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タイ東部でまた化学物質流出

2009/12/ 7 (05:49) newsclip.be

 【タイ】タイのテレビ報道によると、6日、石油化学などの工場が集中するタイ東部ラヨン県マプタプットで化学物質の流出事故が起き、周辺の住民50人以上が吐き気などを訴え手当てを受けた。貨物船からブタンが漏れたとみられている。

 タイ東部では11月25、26日にかけ、ラヨンの隣県のチョンブリ県レムチャバン港で過硫酸ナトリウムがコンテナから流出し、港の作業員や周辺の住民数十人が吐き気や目の痛みを訴え、病院で治療を受けた。このうち胸の痛みなどを訴えた女性(54)が搬送先の病院で死亡した。女性は心臓の持病があり、死因は明らかになっていない。

 タイ東部は臨海工業地帯として、化学、鉄鋼、自動車などの産業集積が進み、タイ経済の牽引車となっている。一方、公害への懸念も強く、タイ中央行政裁は今年3月、マプタプット地区で深刻な環境汚染が起きているとした原告住民の訴えを認め、マプタプット全域を公害防止地域に指定するようタイ環境委員会に命令した。これを受け同地区の住民と環境保護団体がタイ国営石油会社PTTなどの事業が憲法の要件を満たしていないとして行政裁に建設中止を求め、9月29日、76事業に対し凍結命令が出た。政府の控訴に対し、タイ最高行政裁判所は今月2日、工業団地の拡張や物流関連など環境への影響が少ない11件の再開を認めたものの、化学、鉄鋼を中心とする65件については凍結を継続するよう命じた。65件にはタイ国営石油会社PTT、タイ王室系素材大手サイアム・セメント(SCC)などの大型事業のほか、宇部興産、三井化学、JFEスチール、大和工業などの日系事業も含まれ、今後の対タイ外国投資とタイ経済全体に大きな影響を与える見通しだ。

by yupukeccha | 2009-12-07 05:49 | アジア・大洋州  

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