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<アフガン>手製爆弾に化学肥料急増 独軍分析で明らかに 

8月17日2時30分配信 毎日新聞

 【ベルリン小谷守彦】アフガニスタンで武装勢力が多用する手製爆弾(IED=即席爆破装置)の原料に、本来は化学肥料として使われる硝酸アンモニウムの利用が急増している。カルザイ政権は今年1月、国内での硝酸アンモニウムの使用や販売を全面禁止したが、なお大量に残存しているとみられ、戦闘の長期化・泥沼化の一因となっている。

 ドイツ・ボン近郊に拠点を置く独軍部隊「IED情報センター」の高官が毎日新聞に明らかにした。高官の説明では、かつて旧支配勢力タリバンによる爆弾づくりの主流は、古い爆弾に残った爆薬などを再利用したものだったが、数年前に硝酸アンモニウムが使われ始めた。爆発の威力は標準的な爆薬であるトリニトロトルエン(TNT)の約6割という。

 硝酸アンモニウムを原料とする爆弾は比較的簡単に手作りできる。アフガンでは圧力鍋や飲料水タンクなど日用品が爆弾に転用されるケースも多く、一般の家庭で爆弾製造が行われていることをうかがわせる。

 カルザイ政権は米軍などの要請を受け、今年1月、硝酸アンモニウムの取り締まりに乗り出した。だが、農業肥料として常用されていたこともあり、禁止措置の成果は上がっておらず、その後も利用は「猛烈に」拡大しているという。

 独軍の集計によると、03年にアフガン国内で81件だったIEDによる攻撃は、07年2718件、08年4169件、09年7228件と急増している。

 駐留外国部隊の死傷者も約3分の2がIEDによるもので、ある独軍司令官は「IEDは兵士たちにとって大変なストレスになっている」と打ち明けている。

 独軍IED情報センターは、武装勢力の攻撃の地域的な特徴や利用手法の傾向を分析する専門組織として、昨年秋に設立された。

 国外メディアの取材に応じるのは、今回の毎日新聞が初めて。

by yupukeccha | 2010-08-17 02:30 | 中東  

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