中国、エネルギー確保へ布石 50カ国以上で戦略的投資

2010.8.18 18:58 産経新聞

 【ワシントン=渡辺浩生】中国が原油や天然ガスなどの長期的な資源確保に向け、中東、中央アジア、アフリカなど50カ国以上で投資や建設事業を行っていることが、米国防総省による中国の軍事力と安全保障に関する年次報告書で分かった。

 シーレーン(海上交通路)への集中を避けるため、中国は中央アジアでのパイプライン建設を拡大するなど輸送手段の多様化も図っており、「外的要因に阻害されにくいエネルギー供給網の維持を目指している」としている。

 報告書によると、中国は2008年時点で56%の石油を輸入に頼り、供給国のトップはサウジアラビア(輸入量の20%)、次いでアンゴラ(17%)、イラン(12%)、オマーン(8%)、ロシア(7%)、スーダン(6%)、ベネズエラ(4%)と続いている。

 報告書は「中国にとってエネルギー自給はもはや選択肢ではない」と指摘し、石油の輸入依存度は15年までに3分の2、30年までに5分の4に高まると予測。膨らむ需要を満たすために「採掘地域へ直接アクセスして管理する」動きを強めているとみている。

 一方で中国は、ペルシャ湾やアフリカなどからの輸入原油の80%が通過するマラッカ海峡など、シーレーンへの依存を減らすために、陸上輸送ルートの開発を進めている。06年に操業開始したカザフスタンからのパイプラインは日量80万バレルまで輸送能力を拡大する計画。09年にはシベリアと大慶間の建設が始まり、ミヤンマーと昆明間も計画されている。

 埋蔵量の豊富なペルシャ湾からの輸送路であるホルムズ海峡を通る輸入は現在の40%から高まる見込みで、「すべてのパイプライン建設計画が完成しても、中国にとって戦略的な海上交通路は一段と重要となる」と報告書は指摘した。
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by yupukeccha | 2010-08-18 18:58 | アジア・大洋州  

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