振り込め詐欺、進む国際化 中国から日本語で電話

2010年7月23日14時28分 朝日新聞

b0161323_1650789.jpg 振り込め詐欺事件が急速に国際化している。国内の被害件数が減少傾向にある一方、ここ1年、主に中国からの国際電話で日本、韓国、タイ、シンガポールにそれぞれの母国語で国内からの通話を装う電話をかけ、だまして現金を振り込ませる手口がめだつ。警察庁は23日に閣議報告した2010年版の警察白書で「犯罪のグローバル化」を特集した。多国籍の犯罪組織が日本に浸透し、捜査対象が世界規模で拡散していると分析し、外国捜査機関との連携などの必要性を指摘している。

 振り込め詐欺は02年ごろから台湾で始まり、04年ごろから日本でも蔓延(まんえん)したという。国内犯が中心だったが、最近は「いい仕事がある」と誘われ中国に渡った人たちが、中国人グループの指示で、インターネット経由で国際電話料金がほとんどかからないIP電話を使って日本など母国に詐欺の電話をかけるという。

 山形県警などが昨年摘発した事件では、欧州ルクセンブルクのIP電話を経由して中国から日本に電話がかけられ、被害は13県で計約1700万円に及んだ。振り込まれた現金を日本国内の現金自動出入機(ATM)で引き出したなどとして、警察は中国人7人、日本人9人の計16人を日本国内で逮捕した。さらに警察庁は国際刑事警察機構(ICPO)を通じてIP電話会社に通話遮断を依頼。被害の拡大を防いだ。主犯は中国内にいる中国人2人とみられるが、所在は不明という。

 白書では、多国籍犯罪グループによる宝石窃盗事件や自動車盗・密輸出事件を犯罪のグローバル化の一例としてあげている。

 警察庁によると、来日した外国人による事件の検挙件数は、09年は約2万7800件で前年より1割ほど減ったが、1990年の約4.4倍といぜん高い水準にある。警察庁の指示で今春、全国の警察本部が「犯罪のグローバル化対策室」を設置した。専門の捜査員を警察庁に登録して他県警に応援派遣できるようにし、警察全体で国際事件の捜査力の向上をめざす。(五十嵐透)
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by yupukeccha | 2010-07-23 14:28 | アジア・大洋州  

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