小麦先物相場、2年ぶり高値 異常気象で投機買い膨らむ

2010年8月6日22時35分 朝日新聞
  
b0161323_225260.jpg 世界的な異常気象の影響で小麦などの先物価格が上昇している。ロシア政府が干ばつ被害を理由に小麦輸出の一時停止を決めたことを受け、小麦相場は約2年ぶりの高値水準に。大豆やトウモロコシ、コーヒー、ココアも上昇しており、将来的にはパンやめん類などの消費者価格の値上がりにつながる可能性もある。

 シカゴ商品取引所では5日、小麦取引の国際指標となる先物価格が値幅制限いっぱいの前日比0.6ドル(8.3%)高の1ブッシェル(約27キロ)=約7.85ドルで引けた。最近2カ月で約2倍の上昇ぶりだ。

 日本の小麦輸入量(食糧用)は年間約480万トン。6割が米国で残りの4割がカナダと豪州だ。「ロシアから輸入しているエジプトなどの中近東諸国が米国にシフトする」(大手商社)との見方もあり、米国産小麦の価格も値上がりする恐れがある。

 背景には、収穫減を見込んで投機筋が買いに入っていることがある。他の商品も同じ構図で、大手商社によるとたとえばコーヒーは、ニューヨークの先物市場で1年前より約6割高の水準だ。いずれ現物価格も上がれば、家計を直撃しかねない。

 ただ、今のところ、国内の企業は冷静な見方だ。

 小麦の場合、輸入は政府が管理しており、年に2回、輸入価格をもとに製粉会社への売り渡し価格を決める。3~8月の価格を反映させる次の改定は10月。7月までの価格が低水準のため、製粉業界や商社は「急激な上昇はない」との見方が多い。兼松の下嶋政幸社長は「米国では小麦が豊作。投機マネーでしばらくは上昇傾向が続くかもしれないが、秋口ごろには戻ってくるかも」と話す。

 パン最大手の山崎製パンは、2007~08年の小麦の高騰時に値上げに踏み切ったが、「今回は当面値上げはないと考えている」。仮に政府が価格を引き上げても、消費者の低価格志向が強いため、「デフレの中で商品への価格転嫁は難しい」(第一屋製パン)との声もある。
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by yupukeccha | 2010-08-06 22:35 | 経済・企業  

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