<フィリピン>新旧攻防 アキノVSアロヨ政治生命かけ

5月25日12時24分配信 毎日新聞

 【マニラ矢野純一】10日実施されたフィリピン大統領選で当選を確実にしたアキノ上院議員と、6月末で退任するアロヨ大統領の間で政治生命をかけた攻防が始まっている。腐敗の一掃を掲げるアキノ氏は、アロヨ氏を名指しして不正疑惑の捜査を行うと表明。これに対し、アロヨ氏は司法トップの最高裁判所長官に腹心を据え、疑惑追及に抗戦する構えだ。

 アキノ氏は選挙戦で、アロヨ氏を中心とする政権の汚職摘発を公約に掲げて圧倒的な支持を受け、勝利を確実にした。その後の会見でも、汚職の一掃を強調している。

 一方、アロヨ氏は選挙直後の12日、最高裁長官の後任人事で腹心の判事を任命。汚職での訴追を逃れるための布石だとして、アキノ陣営を支援する市民団体は「新長官人事はアロヨ政権の行き過ぎた行為(汚職)に対する責任を隠そうとしている」と抗議している。

 6月末の大統領就任式では、最高裁長官の前で宣誓するのが慣例だが、アキノ氏はアロヨ派の最高裁長官の前での宣誓を拒否。地元自治体の議長の前で行うと主張している。

 一方、フィリピンでは大統領の再選は禁じられているため、アロヨ氏は権力維持に向け大統領選と同時実施の下院選に出馬し、当選した。下院の過半数を自派で占め、自らは下院議長ポストを狙っているとみられている。

 しかし、今回出馬したアロヨ政権の6閣僚のうち、中心人物のエルミタ前官房長官ら3人が落選した。これに対し、アキノ氏が事実上率いる政党は、他党との連携を模索すると同時に、アロヨ派の切り崩しを行い、下院でのアロヨ派支配に対抗している。

 大統領選の集計結果は11日の選挙管理委員会の発表で大勢が判明している。票の確定は今週、開かれる上下両院の議員からなる集計委員会が公式集計を行い、決定する。
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by yupukeccha | 2010-05-25 12:24 | アジア・大洋州  

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