連れてゆかれるかも知らずに、ただ自分を縛っている綱だけに従ってゆくように、あなたがたの少なからぬ人々も、この動物的な軽信にとらわれ縛られて、書き手たちの権威によって危険へと導かれているのです」

 『十二世紀ルネサンス』という本は、西欧世界が、文明の先進地だったイスラム世界から新しい科学や学問を取り入れて、自分たちの文化を活性化させた12世紀の文化復興を扱っている。ギリシャで発達した様々な合理的な学問は、西洋では途絶え、イスラム世界がアラビア語に翻訳して受け継ぎ、さらに発展させたとする。12世紀の欧州のルネサンスは、学術書をアラビア語からラテン語に翻訳することから始まったとし、アデラードはギリシャ数学の結晶とされるユークリッド幾何学の原典のアラビア語訳をラテン語に翻訳したことで知られる。新たな西欧とイスラムの理解に目を開かせてくれるような興味深い本だが、12世紀にはイスラム世界こそ「理性的精神」を代表していたことが分かる。

 そのような別の「中世の引用」を読むにつけても、ローマ法王の講義におけるイスラム教のとらえ方が、いかに一面的であるかが分かる。


■信念に基づけば、さらなる危険も

 イスラム教でも当然のことながら、暴力を肯定する考え方や人々もあれば、暴力を否定する考え方も人々もあり、理性的な人々も、そうではない人々もいる。もちろん、暴力を忌避し、理性的に考えようとする人々の方が多い。キリスト教世界も同様であろう。現代はキリスト教世界とイスラム教世界が敵対していた中世とは異なり両世界で暴力を否定し、理性的に考える人々が手をつなぐことで、お互いに暴力を排除し、非理性的思考や行動を抑え込んでいかねばならない。なのに、ローマ法王が、イスラム教世界とキリスト教世界が敵対していた時代のビザンチン皇帝が語った「イスラムは邪悪と冷酷」というイスラム教を攻撃する言葉を敢えて引用したのは、どうも理性的とは思えない。

 いま、欧米とイスラム世界の間では対決ムードが強まっている。アルカイダが関与しているとされる2001年9月の米同時多発テロ以来、欧米ではイスラム教を暴力と結びつけ、脅威とみなす論調や世論が広まっている。逆に、イスラム世界では米国主導のアフガン戦争、イラク戦争を「新たな十字軍」と見て、怒りを募らせている。責任ある立場の法王が、公式の場で、イスラムを暴力的と決めつけるような過去の言葉を無批判に引用したことは、もし、意図せぬものであれば軽率と言わざるをえない。もし、それが法王の信念に基づくものであれば、文明の対決の構図はさらに危険な様相を帯びることになるだろう。
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by yupukeccha | 2009-09-26 23:59 | ヨーロッパ