米アマゾン通販、電子書籍販売冊数がハードカバー本抜く
2010年7月20日 朝日新聞【ニューヨーク=山川一基】米ネット通販大手アマゾンは19日、同社の通販サイトでの電子書籍の販売冊数が、ハードカバーを抜いたと発表した。
ただ、同社は部門別の販売冊数や売上高を公表していない。日本の文庫や新書に相当するペーパーバックの取り扱いも多いため、「電子」は「紙」をまだ抜いてはいない。
アマゾンの通販サイトでは現在、63万タイトル超の電子書籍をそろえる。今年上半期の電子書籍の売れ行きは昨年の3倍以上という。携帯端末に本をダウンロードして楽しむ読書スタイルが急速に普及していることが背景にある。
同社は自社開発の携帯用電子書籍端末「キンドル」や、アップルの携帯情報端末「iPad(アイパッド)」向けに、ネット経由で電子書籍を売っている。この1カ月間をみると、電子書籍の売れ行きはハードカバーの1.8倍に達したという。
ハードカバーしか発売されていない本もまだ多いため、ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は「電子書籍販売に参入して3年弱ということを考えれば驚嘆すべきことだ」とコメントした。
米出版者協会によると、5月の電子書籍の米国での売上高は前年同月の約2.6倍に当たる2930万ドル(約25億5千万円)。同月までの5カ月間では、電子書籍に進出した大手出版社13社の売り上げに、電子書籍が占める割合は8.5%という。
アマゾンは1995年、本のネット通販を開始。その後、音楽CDやDVD、家電などの販売にも乗りだし、米最大のネット通販会社となった。2009年の売上高は245億ドル(約2兆1千億円)。
by yupukeccha | 2010-07-20 23:59 | 北米・中南米