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<タイ>非常事態宣言を解除 タクシン派は抗議再開を予告

4月24日21時8分配信 毎日新聞

 【バンコク西尾英之】タイのアピシット首相は24日、首都バンコクと周辺5県に出されていた非常事態宣言を12日ぶりに解除した。しかし、タクシン派は25日からバンコク市内で抗議行動を再開すると予告しており、緊張が沈静化に向かうかどうかは、なお予断を許さない情勢だ。

 首相は解除理由について、「タクシン派との和解を進め、国際社会に我が国が正常な状態に戻ったことを示すためだ」と述べた。東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議を中止に追い込んだタクシン派支持組織「反独裁民主戦線」(UDD)の抗議行動は14日以降、沈静化しており、宣言を解除してもタクシン派を抑え込めると判断したとみられる。

 一連の衝突による影響で、タイの観光業は今年約1900億バーツ(約5320億円)の減収となり、約27万5000人が職を失う見込みだ。昨年の反タクシン派によるバンコク空港占拠事件に続く混乱に、観光業界からは早期の宣言解除を求める要望が出ていた。

 アピシット首相はタクシン派との和解の具体策として、憲法裁判所が政治活動禁止を命じたタクシン派政治家に対する恩赦などを検討している。ただ、反タクシン派内には反対の声が強く、実現するかどうかは不透明だ。

 一方、バンコク市内では17日に反タクシン派の最高指導者が何者かに銃撃され負傷する事件が発生。タクシン派幹部は「我々はさらに戦う用意がある」と発言するなど、依然緊張は続いている。

 タクシン氏自身はUDDの抗議行動中止後、英国紙とのインタビューで「国王陛下に調停をお願いしたい」と発言。タイ国内での自身への反発の強まりに、一時態度を軟化させた。タイ政府はタクシン氏の逮捕状を取り、国際刑事警察機構(ICPO)を通して各国に身柄拘束を求めているが、同氏は最近、滞在先のアラブ首長国連邦ドバイからアフリカ方面へ移動。元首相としてリベリア共和国を訪問するなど、首相時代に培った人脈を生かして逃亡生活を続けている。

by yupukeccha | 2009-04-24 21:08 | アジア・大洋州  

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