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タミフルに耐性を持つウィルス増加~インフルエンザまん延の可能性も

2009年03月23日 19:19 USFL.COM

 これまでインフルエンザの治療薬「タミフル」は、同ウィルスに対しかなりの効力を発揮するとされてきたが、Aソ連型(H1N1)ウィルスが同薬への耐性を持ち始めたとして問題になっている。

 今年の流行シーズンは終わりに近づいているものの、タミフル耐性インフルエンザがまん延する可能性が今後出てくるとして、医師らはより迅速なインフルエンザ検査と新薬の開発、ウィルスの世界規模での監視の必要性を警告している。

 オセルタミビル(商品名タミフル)は、インフルエンザの持続期間を短縮し、症状を緩和する、比較的新しい抗ウィルス剤2種のうちの1種である。錠剤または液体で簡単に摂取できるため、鳥インフルエンザ(N5N1)を始めとするインフルエンザ全般の治療薬として急速に普及した。治療薬ザナミビル(商品名リレンザ)も同様の効力を持つが、粉末を吸入して摂取するため、喘息などの呼吸疾患を持つ人には摂取が困難だ。

 近年、インフルエンザ大流行の懸念が高まっているため、世界各国の政府はタミフルを中心とした抗ウィルス剤を大量に備蓄している。

 タミフルは現在でも、ほとんどの鳥インフルエンザに効果があるが、一部の亜種ウィルスで耐性を持つものが出てきているという。また、現在主に流行しているAソ連型(H1N1)ウィルスで、タミフルへの耐性が出てきている。一方、別の流行種であるA香港型(H3N2)ウィルス、B型ウィルスには今も効果がある。しかし問題なのは、医師が患者が感染している型の判断がすぐにできない点だ。現在標準となっている検査では、判明するまでに約1週間かかる。

 医薬品メーカーは新たな抗ウィルス剤の開発に取り組んでいる。バイオクリスト社が開発した「ペラミビル」は、現在日本と米国で実証実験中だが、米食品医薬品局(FDA)の認可が下りるまでには、最低でもさらに1年の実験が必要とされている。その他の治療薬も開発中だが、実用化までにはかなりの年月がかかる見通しという。

by yupukeccha | 2009-03-23 19:19 | 社会  

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