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ウケてるかな?総選挙にらみ懸命演説 首相の都議選行脚

2009年6月22日23時13分

 「妊産婦健診は14回無料!」「出産一時金は4万円値上げ!」。テレビのショッピング番組よろしく語っているのは、麻生首相だ。東京都議選の応援演説で、「負けると極めて深刻な事態」と懸命な行脚が続く。

 平日は公務が終わった夜、休日は昼間から一気に7、8カ所。都議選告示までに自民公認の立候補予定者全58陣営を回る算段で、既に47陣営を済ませた。「都議選に負けると極めて深刻な事態」と自ら認める通り、総選挙に向けて背水の陣だが、では何を語っているのか。

 首相は通常、沿道の人たちと笑顔で握手しながら事務所に入る。5~10分程度の応援演説では「これ一本に絞って8カ月やらせて頂いた」とまず景気対策をPR。12日、練馬区の事務所では定額給付金への感謝の手紙を披露し、「休日は高速道路、どこまで行っても千円」。さらに「いま子どもが産まれないっていうのは大変な騒ぎ。妊産婦の健診は無料にします。14回無料!」と訴えると「オーッ」という歓声と拍手が起きた。

 畳みかけるように「出産すると一時金が来るんですが、これは4万円値上げして42万円!」。エコカー購入者への政府支援が始まった翌20日には「エコの車を買えば25万円。25万だぜ?」。テレビのショッピング番組のようだ。

 笑いを取ることにも腐心。定番は第一声で「今日初めて、生で麻生太郎のツラ見た人?」。聴衆から手が挙がると、「テレビで見るよりいいと思った人? お母さん、見る目ある。まだ眼鏡替えなくても大丈夫よ」。

 周辺によると、首相は衆院選に備えて「ネタが観衆に受けるか、反応を見ている」。9日に訪れた品川区の事務所では、壁の「麻生」の字を指して「これに生(なま)つけると、上から呼んでも生麻生、下から呼んでも生麻生」。反応はかんばしくなく、以後お蔵入りとなった。

 失言は周辺が心配していたほどではなく、「今回は必ず惜敗を期して」と必勝と言い間違えて失笑を買う程度で済んでいる。(山崎崇、石塚広志、伊東和貴)

by yupukeccha | 2009-06-22 23:13 | 政治  

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