ベトナム送電網に円借款 原発受注へ企業後押し

6月4日1時10分配信 産経新聞

 政府は3日、ベトナムの超高圧送電網の整備を支援するため、円借款を供与する方針を固めた。500億~1千億円と見込まれる事業規模の大半を支援する方向。ベトナムの原子力発電所建設計画について、受注を目指す日本企業を後押しするためだ。日本政府は成長戦略の一環として、原発や高速鉄道などのインフラ技術を海外に売り込もうとしており、ベトナムで成果を挙げて官民一体の取り組みを加速させたい考えだ。

 支援するのは、原発整備に欠かせない大容量送電が可能な送電網だ。ベトナムには南北1500キロの送電網があるが、送電ロスが生じる可能性が大きく、新たな送電網建設が求められていた。日本側で夏までに電力需要予測や発電所の整備計画を含む案を作り、ベトナム側に提案する。

 日本政府が送電網整備を支援するのは、原発受注をめぐる日本企業と海外企業の競争が激化しているためだ。ベトナムには、南東地域で出力100万キロワット級原発を計4基建設する計画があるが、このうち2基はロシアの受注がほぼ確実。残る2基は日本とフランスなどが受注を目指している。

 日本は送電網技術や運営ノウハウも世界のトップ水準にあり、原発とセットで提案すれば受注競争で優位に立てると判断。平成21年度のベトナム向け円借款は1500億円だが、それを大幅に上回る見通しだ。

 日本政府は、原発だけでなく米国などへの新幹線技術の売り込みにも懸命。ベトナムは原発、新幹線ともに官民挙げてのセールスを繰り広げる最重要国で、5月には、仙谷由人国家戦略担当相や前原誠司国土交通相が日本企業を引き連れてベトナムを訪れた。今後は原発計画への全面的な協力でベトナムとの関係を強化し、高速鉄道受注もさらに具体化させたい考えだ。
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by yupukeccha | 2010-06-04 01:10 | アジア・大洋州  

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