沖縄海兵隊、2014年までのグアム移転断念

7月23日14時33分配信 読売新聞

b0161323_1733075.jpg 【ワシントン=小川聡】沖縄に駐留する米海兵隊約8000人のグアム移転について、日米両政府が「2014年」で合意した移転完了期限について、米政府が達成を事実上断念したことが22日、明らかになった。

 米領グアム政府に22日(現地時間)に説明し、日本政府にもすでに伝達した。海兵隊のグアム移転は、沖縄の米軍普天間飛行場移設と並び、日米が06年5月に合意した「再編実施のための日米ロードマップ(行程表)」の柱の一つで、「普天間移設の実現とセット」(米国防総省)と位置づけられている。計画遅延により、普天間が現在の沖縄県宜野湾市に固定化する恐れが一段と強まりそうだ。

 移転計画の先送りは、米海軍の統合グアム計画事務所が22日、グアム政府に行った環境影響評価の事前説明会で明らかになった。

 同事務所の説明文書によると、米政府は「日米合意では、移転の完了期限は14年とされているが、グアムのインフラはそのような急な建設速度に対応できない」との現状認識を明記。グアムの電力・上下水道、港湾、道路などの供給能力を上回らない速度で建設を進める「適応性のある計画管理」を導入するとし、「これにより、基地建設の期限は延長され、より管理しやすいものになる」とした。

 グアムのインフラ整備は、海兵隊移転に伴う急激な人口増加に対応するには、電力供給など民間インフラの整備が不可欠だとするグアム政府の主張を踏まえたものだ。このため、米政府は海兵隊の基地建設に先立って民間のインフラ整備を優先させることにし、工期の長期化と予算の膨張が不可避となった。米政府は月内にまとめる環境影響評価最終版の中で、この方針を正式発表する。

 一方、日本政府筋は、米政府からすでに同様の説明を受けたことを明らかにした。政府筋は「インフラの追加整備には数年かかるだろう」と述べ、14年までの基地建設は客観的に不可能だとの見方を示した。

 グアム移転の先送りは、普天間移設問題が一向に進展しない日本の現状が影響しているのでは、との見方もある。政府内では「米側で米軍再編全体を推進する機運が薄れつつある表れでは」(外務省筋)との懸念も出ている。

 海兵隊グアム移転をめぐっては、総額102億7000万ドルのうち、財政支出28億ドルを含む60億9000万ドル(59%)を日本政府が負担することで日米が合意している。
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by yupukeccha | 2010-07-23 14:33 | 社会  

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