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全国ワースト1・2の痛勤電車、混雑緩和にあの手この手

2009年7月8日15時0分 朝日新聞
  
全国ワースト1・2の痛勤電車、混雑緩和にあの手この手_b0161323_17303548.jpg 全国の私鉄で混雑率ワースト2の東急田園都市線が、混雑対策の「集大成」と位置づける一部区間の複々線化を11日から実施する。一方、ワースト1の東京メトロ東西線も、新型車両の導入やダイヤの工夫で対抗する。「不動の混雑2路線」は、どう変わるのか。

 国土交通省によると、混雑率(07年度)は東西線(木場→門前仲町)が199%、田園都市線(池尻大橋→渋谷)が198%。07年度までの5年間、両線とも190%台で、私鉄のワースト1、2位が定着している。

 田園都市線は11日、溝の口―二子玉川間の地上2キロが複々線化され、大井町線(大井町―二子玉川)が溝の口まで延びる。神奈川方面から都心に向かう乗客にとっては、大井町線の急行経由で品川にも出やすくなり、田園都市線で渋谷に向かう乗客も減ると東急は期待する。

全国ワースト1・2の痛勤電車、混雑緩和にあの手この手_b0161323_1731343.jpg 計画から16年余。同社の担当者は「ハード面の対策はこれで最後。混雑率を190%以下に抑えたい」と話す。

 これまでにも、05年2月には一部列車に片側6ドアでラッシュ時に座席が格納できる車両を導入。渋谷駅での乗降時間を3秒短縮した。07年4月には、平日のラッシュ時に渋谷に到着する上り急行を「準急」に格下げし、二子玉川―渋谷間を各駅停車にした。同区間の最短所要時間は2分増えたが、混雑を平均化できたという。

 一方の東西線。来年3月に従来よりドアの幅を50センチ広げた新型車を投入する。ドア幅は180センチになり、各駅での乗降時間が3~4秒短縮できると見込んでいる。

 また、今年3月からは朝のラッシュ時、全列車が浦安から都心までのすべての駅に停車している。それまで快速は浦安から先の3駅を通過してきたが、葛西や南砂町などで開発が進んで乗客が急増。各駅停車に乗客が集中し、遅れの原因になっていた。
  
 とはいえ、田園都市線も東西線も、最も混雑する区間は都心の地下区間。トンネルの拡張やホームの延長には膨大な時間と費用が掛かるため、これ以上の増発や増結は「無理」(両社)という。

 一方、混雑率が2線を上回るJR東日本や、私鉄では田園都市線に次ぐ混雑率の小田急電鉄は、ともに13年度完成に向け線路の延伸や複々線化工事(一部地下)を進める。

 JRは、上野駅止まりの宇都宮、高崎、常磐の各線を東京駅まで延伸する東北縦貫線(3.8キロ)が完成すれば、並走する山手線や京浜東北線の混雑率を20%超下げられるという。小田急も複々線(11.1キロ)が完成すれば、現在の192%から160%台に減らせるという。(峯俊一平)

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 ■鉄道の混雑率 改札の通過人数などを参考に、1時間当たりの列車の混雑率を計算する。150%は「広げて楽に新聞が読める程度」、200%は「体が触れあい相当な圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める程度」。

by yupukeccha | 2009-07-08 15:00 | 社会  

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