キルギス衝突、死者176人に 避難民20万人の情報

2010年6月15日22時59分 朝日新聞

 【モスクワ=星井麻紀】中央アジア・キルギス南部で続く民族衝突は15日、死者176人、負傷者1700人を超えた。インタファクス通信などが伝えた。ウズベク系避難民は20万人を超えるとの情報もあり、食糧や医薬品の不足による人道被害の悪化が懸念されている。

 避難民が向かっている隣国ウズベキスタン政府は15日、すでに4万5千人が国境を越えたと発表。「これ以上は収容できない」として、12日から開放した国境を一時閉鎖。再び開放したが、避難民の対応に国際的な支援を呼びかけている。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は15日、ウズベク側へ逃れた避難民は7万5千人で、キルギス国内には20万人の避難民がいるとの見方を示した。国境付近にはキャンプが設置されて支援が始まっているが、民族衝突の震源となったオシでは15日未明に人道支援物資を輸送中の車両隊列が襲撃されており、物資の供給が難しい状態になっている。

 一方、キルギス全体の治安は、ウズベク系住民の居住区がある地域を除いて安定化の傾向にあるという。警察は武器の押収を進め、治安回復を急いでいる。臨時政府のオトゥンバエワ大統領は同日、「情勢は沈静化傾向にある」としたが、外国治安維持部隊の介入は必要だとの考えを示した。27日に予定されている憲法改正の国民投票も予定通り行うという。しかし、アタムバエフ副首相は、首都ビシケクや近郊の州に騒乱が広がる可能性を指摘した。

 4月の政変で政権の座を追われたバキエフ前大統領は14日、逃亡先のベラルーシで記者会見を開き、自らの関与を改めて否定。「臨時政府は人々の安全より反体制派の処分に忙しい」と臨時政府を非難し、「外国部隊こそが安全を保障できる」として、旧ソ連7カ国でつくる集団安全保障条約機構の支援を訴えた。
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by yupukeccha | 2010-06-15 22:59 | アジア・大洋州  

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