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山口組、菱の代紋入り名刺を回収 組織隠し強化か

2009年10月7日14時42分 朝日新聞

 指定暴力団山口組(本部・神戸市)が、傘下組織に対し、組を象徴する「菱(ひし)の代紋」を使った名刺の回収、処分を進めていることが警察当局への取材でわかった。すでに組の名前を名刺に刷り込むことは禁じており、暴力団活動に対する規制強化に対抗して「組織隠し」をさらに進める形だ。捜査関係者らは「活動把握が一層難しくなる」と警戒を強めている。

 捜査関係者によると、各地方をとりまとめる傘下団体に9月上旬、名刺への代紋使用の禁止が口頭で伝えられたという。暴力団組員の説明では、代紋や組の名前を名刺に使えるのは、「直参」と呼ばれる2次団体の組長に限定され、そのほかの分は上部団体に集めて処分しているという。

 代紋や組の名称が刷り込まれた名刺は「日本最大の暴力団」の証しで、2次、3次団体の傘下組員が用心棒代稼ぎなどの「シノギ(資金稼ぎ)」をする際に組織力や潜在的な暴力を誇示するのに利用されてきた。一方で、抗争が原因で第三者が被害を受けた場合に組トップが賠償責任を負うことになった04年の暴力団対策法改正の前後から、同組は直系組長以外が「山口組」の名前を名刺に使うことを禁じていた。

 代紋つきの名刺回収・処分の動きについて、組トップが賠償責任を負う事件の範囲を「みかじめ料要求」など、資金獲得行為にまで広げた昨年の暴対法改正に呼応し、対策を進めたものと警察当局はみている。

 捜査関係者は「代紋を消したからといって、必ずしも組トップが賠償責任から逃れられるわけではないが、組織の地下化をさらに進めようとしている」と言っている。

 〈山口組〉神戸市灘区に本部を置く日本最大の指定暴力団。警察庁によると、構成員数約2万300人は全国の暴力団構成員数の約半数に当たる。勢力範囲は広島、沖縄の両県を除く45都道府県。今年上半期に逮捕・書類送検された暴力団構成員3371人のうち、同組の構成員が1579人を占めた。

by yupukeccha | 2009-10-07 14:42 | 社会  

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