「見せびらかせたい」携帯端末 ベトナム、アップル製品人気急上昇

フジサンケイ ビジネスアイ 12月7日(火)8時15分配信

 最近、ベトナムでも、スマートフォン(高機能携帯電話)やiPad(アイパッド)などの多機能携帯端末が若い世代を中心に人気を集めている。国内通信会社のベトテル社とビナフォン社は、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)4」の正規販売代理店となり、9月30日から販売を始めた。

 発売当日は、購入希望者が販売店の前に列を成したが、入荷台数は全国で500台しかなく、多くの購入希望者が買えずに帰ることとなった。

 ベトテル社は11月14日に300台以上を追加で入荷し、ウェブサイトを通じて予約を受け付けたところ、7000台以上の注文が入り抽選によって販売した。いまもなお品不足状態が続く。

 ◆3年前から実物販売

 ベトナムでiPhoneが見られるようになったのは3年ほど前からだ。その頃から、iPhoneを扱う携帯電話ショップがすでにあった。米アップル社がモデル機器を発表したのが2007年1月だから、世界的にも早くから“実物”が売られていたわけだ。

 商品はシンガポールやアメリカからの輸入が中心で、外国在住ベトナム人(越僑)などのネットワークを通じて、ベトナムに持ち込まれた。これらの輸入品は、正規の販売代理店の価格よりも100万~200万ドン(約4250~8500円)ほど高く販売されているが、購入希望者が後を絶たない。

 新しいもの好きでデジタル製品にも関心の高い若者が多いベトナムでは、IT関連のベンチャーが続々と産声を上げている。ホーチミン市で、iPhone4、iPad、MacBook、ブラックベリーなどの高級デジタル機器を販売するPhoneGee社も、その一つだ。

 同社は、1984年生まれの男性3人が09年に立ち上げ、現在までにデジタル製品の販売店2店舗を開業、年内にもう1店舗を出す予定だ。

 彼らは幼なじみで、3人とも海外留学経験者や銀行勤務経験者などのエリートだ。デジタル製品に対する興味が人一倍強かったことから、会社を設立した。同社の顧客ターゲットは、高級デジタル商品に興味を持つ18~30歳の男性だ。

 PhoneGee社の店頭での売れ筋は1位がiPhone4(1900万~2150万ドン)、2位がMacBookの21インチ型(2700万ドン)、3位がiPad(1800万ドン)となっている。最近までベトナムでは、アップル社の製品は“デジタルオタク”のような一部の熱狂的愛好者だけに受け入れられていたが、iPhoneの登場以降はアップル製品に対する一般認識も広まり、急速に人気が出てきた。

 なかでも、iPadが一番の話題商品だ。本を読んだり、インターネットを見たり、ゲームを楽しんだりとさまざまな使い方があることで人気に火がついた。またベトナム人は、人と違うもの、珍しいもの、高級なものを購入して人に見せびらかせたいという欲求が強いことも、購買意欲をかき立てている。

 ◆「日本勢は保守的」

 同社は、安さで勝負する価格競争を避けるため、高級商品のみを販売し、サービスの充実で顧客を獲得している。ベトナムの富裕層は価格よりもサービスや商品価値を重視するため、同社は事業戦略が功を奏して売り上げが好調だ。

 そんな同社を経営する彼らの目には、日本のデジタル携帯機器がどう映っているのか。経営者の一人によると、彼らの親の世代は日本製品に対して絶大な信頼を寄せており、彼ら自身も日本メーカーの商品は品質がすばらしいと思っている。しかし、日本メーカーは保守的なイメージで、商品開発にスピード感がなく変化に乏しいという。

 これに対して、サムスンを始めとする韓国企業やアップルなどの米国企業は、商品開発スピードが速く、発想が斬新なイメージがあり、購入意欲を刺激されるそうだ。

 ベトナムでは、欲しいものなら値段が高くても購入する高級志向の高所得者層が、都市部を中心に増加している。それらの購買層に向けて、日本企業も適切な商品戦略を展開すれば、市場獲得のチャンスが大いにあるだろう。(ベトナム進出コンサルティング会社ライビエン 桜場伸介)
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by yupukeccha | 2010-12-07 08:15 | アジア・大洋州  

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