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「静岡空港」開港まだなのに…空弁“フライング”販売

“大井川鐵道”の2駅で見切り発車
2009年3月26日17時9分

 富士山静岡空港の開港遅れの責任をとり、静岡県の石川嘉延知事が25日、辞意を表明したが、なんと地元では「開港まで待てるか!」と“空弁”の先行販売に踏み切るのだという。当初の開港予定だった今月に合わせて材料の調達などを進めていたため、6月のオープンまで待つと大損する-というのが理由。しかし、まだ空港も完成していないのにどこで空弁を売ろうというのか。

 4月1日に発売される空弁の正式名称は「島田発 静岡味ものがたり」(950円)。SLの定期運行で知られる大井川鐵道が販売する。空港予定地の島田市民からあがった「何か名物を作りたい」との声を受け、同社が商品化を進めてきた。中身は、駿河湾の桜エビが入った富士山型のおむすび、浜名湖うなぎの巻きずし、いわしの身をすりつぶした郷土食「黒はんぺん」入りのうま煮などで、「できるだけ静岡を感じられるように」との希望を取り入れた。

 ただ、空弁と銘打ちながら、販売場所は当初から大井川鐵道の金谷駅と新金谷駅の予定だった。しかも現在のところ、同社の売店が空港内に開設される見通しもない。一体どういうことか?

 「あー、これはぶっちゃけて言えば、空港便乗商品なんですよ」

 同社企画部はあっさりナゾを明かしたうえで次のように説明した。

 「3月開港に合わせて準備していたのですが、生の食材を6月までは保管できず、ならば開港に向けたPRを兼ねてSL利用客に先に販売しようということになったのです」

 同空港は1987年、島田市と牧之原市にまたがる場所での建設が決定。98年から本格的な工事が始まり、今月開港する予定だった。ところが昨年、離着陸の障害となる場所に立ち木が残っていることが発覚。追加工事と滑走路を短縮した暫定開港を余儀なくされ、これが石川知事の辞意につながった。

 なんとも絶妙のタイミングで空弁販売を発表した大井川鐵道は、「知事の辞意は予想外でびっくりしています。ただ、いまさら(空港建設は)チャラにはできないと思う。余計なおせっかいかもしれませんが、空弁の話題で盛り上がってもらい、地元の歓迎ムードを全国の方に知っていただきたい」と語る。

 1箱の弁当に負のイメージ払拭の期待がかかっている。

by yupukeccha | 2009-03-26 17:09 | 社会  

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