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ロシアのハトヤマ脚光 代表の息子紀一郎さんに取材殺到

2009年9月12日9時57分 朝日新聞
  
ロシアのハトヤマ脚光 代表の息子紀一郎さんに取材殺到_b0161323_065052.jpg ロシアでもう一人の「ハトヤマ」が脚光を浴びている。モスクワ大学で研究活動をしている、民主党の鳩山由紀夫代表の一人息子、紀一郎さん(33)。総選挙での民主圧勝後、地元メディアから取材の申し込みが殺到している。鳩山代表の祖父、故・一郎氏は1956年の日ソ国交回復時の首相。孫の鳩山代表が次期首相を確実とし、ひ孫もモスクワ在住という因縁に、ロシア側は日ロ関係好転への期待も高めているようだ。

 「あなたの帰りをたくさんのメディアが待っています」。一時帰国して今月7日まで東京にいた紀一郎さんは、こんなメールをモスクワ大の同僚から受け取った。大学にテレビや新聞などから取材の申し込みが殺到していた。

 妻(33)、長女(2)と3人でロシアに渡って約1年半。モスクワ大ビジネススクールでインフラ整備と維持管理を教えながら、モスクワのひどい交通渋滞の改善に取り組む研究生活を送っていた。

 8月30日の総選挙の開票日を境に静かな生活が一変した。翌日、ロシア主要紙「ガゼータ」が鳩山代表の記者会見の様子を報じた記事で、「日本の新しいリーダーの息子がモスクワの渋滞を研究」と取り上げ、「日ロ関係を良好にするため、鳩山代表に役立つのは祖父だけでなく息子もしかり。実は彼は今、モスクワに住んでおり、モスクワ大の教壇に立っているのだ」と紹介した。

 取材依頼が相次ぎ、東京滞在中にはロシア国営のイタル・タス通信の記者からインタビュー取材を受けた。今後、ラジオと新聞計4社の取材を受ける予定だ。

 もともと、ロシアは「遠い存在」だった。米国・カリフォルニア州生まれで、「英語圏、特にアメリカに親近感を持っていた」と話す。

 ロシア行きのきっかけは2年前だった。日ソ共同宣言と日ソ国交回復50周年を記念し、ロシア側から鳩山家の邸宅だった鳩山会館(東京都文京区)に一郎氏の銅像が贈られた。除幕式には当時のロシア首相らが出席。紀一郎さんも列席し、初めて「鳩山家とロシアとの運命的なかかわりを意識した」と言う。

 当時、東大大学院で博士号を取得し、進路について悩んでいた。専攻は社会基盤学で、研究テーマは交通問題。「ロシアの交通ってのも面白いんじゃないか」とひらめいたという。

 モスクワでは、インターネット電話で父と連絡を取り合う。「故人献金」問題が発覚した際は特に心配したが、「画面に映し出された父親の表情が思ったほど暗くなかったのでほっとしました」。

 父は物静かで、食後は皿洗いを手伝い、桂三枝の落語のCDを楽しんだり、本を読むなどして勉強したり。独特の言動や振る舞いから、「宇宙人」と言われることもあるが、「僕から見るとダジャレも自虐ネタも言う普通のオヤジなんですけどね」。ある時、「おいしいから」と言って買ってきた土産の菓子が、紀一郎さんも母親も全く口に合わなかった。それ以来、「僕が買ってきたものはどうせ食べないんだろう」とすねているという。

 父と同じ研究者から政治家への転身について、「今のところその気はない」としながら、「オヤジのように自分がやりたいと思ったことをやれる自信がついて、広く国民のために働きたいっていう思いが芽生えれば、そのときは考えます」と含みも持たせる。

 モスクワの住まいは、大学寮の一室。建物は古く、エレベーターもよく故障するが、「首相の息子」になっても同じ場所に暮らすつもりだ。(関根和弘)

by yupukeccha | 2009-09-12 09:57 | 政治  

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