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中国大使 丹羽氏起用で調整 伊藤忠商事相談役

6月7日12時32分配信 毎日新聞

 政府は7日、駐中国大使に伊藤忠商事の丹羽宇一郎相談役(71)を起用する方向で調整に入った。実現すれば1972年の国交正常化以来、初めて民間からの起用となる。菅直人首相が鳩山前政権から検討事項として引き継いだ「政治主導」人事の一環。

 丹羽氏は名古屋市出身。伊藤忠商事の社長、会長を経て今年4月から相談役。安倍、福田両政権で政府の経済財政諮問会議の民間議員を務めたほか、今年3月まで地方分権改革のエンジン役を担う「地方分権改革推進委員会」の委員長を務めた。長年ビジネスを通じて中国との結びつきが深いことで知られ、毎年中国を訪れているほか、北京市や江蘇省の顧問会議メンバーなどを務めている。

 中国との間では、鳩山由紀夫前首相が5月31日、来日した温家宝首相と東シナ海ガス田開発の条約締結交渉に入ることで一致。一方、中国海軍ヘリが海上自衛隊護衛艦に至近距離まで接近するなど、中国の海軍力増強が懸念される事態も起きている。課題が山積しているだけに、外務省内には「民間出身で乗り切れるか」との慎重論も出ている。【上野央絵】


丹羽宇一郎氏略歴
2010/06/06-10:50 時事通信

 丹羽 宇一郎氏(にわ・ういちろう)名古屋大法学部卒。62年伊藤忠商事に入社、食料畑を歩み、米国にも駐在。98年社長、04年会長、10年4月から取締役相談役。経済財政諮問会議民間議員、日本郵政社外取締役、地方分権改革推進委員会委員長などを歴任。中国関係では北京市市長国際企業家顧問会議顧問などを務め、政府高官に太いパイプを持つ。71歳。名古屋市出身。


次期中国大使に伊藤忠・丹羽氏で調整 異例の民間人起用
2010年6月7日15時1分 朝日新聞

 菅直人新首相は7日、次期中国大使に伊藤忠商事相談役の丹羽宇一郎氏(71)を起用する方針を固め、発令に向けた最終調整に入った。実現すれば、1972年の日中国交正常化以降初めての民間出身の中国大使となる。丹羽氏の起用は鳩山内閣で浮上。すでに中国政府にも非公式に打診している。

 対中外交は歴史問題や共産党体制の特殊性などから豊富な知識と経験が必要とされ、国交正常化以降、大使は外務省の幹部経験者が歴任。最近では、現在の宮本雄二大使ら「チャイナスクール」と呼ばれる省内の中国専門家の起用が3代続いてきた。だが、次期大使については省内に適当な人材に乏しく、昨年の政権交代後から、財界や学識経験者からの起用が取りざたされていた。

 民間人の大使起用は民主党がかねて主張、菅新首相も同様の考えを示していた。これまでも比較的小規模な国の大使には民間人が任命されることがあったが、主要国の大使では極めて異例。実現すれば、民主党外交の象徴的存在となりそうだ。

 丹羽氏は62年に伊藤忠商事に入社し、68年から77年にかけて米国に駐在。98年の社長就任後は、中国企業への投融資に積極的に取り組んだ。2004年に会長になり、10年に相談役に就任していた。北京市長の国際企業家顧問を務めるなど、中国との関係も深い。安倍政権下の07年から今年まで、政府の地方分権改革推進委員会の委員長も務めた。

 中国政府は日本側の打診に対し、外務省アジア大洋州局長の経験者などの外務省OBを希望する意向を示しているという。中国側との調整がつけば、今夏にも発令する見通しだ。一方、中国との間では東シナ海ガス田の共同開発問題など主権がからんだ難問もあり、外交経験がない大使の起用については国内からも危ぶむ声も出そうだ。

 新内閣の官房長官に内定している仙谷由人国家戦略相は6日、丹羽氏の中国大使起用について確認は避けつつ、「大変重いポスト。丹羽さんは経験、中国、米国との関係からいっても大変な情報量、人脈を持っている方だ」と述べ、歓迎する意向を示した。

by yupukeccha | 2010-06-07 12:32 | 政治  

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