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村上龍氏「日本は大人になる憂鬱を味わっている」 政権交代で米紙に寄稿

9月9日9時8分配信 産経新聞

 【ニューヨーク=松尾理也】作家の村上龍氏は8日付米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、日本の有権者が政権交代にもかかわらず、喜びを爆発させる様子でもないのは、「政府がすべての問題を解決してくれるわけではないということに気付いた」からだと指摘した上で、「日本はようやく成熟しつつある」と変化を前向きにとらえた。

 村上氏は、過去の日本では政府があらゆる問題の解決を担ってきたと述べつつ、「今日の政府はもはやすべてを良くするようなカネをもっていない」と分析した。

 さらに、地滑り的大勝によって民主党が必要なカネを得るわけでもないとした上で、「日本人は政権交代によって生活が改善されると信じるほど幼稚ではない」と述べた。

 村上氏は、日本人はこうした事情を理解しているからこそ、マスコミで紹介される街角の表情が政権交代にもかかわらずどこか暗い印象を与えるのだとし、「だがそれは日本が衰退のふちにあるということを意味するのではない。単に、子供が大人になろうとするときの憂鬱(ゆううつ)な気持ちを味わっているにすぎないのだ」と、肯定的な評価で結んでいる。

by yupukeccha | 2009-09-09 09:08 | 社会  

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