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東京五輪招致失敗 巨額の税金をせしめたテレビ局

2009/10/8 10:00 日刊ゲンダイ

●“機運盛り上げ”のためにCMをタレ流し

 案の定、2016年東京五輪招致に失敗した。大方の予想はシカゴ(米国)とリオデジャネイロ(ブラジル)の一騎打ちで、最終的に落ち着いたのはリオ。

“招致失敗”に対する、多くの庶民の反応は「あ、そう」と冷めたものだし、逆に「良かった」という声も。それもそのはずで、開催候補地4都市の中で都民と国民の関心は最下位。あるコンサルティング会社の世論調査では55%が「反対」だった。

「五輪招致反対だった都民の大半は“どうせ莫大(ばくだい)な税金を使うなら雇用や医療に使って欲しい”という考えです。また、石原都知事が招致成功を引退の花道にするのが目に見えていて、それが看過できないのでしょう」(都政に詳しいジャーナリスト)

 ところが、異常なまでに五輪招致を盛り上げていたのがテレビ局だ。10月2日のIOC総会の数日前から、ニュースやワイドショーで「日本大逆転のシナリオは?」と何度も取り上げ、決定当日は各局とも深夜に特番を組んだ。

 これは、“毒まんじゅう”を食わされていたからにほかならない。東京都の「招致本部」とNPO法人「招致委員会」は、CMをはじめとする招致の“機運盛り上げ”のために3年間で95億円のカネを投じ、これがテレビ局に流れた。このうち約3分の2が税金だ。

「CMに起用されたのは前ヤクルト監督の古田敦也、萩本欽一、クルム伊達公子など。さらに今年4月にみのもんたが起用され、“実現させよう! 東京オリンピック・パラリンピック”と訴えた」(広告代理店関係者)

 しかし、招致失敗で税金はすべてパーに。東京農大客員教授の松野弘氏(国際社会学)が言う。

「今、テレビ局は“補正予算のムダ探し”と官庁を追及しているのですから、自分たちの膨大な税金のムダ遣いも徹底的に追及すべきです。そして、石原都知事の無意味な政治パフォーマンスの片棒を担いだことも反省して欲しい」

 まったくである。

by yupukeccha | 2009-10-08 10:00 | 行政・公務員  

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